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Fain Happiness~仄かな幸せ~  作者: 眠い猫
3/3

???①

「これはひどいね。」


都市だった事がかろうじて判断できる瓦礫のやまだった。


「ああ、運が悪かったんだよ。龍の誕生に立ち会ってしまったんだ。」

「迷宮が生み出す最強の魔物、龍か……まさか迷宮都市が一個丸々つぶれるとはね。」


1000年に一度迷宮のスタンビードと共に生まれる最強の魔物゛龍゛今回のように都市を破壊することも容易い力を持っていて、人を好んで襲うことが無いのが唯一の救いである。


「Aランクもかなりいたんだろ。」

「ええ、だけどほぼ死んだらしいね。近くにいたものは蒸発、迷宮内にいたものは崩落で生き埋め、逃げてたものも装備を外してて焼死生き残ったのはごく僅かだよ。」


ーガタッー


「おい!今の音なんだ!」

「わからない!だがここはスタンビードの起きた場所だ!何がいてもおかしくはないから気を付けて。」


ーガタッ、ガタッー


「あの瓦礫の下だ。」

「ちょっと、Sランクの魔物とか出てこないでよ」


その時瓦礫の下から泣き声が聞こえた気がした。


「あれ、生存者じゃない?」

「そんなわけねえだろ、この状況でどうやって生き残るって言うんだよ。」

「でももしそうだったら。」


やっぱり瓦礫の下から泣き声が聞こえるような気がする。


「チッ、仕方ねえ、俺は何が出てきてもいいように待機してるから行ってこい。」

「わかった。」


ー~~~~~~ー


瓦礫に近付くと声がはっきりした。


「ここにいるのね!もう大丈夫助けに来たわ。」

「助………け…………に?」

「そう、助けに来たの!今上にある瓦礫をどかすからね。」


その返事をした声はひどくかすれていて、性別も判断できなかった。


「これで最後ね。」


最後の瓦礫をどかし、見えたのは全身が酷く焼きただれてしまっている女の子。


「大変!重症じゃない!」

「助け……て………くれる…の?」

「ええ、そうよ。ギール!この子を治療して!警戒は私がするわ」

「おい、まずは何が居たのかをきちんと報告しろよっ、てこいつは酷い。わかった任せとけ、魔物近づけんなよ。」

「おじ…さん……だ……れ?」

「おじさんじゃねえ!お兄さんって言え!」


ギールがまたやってる。まだ若いのに老け顔だからいつもあのやり取りをしている。本当にあの性格で顔さえ良ければもてただろうに。


「おい!余計なこと考えて無いだろうな。」

「はい!護衛に集中します!」


無駄なところで勘が鋭いのもマイナスね。それにしも、40万の人口を抱えていた都市で生き残ったのがごく僅かとは、恐ろしい化け物が生まれたものね。

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