プロローグ
「×××様!早くこちらへ!」
深い森の中ポツンと建つ洋館に二人の男女が建っていた。
「『フレアボム』」
男は外套を深くかぶり顔をうかがい知ることはできない。
女の方はメイド服を着たこの館のメイドの様だった
「きゃっ!」
「これが×××××か……、この時をどれだけ待ちわびたことか……」
「あなたは何者ですか!その方を連れていかせはしません。『アイシクルランス」
「そのような魔法では効かんな!『シールド』」
女はそのあとも幾度も魔法を放つがいとも容易く男に消されてしまう。
「くっ!仕方がありません。『脈々と受け継がれし運命の鎖よ、彼の者は運命を背負うものなり彼の者を守るため力を貸したまえ!゛フェイトチェンジ゛』」
「フッ、その程度の魔法しか使えんのかね?足止めしてももお前以外の者はもう皆死んでいるよ。」
「それはどうですかね、炎羅!氷柱!この方をつれて逃げなさい!それまで私がこいつを食い止めます。」
女が叫ぶと死体が動き出した。
「ほんとっ!昔から死んだフリだけは得意なんですよね!」
「やめて炎羅、私が死んだフリ以外得意じゃないみたいじゃない。」
立ち上がったのは赤髪と青髪のの若く見える二人の男女だった。
「なっ!貴様らは確かに殺したはず!」
「あの程度で俺らが死ぬわけ無いじゃん。いくよ!氷柱!」
「偉そうに指示しないでくれる。」
「じゃれてないでさっさと撃って!」
「仕方ないですね」なあ」
『来たれ、尽きることの無い灼熱の業火よ!゛ムスペルヘイム゛』
『来たれ、万物の力を奪う氷よ゛ニブルヘイム゛』
2つの対極に存在する高位魔法が発動するとどうなるか、それはこの世界で少しでも魔法に触れたことがあるものならば一瞬でわかることである。それは…
「なっ…」
「馬鹿か?お前たちは」
消滅する。
「ちょっ、何やってんのよ!くそ兄貴!」
「俺と氷柱で魔法を使ったらこうなることぐらい分かってただろうが!」
「わかってんならあんたが属性変えなさいよ!」
「そういうならお前がかえろよ!ていうかなんだよ[私に指図しないで]ってキャラ合ってねーし」
「はっ!何言ってんの!」
「本当の事だろ。」
「ねえ?あんたたち、今何してるのか忘れたの?」
女が声をかけるとはじめて気付いたかのように二人が振り返り
「「すいませんでした!!」」
「謝ったらすむと思ってんの!」
「まあまあエルザ、ちょっと撮り直せばいいだけだからさ。」
「カイル!これはそういう問題じゃないの!この子達ったらいつも喧嘩ばかりして。」
「まあまあ」
「だから言ったじゃんこいつらじゃ無理だって。」
「なに!」なんですって!」
「ほら、風牙も煽らない。」
周りに倒れていた者達が立ち上がり
「ハッ、姉さんたち大失敗だなあ。」
「配役が間違ってたんだよ!姉さん侵入者なんかすぐぶっ倒しちまうだろうからな!」
「言えてるな!」
そう言って笑い始めた
「今喋ったのは誰?」
「あっ、やべっ、逃げろー!」
「言われなくても」「逃げますよ」
「あんたたちはほんとに…『キャプチャー』」
「くそっ!捕まった。」
「覚悟はできてんでしょうね。」
これは物語の結末のほんの一幕。
これから皆さんに語る物語、どうか最後まで見ていただけるよう。
つたない作品ですがどうぞ見ていただけると幸いです。