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地学教師

  (今回のお話は吹原ふきはら 季遊きゆの視点でお送りします)


 私は吹原ふきはら 季遊きゆと申します。

とある高校で教師をやっています。


 少し自分語りをさせてください。


 私の担当教科は地学。

地学とは地球科学。

つまり、地球と一体になる学問。

地質学や気象学、そして天文学まで。

私の大好きな学問です。

あえて私の専門分野を言えば気象学でしょうか。

気象学はいいですよ。

最初にばらしておきますけど私は能力者です。

なんの能力かと言いますと風の能力。

私の能力と気象学はとても合っているのです。


 風は一つの気象現象。

止まると言うことはありません。

今ここで無風の状態でも世界のどこかで風は吹いているのです。

風は旅人。

風はいろんな所に旅行に行きます。

風はそれだけロマンティックなのです。

風と一体になるという事は肌でそれを感じることと同義です。

そして風は自由なのです。

それも勝手気ままに。

彼(風)は私の友人であり恋人。

彼(風)は多弁でもあるし寡黙でもある。

私はそんな彼(風)がとても大好きです。


 ちょっと妄想が過ぎましたね。

私は暇なときはこういう空想をして遊んでいます。


 あ、そうそう、言い忘れていました。

これは大事なことなので絶対に言わなければなりません。

私には発声障害があります。

それも生まれつき。

えらい人の話だと私の能力が影響しているらしい。

声は出せるのですがほんの小さな声しか出せません。

人が聞き取るのが困難な大きさだそう。

だから私は常に拡声器が手放せないのです。

拡声器と私の能力を使ってようやく人が聞き取れる程度の声になります。

授業時はそれでも足りないので目一杯私の能力を使います。

時々、暴走してとんでもなく大きな声になりますが。

まだの自分の能力の加減がうまくできないようです。


 さて、これから去年から今までの話をざっとしますね。

去年は金曜日だけのクラス担任という訳の分からない役回りでした。

未だに去年の私の役回りは理解できていません。

そして放課後には弟子の修行。

弟子の名前は神居かみい 天巫あみちゃん。

とても可愛らしい女の子。

確か巫女でもあると言ってましたっけ。


 彼女はとても飲み込みが早かった。

1回教えたことはすぐ次の日にはマスターしている。

私だってそんなに早く習得することはできない。

かなり努力をしていることは火を見るより明らかだった。

そしてそれが天才の片鱗だとも思っていた。


 弟子である彼女は半年ぐらいで私の能力を抜いてしまった。

もう私には教えることはない。

そう思っていた。

その時に私の師匠が

「教えることがない?

そんなことはないさ。

君の弟子は実戦経験が無いはずだ。

今度はお互い相対して実践形式で闘うって言うのはどうだい」

と言ってきた。

私は仕方なくそれに従った。


 私と弟子の対決は最初は圧倒的に私の方が有利だった。

言いたくはないが亀の甲より年の功。

教師で年上でも有る私に一日の長がある。

いくら弟子の能力が高くたって風の能力の使い方は私の方が上だ。

でも日が経つに従って彼女は確実に強くなってきていた。

それというのも前日の反省点を次の日には必ず治してくるから。

冬休み前には戦闘能力も私を上回るようになっていた。


 ただその頃から彼女の様子が変わってきた。

私の目でも段々と彼女の身長が下がってきているように見えてきたから。

初めは気のせいかなとも思っていたけど明らかに修行前と修行後では身長が違う。

そして次の日にはさらに身長が下がっている。

なぜ周りが気づかないのか不思議なくらい。

そして身長が下がるにつれ彼女が汗っかきになってきていることだった。

まるで汗の量だけ身長が下がっているような。

そして冬休み後にはあの騒動。

彼女は能力者でも幹部クラスの「チャイルズ」に加入した。

それ以来私は彼女には会っていない。

(もちろん授業以外でと言うこと)

彼女は私の手から離れてしまった。

少し寂しさを感じる今日この頃です。


 そうそう、師匠も「チャイルズ」に加入しています。

かなりの能力者なんですよ。

ここから師匠のことも少しだけ話しますね。

師匠の名前は遠山とおやま 葵唯あおい

元男の子でとても希少な能力者。

何てたって能力はオールマイティ。

あらゆる属性を持っています。

でも最初の頃は右も左も分からない彼女を私たちは指導してきました。

能力のことから女の子のことまで。

能力は1ヶ月で私たちを超えたのですが女の子としての知識は皆無。

私たちは1から教えました。

女の子としての常識を。

うぶな彼女は一つ教えるごとに赤面し恥ずかしがっていました。

そして私たちは1年かけ彼女を立派な女の子に育てたのです。

これは私たちの自慢でもあります。


  そして今では私たちが彼女を師匠としたい教えをいてます。

彼女の能力は既に私たちよりだいぶ上。

彼女は天才です。

ただ心配なのは時々私たちには理解できない男の子の論理を口にすること。

いや、かれん(火脚ひあし 紅炎かれん)は分かっているかも。

あの娘の考え方はどちらかというと男子に近いから。

師匠の精神まで女の子に染めるのはだいぶ時間がかかりそう。

本人の抵抗もあるし。

でも師匠は男に戻れないのでここは男らしくきっぱり諦めて欲しいと思うのだが。

(矛盾しているが)


 



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