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追っかけ

 (今回のお話は神居かみい 天巫あみの視点でお送りします)


 今日はお正月。

私にとってはとても忙しい1日です。


 とりあえず知っているとと思いますがほんの少し私の略歴を。


 私は巫女です。

それも生まれながらの。

私には神聖な力があるそうなのです。

小学生の頃、その力でテレビにも出たことがあるんですよ。

それをきっかけに私の能力者としての道が拓いたのです。


 とは言っても私にはトラウマがあります。

それはテレビに出てた時に猛烈なバッシングに遭ったのです。

だからそれ以来、私は能力を封印しました。

この学校にも一般人として入学したつもりだったのです。

それが能力者ばかりのクラスにいれられるなんて。


 そんな私を救ってくれたのは現在の師匠(主人公)なんだけど。

その娘、本当に変わっていて。

最初はただの不思議ちゃんと思っていた。

でも師匠(主人公)とふれあう度に彼女なりの苦悩を垣間見えてきた。

でもカワイイのには変わりない。

友達としてこれからも見守っていきたいです。


 そして師匠(主人公)の元で修行をしていくうちに私の能力は風と水の2種類であることが分かった。

今ではどっちも自由に使いこなせます。


 そうそう、私がまだ忙しい理由を言っていませんでした。

実はこの学園にも神社が存在します。

とは言ってもほぼ私のために作られたような所ですが。

神社の設立の経緯は今後話す機会があればと思います。

そして私は学校が休みの日のほとんどを神社で過ごすのです。

いわば、実家みたいなもの。

そして私のいない間は大家さんが管理しているとのこと。

おかげでいつも帰ってくるとピカピカです。

ちなみに私がここに帰るのは夏休みと冬休みと春休みだけです。


 そして今は冬休み。

しかも今日はお正月。

いわゆる三が日は私の家に沢山の人がお参りに来ます。

そしてその時は私1人ではさばききれないので応援の人が来ます。

本当に忙しいです。


 ちなみに応援に来てくれている人はクラスメートや先輩や後輩、学年がバラバラ。

もちろん、私たちの能力を知らない人たちも巫女として参加してくれます。


 そんな中、1人異質な女の子がいました。

その女の子の名前は河近かわちか 朱練あかね

普通の女の子ではありません。


その娘は一度言ったことは絶対に忘れない。

仕事も完璧。

祝詞のりとも一度見ただけで全種類暗記するほどの天才。

正直、この三が日頼もしいとさえ思ってしまいます。


 彼女は学年は私よりも一個下。

つまり、1年生です。

こんな凄い天才がいたなんて知りませんでした。


 そんな彼女が一息ついた頃、私を神社裏に呼び出してきた。

彼女は

「先輩、私はあなたに話したいことがあります。

実は私は先輩の秘密を知っています」

私はドキッとした。

でも知られて困るようなことはない、

彼女は

「その前に私の秘密も話しておかなければなりません。

私は先輩と同じ能力者です。

同じ特殊科に所属しています。

バイト仲間の中には能力者の存在を知らない娘たちもいるのでここに呼び出しました」

私は

「あなたの事情は分かりました。

私は風と水の2種類の能力を持っています。

ダブルの能力は非常に珍しいそうですが。

あなたの能力の属性は何ですか」


 そう言うと彼女はニヤリとして

「先輩でも2種類しか持ってないんですか。

確かに属性が1種類でも私のクラスにとんでもない娘がいますけど。

この学校には炎、氷、水、雷、風の5属性全てを持った女の子がいるそうじゃないですか。

私は会ったことがないですけど。

そしてその娘がこの学校最強なのだとも聞きました。

でも、私も負けていません。

私も5属性全てを持っているのです」


 そんな娘が師匠(主人公)以外いるとは思わなかった。

私は思わずその能力を見せてみてと言っていた。

彼女は自信満々にその能力全てを見せてくれた。


 結果からすると彼女の能力は凄いものだとも思った。

でも師匠(主人公)と比べると見劣りしてしまう。

師匠(主人公)とはやはり次元が違う。

そういえば彼女は完全記憶能力もある。

それも加えて師匠(主人公)の劣化版と言ったところか。


 それにしても惜しい。

彼女の能力はよく言えば完成している。

悪く言えば伸びしろがない。

どの能力もそれなりのレベルなのだが5つに分配されているせいか初心者から中級者と言ったレベル。

実戦で活躍できるレベルではない。

そしてこれ以上のレベルアップも望めないであろう。


 私のそんな考えが顔に出ていたのか彼女は

「今のレベルでは納得いきませんか。

あなたは弟子を募集中だという噂を聞きました。

どうか私を弟子にして下さい」


 突然の申し出に私は面食らった。

私は二の句も告げないでいると彼女は

「あなたは昔テレビに出ていましたよね。

あなたを入学式で見かけた時からそう思っていました。

そして当時のマスコミのデタラメな報道も知っています。

でも私はあなたの能力が本物だと知っています。

この学校にいるのも証拠ですし。

私も運のいいことに能力を授かっています。

あなたと一緒に修行がしたいのです」

私は息をのんだ。

 

 続けて彼女は

「私はあなたがテレビから消えた時、何処に行ったのか必死で探しました。

いろんなマスコミ媒体を使って。

運のいいことに授かった能力もありましたしそっち関連の情報も使って。

そしてこの学校にいることを知り私はどうしても入りたかったので能力を一生懸命に磨きました。

中途半端な能力じゃここには入りませんから。

でも能力じゃ無理だと聞いて今度は勉強を頑張りました。

そしてようやく特殊科に入学できたのです。

そしてあなたを見つけました。

でもどうやって自然に近づくのか悩みました。

それでこのバイトに行き着いたのです。

だから私を弟子にして下さい」


 どうやら彼女は確信犯的に私に近づいたようです。

私は根負けしました。

「分かりました。

あなたを弟子にします。

その代わり、能力の属性を1つに絞って下さい。

私は全ての属性を教えられませんし1つに絞って修行した方が効率がいいと思います」


「分かりました。

では風にします。

あなたが初めに身につけた属性で」

と彼女はあっさり受け入れた。


 と言うことで私に初めての弟子が出来ました。

師匠(主人公)の生まれ変わりのような弟子が。

(全属性持ちや完全記憶能力を持っているというところが)

とは言っても師匠(主人公)は生きていますが。(笑)




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