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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第8章 うちのメイド長はヘビースモーカー
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【緊急会議】直輝と遥香の対談〜最近外伝多すぎる

チュンチュン……


見慣れた天井、何度繰り返したか分からない鳥のさえずりから始まる朝。


そんな変わり映えのない朝だと言うのにどこか違和感を感じる。


前にもこんなことがあったような……。

気がつくと俺は普段着で我が家のリビングのテーブルに座らされていた。


ああ、そうだ5000PV突破記念!って祝した時にもこんな事あったな。

ということは……またいつものように、何かを祝す回なのだと勘ぐってしまう。


そして、スポットライトが母ちゃんに当てられた。


「大変よ!直輝!」

「うん、まず主語から始めようか。母ちゃん。」


今日の母ちゃんはどこか……危機感を感じていた。


☆☆


「そんで?何が大変なんだ?」

「最近……PV数が伸びないの!」


「いや、これを見せられる読者の気持ちになってくれよ。PVはさておき、今までの話を1話から読んでくれる人がいる、それだけで嬉しいよな。


それに、別の媒体でも俺たちの物語は見られてる訳で、見る媒体が分散されるのも当たり前じゃないか?」



「ほんとかしら?何も問題がないとでも!?」

「なに!?」


母ちゃんは指を指す。

まあ確かに、読者あっての俺たちな訳である。

最近……最近の気づきか……。


「そういえば、俺たち主人公のくせに……ここ1ヶ月出番が無い……!」

「メタいけど正解よ。」

「確かに……ほぼ最新話見た人から見ると主人公AV女優の母ちゃんを持つ瑞希だと思われてそうじゃねえか。」


思い返せば、俺と母ちゃんは他のキャラを主体とした外伝の1話だけ出るモブみたいな感じになっていた。


「まあでも……たまにはいいんじゃないか?作者が小さな気づきとか発想が俺たちの世界を彩ってくれるんだし、こち亀みたいに休載ほぼなしでお話作れるってことじゃねえか?」

「確かに……それも一理あるけど。思い出して、この話のコンセプト。」


「きょ……今日はとことんメタいな。」


んーと……確か作者に聞かされてたのは。


「家族愛と成長……だったよな?」

「そうよ。」

「でも、これは外伝ながら色んなキャラに一貫してるのは間違いないんじゃないか?」


瑞希なんて、もろに家族愛と成長なんてドンピシャな物語だと思う。

あいつ、最近どんどん成長してるし……弟子が成長するのは良い事だ。


その代わり、俺と話すと最近しどろもどろになりがちになってるけどね。


「1番問題なのは……外伝からまた外伝になることよ。影が薄くなるわ!」


いや、「僕のお母さんはAV女優」なんてタイトル印象に残らないことある?


そんなツッコミを入れつつも、確かに方向性は大事だと思う。


「神宮寺ことねさんの物語か……。」

「全く私と直輝知らないんですけど!?」


ご最もだが、今回は俺の彼女の舞衣もサブ主人公として存在しているので、俺は特に心配はしていない。


舞衣はちゃんとしてるし、彼女なのに20話ほど登場してなかったからあいつのテコ入れ……ゲフンゲフン。

まあ、活躍の機会としてもいいと思う。


「一旦は任せてみようよ。きっとその神宮寺さんとやらにもストーリーはあるし、俺たちの物語はいつだってそうだったじゃん。」

「そう?」


確かに出番がないのは寂しい。

でもだからこそ、俺たちは俺たちの物語が光るのだ。

それだけ、俺たちの周りは素敵な人たちで溢れてるってことなのだから。


「……わかったわ。少し取り乱した。」


母ちゃんはいつも通り冷静になる。

そういえば、こんなに取り乱してる母ちゃんも珍しいよな。

いつもは俺がアドバイスをもらう側だったのに。

気がつくと親の背中は等身大に見えてくる日も近づく。


それこそ、成長なのかもしれない。


確かに人からの評価も大事だけど、物語を歩んでいけるだけで100点なのだ。

身を委ね、時には抗い感情を紡ぐ。

そうやって俺たちは進んでいくのだ。


緊急会議は、これにて終了だ。


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