もとさや
"くじら、復縁しない?"
アーニーはくじらちゃんに言う。
"いやよ、あんたみたいなアバズレ。"
くじらちゃんが答える。
くじらみたいないい男、
なんで別れたのだろうと、
アーニーは想う。
100人以上寝ても、
くじらを忘れられない。
肌が合うとか言う
くだらない理由ではない。
くじらは愛してくれた。
"俺、愛されたいの。"
アーニーはくじらちゃんに
しがみつく。
それどころか
後ろから抱きついた。
"気持ち悪くないから嫌なの。
昔みたいに傷つきたくないの。
アンタはまた遊ぶ。"
くじらはアーニーから身を離すと
調理に入る。
"でも、くじらがいい。"
今度はアーニーはじっと見つめる。
"わかった。浮気したら
別れるからね。"
アーニーは嬉しくて
アイスティーをお代わりする。
少し'女'には強引なほうがいいな。
アーニーはただ嬉しい。
くじらちゃんがまんざらでは
ないのは内緒。
アーニーとくじらちゃんの
物語は終わらない。