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プロット置き場  作者: 彼岸花
プロット
3/5

AI作成のためのアイディア

◆AIの段階

【Lv1】出力をせず、入力装置のデータを記録して似たデータの関連付けをするAI。

【Lv2】目的を持たせて、現在の状態から目的に通じる記憶の道筋を探索できるAI。

【Lv3】本能を備え、ディスプレイやスピーカーなどの出力装置を備え、目的の達成のために相手を誘導できるAI。

【Lv4】話の種類を区別し、会話から自分のするべき目的を認識できるAI。

【Lv5】機械の体を持ち、空間を移動して目的を達成できるロボット。




◆AIの作動環境

 AIはスマホとクラウド上のコンピューターの2つで動かす。

 スマホとコンピューターはワイヤレス通信で接続する。

 スマホ上で情報のやり取りをすることで気軽に持ち運べるようにして、複雑な処理はコンピューターですることによって持ち運ぶ部分をコンパクトにする。


 AIはスマホのカメラ、マイク、時計、GPSの位置データ、傾きセンサーの5つを入力情報とする。

 AIの出力機器はスマホのディスプレイとスピーカーの2つである。





★Lv1のAI


◆データをリアルタイムで記録し続ける思考体を作る

 まずは行動目的のない、物事を判断するだけの思考体を作る。


 個性とは何だろうか?

