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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第6章 あの子のお母さんもAV女優!?
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瑞希と彩奈のオタ活サマー 3話

のぞみんにお願いしたところ、瑞希は髪型が少し大人びた感じで綺麗になっていた。


雰囲気が綺麗なので、あとはこのあどけない顔立ちと服装を直してあげたい。


メイクはパパっとやってあげることにした。


今はカラオケ店でメイクをしてあげている。


「じゃあ、ちょっと眉毛整えるから目を閉じて?」

「ん…。」


すると、何故か瑞希ちゃんは目を閉じると口をすぼめてチューするような感じになっていた。


え、なにこれかわいい。

チューしちゃうかもしれない。

そんな衝動を抑えて、まずは眉毛をキリッとしたものにする。


意外と眉毛ひとつでも印象が大きく違う。

例えば角度がつり上がってると怒ってるように見えるし、下がってると悲しそうに見える。


「眉毛全剃りは嫌だからね?」

「だ…大丈夫よ。瑞希はかわいいからナチュラルに仕上げてみせるわ!」

「ほんと?」


もしかしたら私は化粧のために結構大事なものも捨ててるのかもしれない。


だけど…私は毎日眉毛をゼロから書いてるので治すことは造作もなかった。


次に…メイクである。

世の中イエローベースとブルーベースという肌の血色などによって合わせる色があるのだが、瑞希はほんのりと健康的な明るい肌をしてるのでイエベに入るのであろう。


すると、化粧は少し明るめな感じになる。

しかし、今回は瑞希は髪型は洗練されてるのでメイクもナチュラルかつ、オトナチックで清楚に仕上げたいな。


私は、きれいな肌にファンデを塗り、血色はややいい感じになるようにチークをほんのりとつけてみた。


そして、顔立ちをくっきりさせるためハイライトをしてみる。


目は少しタレ目なのでそこを活かすようにほんのりとアイラインを引いてみる。


カラコンは…辞めておこう。彼女は黒目が大きいので素材を活かしていかないと。


そんな感じで思考を重ねてみた。

服はもう買ってある。

白いブラウスにタイトスカートと赤いネクタイでOLチックに仕上げてみた。


私は目を疑った。


「ど…どうかな…似合う?」

「か…かわいい!というか、尊い!」


やはり化粧をすると女は変わるものである。

彼女は案外本当にオフィスカジュアルな雰囲気が似合うかもしれない。できるOLみたいだもの。


「ねね!一緒に写真撮らない?初めての変身記念に!」

「うん!」


私は瑞希と自撮りをした。

私はいつも決めているポーズにして、この口角…そしてこの角度が1番盛れるので同じものになってしまう。


変顔もたまに全力でやるけどね。


瑞希は…すこし、表情が固いけど顔が小さいのと…意外と化粧をすると綺麗系な顔立ちをしていた。

なんか、負けた気分だけどいい!可愛いからいいの!


あ、ひとついいこと考えた。


私は急いでLINEを開いて、ビデオ通話を開いてみる。


ピロリロリーン!


「…もしもし…?」


声の主は、妙に眠そうだった。

私たちの親友の直輝くんに電話をかけてみた。


「おっはよー!直輝くん!」

「…人生で初めてビデオ通話かけられたんだけどどうした?」


後ろを見ると、瑞希はあわわ…と慌てふためく。

瑞希は恐らく直輝君に惚れている。


問題は、彼女持ちだという点があるのだが私は瑞希も応援していきたい。

なので変身した瑞希を見てもらおうと思ったのだ。


「つーか…カラオケ?一人でいるの?」

「んーん!二人でいるよ〜誰だと思う?」

「えー、飯田?」

「雑!?」


たまに直輝くんはドライな時があるのだが、あんまり接点のない飯田くんをあげる辺りそこが顕著にでている。


「ぶぶー!外れですー!正解は…」


私はカメラの角度を変えて水着を移した。

瑞希はギリギリまで前髪を整えていて、そこが更に可愛らしいと思った。


「私だよ…あはは…。」


…。

何故か返事がない。

え、直輝くん電話繋がってるよね?


「…誰?」


なんと、直輝くんは目の前の女性を瑞希と気付かなかった。

おい!鈍いにも程があるでしょ!

瑞希もあわわ…ってなってるし。



「誰って…瑞希に決まってるでしょ!めっちゃ可愛くなってない?」

「え…ええ!?瑞希!?」


後から遅れて直輝くんが驚愕していた。

まあ、そりゃあそんな反応にもなるわな。

私のメイクは魔法なのだからね。

すっぴんスーパーサイヤ人3でもここまでギャルにできる私を褒めて欲しいくらいである。


「本当に…瑞希なのか?」

「そう…だよ…。」


初めて異性に対してリアクションを取る直輝くんを見た。

お母さんが美人なせいで美人認定の基準が相当高かったのだろう。

彼女の舞衣がオシャレをしても表情が一切変わってなかったというのに。


「どう?めっちゃ可愛いでしょ〜!アクションゲームの受付嬢みたいな感じでめっちゃ大人にしてみた。」

「……正直、可愛いと思う…ぞ?」


その言葉に瑞希の顔は一気に真っ赤になった。

好きな人からの可愛いなんて、これ以上にないご褒美である。


というか、直輝くんも結構ウブで可愛いところがあるな。


「OK!その言葉が聞きたかったよ!じゃあまた遊ぼうね〜。」

「あ、ちょっ…おま。」


トゥルン。


私は、思っていた以上の展開になっていたので直輝くんとの通話を終了する。


そして、カラオケ店を出て私たちは上野でも行こうということで、渋谷駅に向かっていた。


いや〜青春ですな〜。


「かわ…いい…私が…可愛い…。」


瑞希はフリーズしてブツブツと独り言を言っている。

いいな〜、私はあんまり人を好きになったことがないからこんな感情を持ってる人が羨ましい。


「ねえ、彩奈ちゃん!」


突如、瑞希は私を呼び止めた。


「ありがとうね、私のためにこんなにしてくれて…なんてお礼すればいいか…。」


彼女は私に色々してもらいすぎて感謝を通り越して戸惑っていた。

別に見返りなんて求めてはいなかったので答えはひとつしか無かった。


「大丈夫よ!今日私と楽しい時間を分かちあってくれれば、それで幸せなのだから!瑞希の今日の課題は…未知なものを沢山楽しむことよ!いい?」


彼女は…今にも泣き出しそうなぐらい、嬉しい顔をしていた。


「うん!」


私は瑞希の手を引いて、1歩…また1歩と歩く。

今日は夏日というのに雲がかかっていてほんのりと涼しく心地よい涼しい風が髪の間をくぐり抜けた。


私たちは、歩き続ける。

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