日常・作業ナイフ
日本で圧倒的に売れている、どこにでもあるオルファ式カッターナイフ。
アメリカではそれほど使われていないそうです。三角形の刃が突き出た、台形で二端を使う替刃式ナイフが主流だとか。
オルファより刃が厚く丈夫。
家庭・都市部での軽作業仕事に使うナイフは、まだ究極ではない。
なら新しく考える余地もあるのでは。
カッターナイフは電工ナイフを兼ねられないという問題もあります。薄すぎ、鋭利すぎるためです。
小型の折り畳みナイフや、ごく小さいシースナイフ(鞘小刀)はどの程度通用するでしょうか?
小型の折り畳みナイフやシースナイフがあらゆるオフィス、あらゆる台所、あらゆるツールボックス、あらゆる……に転がっていないというのは欠点がある?
通称スイスアーミーナイフも売れてはいます。
ただ、カッターナイフの地位にはありません。きわめて小型で薄いモデルはカッターナイフに近い役割をさせてもいいと思いますが。
あれが、さらに安い替刃を容易に交換できるようになっていれば?
まず、こんなのは……
ベースは四色ペン。ペンより太い。
原理は同じ、ボタンをスライドさせれば先端が出て、ロックされる。他のボタンをスライドしなければリリースできない。
完全なワンハンドオープンクローズが可能。
先のほうのカバーを外せば先端部を交換できる。
無論大型のポケットクリップがある。
これで、先端のリフィルをペンではなく、ナイフ・ペン・マイナスドライバー・プラスドライバーの四種類にする。
四種類とも、口金から出る部分が普通の四色ペンより太く長く頑丈。普通の四色ペンの出ている部分は直径2ミリ、長さ5ミリぐらい、それを直径6ミリ、長さ13ミリぐらいにする。
ナイフとペンの先端部分は交換可能。必要なら四つとも交換可能にして、別々の種類の刃にしてもいい。
口金を頑丈な六角形にして、リフィルの基部が六角に合うようにすることで回転に耐えるようにする。
刃を交換するための口金のつけはずしは、ロック式にするか、ネジ式の短い円筒で別に接合部を覆う形でもいい。
握りなど全体は錆びない、それでいて丈夫で安い素材に。エンプラやFRP。
高級品はステンレスでもいい。
できれば1ドル、100均。せめて200円+税。
ナイフの刃はグラインドを工夫してでも、切れ味も厚さと頑丈さもカッターナイフ以上に。
簡単に交換可能。
やや厚く頑丈な刃と、極端に薄く極端に鋭利な刃を使い分けられるようにしてもいい。
柄頭方向は…あえて何もなし、あるいは小さなリングにするのがいいかもしれない。
車の窓ガラスを壊す工具、小さいライトなども入れたいが、欲張るとろくなことはない。
高級品にはそれらをつけるか、後からねじ込めるようにしてもいい。
柄頭にプラスドライバー、あるいは両側がプラスとマイナスになったビットをはめられるようにしてもいい……が、価格と信頼性優先。
小さなナイフ、プラスドライバー、マイナスドライバー、ペンをコンパクトなボディで常に片手開閉……これの利便性は大きいはず。
2~4枚の薄板状レフィルにするほうが単純かもしれない。ナイフ、マイナスドライバー、フックカッター、など。
ただし、欲張らない。あれもこれもとやらない。
あれもこれもだったら、スイスチャンプやレザーマンの高級品がある。
ペン、と考えるなら、普通の多色ペンの一つとして普通に交換できる、超小型ナイフは?
普通の多色ペンの、口金から突き出ている長さ4ミリ・直径2ミリ弱。そのスペースで、セラミックやコバルト合金など高硬度で極端に鋭利な刃。
普通のペンのリフィルと同じように、柔らかい管がつながっていて、規格もあっていて交換できる。
そのサイズでもできることはとても多いはず。紙を切る、梱包を切る、爪を手入れする、などなど。
そう、ペンのようなナイフ。
小さいカッターナイフも、クリップがついていて細身でペンのように扱える。
また、そう考えてみるとごく小さい交換可能な切り出し……アートナイフが、安全なクリップ付きキャップがついていてカッターナイフを駆逐していないことが不思議になる。
いや、根本的に、ペンのようなナイフでいい。
万年筆のように、キャップを抜いて柄後ろ端にはめる。あるいはキャップだけ別に。
細身のワンピース、これ以上ないほど安価にできる。良質な炭素鋼で100円も難しくないだろう。
日用ナイフならそれほど刃は長くなくてもいい。1センチなくてもいい。
替刃式でもいいし、そうでなくてもいい。
現実にあるアートナイフの替刃で、そういう日用ナイフがなぜない?
両端がナイフで、両端共にキャップ、一端はやや長く分厚く頑丈、もう一端は短く極端に鋭利、でもいい。
やや大きく厚い……刃渡り12ミリ、幅5ミリ、厚さ2ミリぐらいの炭素鋼刃が柄に数本内蔵され、ロケットペンシルのように使い終わったらちょっと金具を操作して交換できる、というのも便利そう。
ロケットペンシルのようでなくても、数本の内蔵替刃を容易に交換できる、ペンサイズのナイフ。何種類もの替刃を使い分けてもいい。
薄めで広さがある交換可能刃……ナイフ以外にも、セレーションブレード、フックナイフ、それどころかごく薄い金属ブラシなど多様な「替刃」を積めるかもしれない。
握り自体が、ロックを外して蓋をスライドさせる細長い箱のようになっていれば、それに相当な数の替刃を入れられる。薄く鋭利なものと厚く頑丈なものを使い分けることも。
さらにフック刃なども加えられるだろう。
単一の握りに、複数の替刃と、必要な五種類程度のドライバービットを組み込むこともできるだろう。
気軽に先端を交換でき、さらにビットを内蔵するタイプのドライバーで、ビットを少し太く長くして、複数のナイフ刃も選択できてもいい。
万年筆、あるいはポケットで刃が出たら危険なノック式と違って安全なツイスト式のペンのようで、1センチほどの交換可能な刃があるペンのようなナイフも、日用・事務用・作業用で広く使えるはず。
カッターナイフ以上に頑丈に。
いや、普通に丈夫なプラスチックでフレームロックの柄、炭素鋼の刃とピンで可能な限り安い小型の折り畳みナイフ、でもいい。100円ショップ品でもできるだろう。
単にオピネル型のナイフも、いま最も安いナイフよりさらに安くできるかもしれない。握りを木材でなくプラスチックにすることで。
サムスタッドをつければワンハンドオープンクローズ可能。
さらにFRPや航空機用アルミにしてリングを厚く頑丈にすれば、非常に頑丈な折り畳みナイフが可能になるかもしれない。
肥後守も、小さいリングを握りの、ちょうど指当てが当たるところにつけておけば簡単にロック可能ナイフになる。
あるいは断面がC字の管を刃の先元方向にスライドするようにして、それで指当てを抑え込む構造にすれば。
それも100円ショップ100円商品が可能なはず。
ましてプラスチック握りと炭素鋼刃にすれば。
他にはどういう、代替日常ナイフがあるだろう?
折りたたみとは違う、カバーをスライドさせる薄く細身で刃が短いワンピースナイフ?ロック機構は?
……オルファ・クラフトナイフの優秀性が高すぎる。
にもかかわらず、あれも世界標準の日用ナイフにはなっていない。
なぜこれほどまで、日本ではカッターナイフ、海外では台形のナイフであり、それ以外のナイフが日常……家庭・オフィス・軽作業・あらゆる作業用のナイフにならないのだろう?