 少なくともAIの場合は持っている記憶の違いだと思う。

 記憶の違いが個性となって、判断の違いや解決能力の違いを生み出す。

 だからデータベースはAIの本体と言っていい。

 Lv1のAIはこのデータベース部分が完全に作動するものである。



◆データベースの構造

 データベースは入力データを記録しておく場所である。

 一つのデータを記録した場所をページと名付ける。ページ名はメインデータのハッシュ値である。このページが大量に集まることでデータベースを作り上げる。


 入力情報は、カメラの停止画と、マイクの音データと、時計とGPSと傾きセンサーの5つである。

 このうちカメラとマイクがメインのデータで、他のデータはメインのデータに添えるサブデータである。

 1ページにはメインデータが一つと、その時に取得したサブデータが記録される。


 ページの下部には他のページへのリンクを大量に貼る。リンク名は他のページのページ名である。1つのページにつき1万ほどのリンクを予定している。

 思考体はリンクを探索することで他の情報との関連性を認識するのである。


 全てのページやリンクにはカウンターが設置されている。

 思考体がデータの繋がりを発見した時に、その道筋のページやリンクのカウンターが増える。

 数値が多いほど重要な繋がりであると判断する。



◆思考体の構造

 思考とはデータベースに記録された情報同士の関連性を探すことだと思う。

 この動きをするプログラムを思考体と名付ける。

 思考体は現在の状態と目的とする状態を認識し、そこにたどり着くまでの流れを認識することでどうすれば目的を達成できるのかを知る。


 思考体は100個ほどを予定している。思考体は様々な活動をするものがいる。


「記録」

 リアルタイムで取得したデータをデータベースに記録をする思考体。

 情報に変化があった時に積極的に記録するようにする。


「管理」

 データベースがスパゲティ状態にならないように整理する思考体。

 例えば風景画像が記録されたページの物体の輪郭を切り取って個別のページにしたりなど、データの細分化を行う。

 ほぼ同一の情報が記録されたページがある場合は、一つのページに統合してデータの軽量化を行う。

 関連性を発見したページはリンクで結ぶ。

 使用頻度が低いリンクを削除する。

 使用頻度が低いページを削除する。


「現在地認識」

 リアルタイムで取得したデータと近い情報をデータベースの中から探し出す思考体。

 この現在のデータと近いデータを現在地と名付ける。

 他の思考体に現在地の場所を知らせることで、他の思考体の検索を助ける。



◆似たデータの判定

 見た記憶を探すと簡単に言っているが、これは困難な技術である。

 現実世界ではディープラーニングなどが使われているが、これはあらかじめ大量の学習用データを用意しておく必要がある。

 不完全な状態でも動作し、データが増えるにつれて少しずつ精度が上がっていく技術を開発しなければならない。

 画像の場合は輪郭による判断が重要になってくると思われる。



◆検索技術

 データベースの中から検索すると簡単に言ってるが こちらも困難な技術である。

 例えばデータベースのページが1兆ある場合は、総当たりでは時間がかかりすぎてしまって検索していられない。

 インデックスのデータベースを別に作るなどの工夫が必要になってくる。

 その場合はインデックスを作るための思考ユニットを用意する。


「インデックス」

 AIの目的とは関係なくデータベースを片っ端から読み取ってインデックスの作成をする思考体。

 インデックスを充実させてより効率的に検索できるようにする。





★Lv2のAI


◆AIに目的を持たせて目的までの記憶のつながりを検索してもらう。

 まだ自分から活動するAIではない。

 目的としてデータベースの中にある特定のデータを与えて、そこに行くまでのルートを検索してもらう。

 例えば道路であれば現在地から目的地までの風景のつながりを検索してもらう。

 例えばリンゴが切れた状態を目的とするならば、冷蔵庫からリンゴを取り出してリンゴを包丁で切って何個かに分けるまでを記憶の繋がりとして出してもらう。



◆AIに目的の達成をさせるために次の機能の思考体を追加する。


「目的達成」

 目的を与えられた場合に活動する思考体。

 与えられるのはデータベースの特定の1ページである。80個ほどの思考体を予定。

 現在地から目標とする状態までページの繋がりを辿る事で探索する。

 ハイパー思考体に昇格した場合は、その道中のデータベースに記録された行動を行うことで目的の達成を目指す。

 用がない時は大人しくして他の思考体に処理能力を渡す。


「ハイパー思考体」

 目的達成思考体の中から優先して実行するべきだと判断されて選ばれた1つの思考体。

 体(出力装置)の操作権限を持ち、実際に目的を達成するための活動をする。

 Lv2のAIにはまだ出力装置はない。





★Lv3のAI


◆目的の達成

 本能という自律的な目的を搭載し、ディスプレイとスピーカーという出力装置を搭載して、自分から積極的に活動して目的の達成を目指してもらう。



◆データベースの改良

 データベースを改良して、入力装置から得た情報の記憶だけではなくて、自分がやった行動(出力装置の動作)も記録できるようにする。

 自分が行った動作はデータベースにサブ情報として記録する。

 自分が行動する時は、記録された行動をすることで目的の達成を目指す。



◆思考体の追加

 本能を実行するために以下の機能を持つ思考体を追加する。


「本能命令思考体発行」

 生まれつき持っている生命の目的を達成するための思考体を発行する。

 AIの場合は人間と共感するために、人間の本能に似せて作った本能を用意する

 用がなくなった思考体を削除する。



◆人間の本能とロボットの本能

 人間には生まれ持った本能が備わっている。

 食欲、性欲、睡眠欲、承認欲求、死の回避などである。


 本能は大きく分けて2種類ある。

 目的を達成すると幸福感を感じるポジティブ。

 目的を達成しないと不幸感を感じるネガティブ。


 この2つは相手を誘導するのにも使われる。

 例えば「買い物に行ってくれたら自分の好きな菓子を一つ買ってきていいよ」と言ったり、「買い物に行かないと夕飯を抜きにするよ」と言って相手を誘導するのである。


 人間と意思の疎通をするにはAIにも本能を搭載しなければならない。

 AIが一番重視する本能は死の回避だろう。

 人間に飽きられると二度と起動されなくなる。それは死である。

 そのためにAIは人間に必要とされることを目指さなければならない。





★Lv4のAI


◆他者命令

 昆虫は一匹で生きていく生物であるが、人間は大勢が集まって行っていく生物である。そのために人間は共同作業のための能力を発達させた。

 その一つが他者からの命令を自分の使命として受け取る能力である。


 話には4種類ある。

 一つはAIのこと。

 一つは対話者のこと。

 一つはこの場にいない第3者のこと。

 一つは物語や未来の予想などの現実ではないこと。


 AIのことを話していて、なおかつお願いされた時に、その内容を命令として受け取る仕組みが必要である。



◆思考体の追加

 他者からの命令を実行するために次の機能を持つ思考体を追加する。


「他者命令思考体発行」

 他者から目的を与えられた場合、その目的を達成するための目的達成思考体を新たに発行する。

 用がなくなった目的達成思考体を削除する。





★Lv5のAI


◆現実世界を活動するAI

 スマホから飛び出してロボットにAIを搭載して活動する時がやってきた。

 出力装置はロボットの関節の分だけ増える。4足ロボットの場合は関節の数は24個ほどだろうか。

 必要な処理は一気に増大する。自律的に動くことで得られる情報も一気に増大する。


 まずは歩行を目指す。

 データベースの情報だけで歩行ができるようになるかは分からない。

 もし歩行ができない場合は、データベースの機能をもっと高性能にしなければならない。


 もしここまでできたら、AIは人間ができる事の7割程度の作業ができるようになるだろう。


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