師匠の部屋
(今回のお話は神居 天巫の視点でお送りします)
とりあえず知っている方もいると思いますが初めましてと言っておきます。
と言っても初めてではありませんが。
お忘れの方もいると思いますので軽く自己紹介をします。
私は小学生の頃、これでもテレビで話題になった超能力処女です。
まぁ、色々とあって今では自信喪失していましたが。
それを助けてくれたのが師匠(主人公)でした。
そして超能力のからくりも。
私の超能力は念動力でした。
それは私の風の能力がそうさせたものだと師匠は言っていた。
ものを動かせたの私が発生させていた風のせいだと。
その風の能力もかなり強くなってきた。
普段から自制するのが難しいくらいに。
それもまた師匠のアドバイスでどうにかなっていたけれど。
ある日、私の発生する風が湿っているようだと師匠が言ってきた。
私は半信半疑で師匠の命ずる練習メニューを熟してきた。
そうしたらいつの間にか水の能力が使えるようになってきた。
師匠は
「2つの能力が使える能力者のことをWと言うんだ。
君はWの能力者。
世界でもそんなにいないと思う。
そしてその上がトリプル。
3つの能力使い。
僕の知り合いに1人いる。
そして僕みたいに全属性の能力者のことをフィンガーと言う。
つまり5本指のこと。
5つの属性全て使えると言うこと。
僕以外にも知り合いにもう1人いる」
ということを言っていた。
さて、今の現状はというとなぜか背が縮んでしまったと言うこと。
そして師匠がその状態を治してくれたと言うこと。
そして師匠を含め私たちが「チャイルズ」と呼ばれてると言うこと。
3学期早々、いろんな事がありすぎて頭が追いつかない。
そして今、目下の所は引っ越し。
なぜか師匠の部屋に引っ越さなければならないと言うこと。
と言っても荷物は勝手に師匠の部屋に運び込まれてるとのこと。
そういえば私たちは師匠の部屋に来たことがない。
どんな部屋なのだろうか。
部屋は最上階のフロアだった。
最上階には2人しか住んでいなくそのうちの1人が師匠なのだそう。
私たちは師匠のドアを叩いた。
ちなみにさっきから私たちと言っているが私たちと私としのはちゃんだ。
しのはは
「男の人の部屋に入るなんて初めて。
緊張する」
と言っていた。
一応師匠は女なのだが。
少なくとも現状は。
ドアを叩くと師匠が出てきた。
「おう、待ってたぞ。
師匠はオーバーオール姿で出迎えてくれた。
制服ではない師匠(主人公)の姿もカワイイ。
私たちを部屋に入れてから師匠は
「今から色々と説明する。
君たちは僕と共同生活をしてもらう。
そしてその上で「チャイルズ」とは何かを学んでもらう。
修行も今までよりハードだと思ってくれ」
いつもの修行モードの師匠だ。
「部屋についてはもう少し我慢してくれ。
今、壁を作って2年生になるまでにはちゃんとした個人個人お部屋になると思う。
それまでは僕と一緒に暮らすと言うことで」
私は
「思ったよりも女の子の部屋じゃないんですね」
と呟いた。
師匠は
「当たり前だ。
体はこんなでも心は男だからな。
それに女の子っぽいのは苦手だし」
どうやら、しのはが正解のようだ。
師匠は
「女の子と同居するって言うのがどういうことなのか分からないんだ。
どうもまだ、今の環境に慣れていなくて女の子にどう接したら良いのか分からない。
悪い所があったら指摘してくれ」
そんな師匠が可愛く思えた。
私はふと部屋の壁に目をやった。
掛け軸がかかっていた。
でもその掛け軸が少し変。
何か動いているような気が
私は
「あの掛け軸はなんですか。
掛け軸というわりにはなぜかカラフルだし動いているように見えますが」
しのはは、「気のせいでしょう」と言っていたが。
師匠は軽くため息をつき話し始めた。
「あ〜、あれは「時の掛け軸」。
出入りすることが出来るんだ」
私たちが驚いているとイヤそうな顔をした師匠が
「じゃぁ、入ってみるかい」
と誘ってきた。
私たちは間をおくことなく頷いた。
師匠は
「入るのは構わないけど絶対に笑わないこと。
僕にとっては地獄の場所なんだ。
特に僕については笑わない、ツッコまない。
それさえ守られれば入っても良いけど」
もちろん、私たちは頷いた。
師匠は
「それでは注意事項。
この掛け軸の中の1日は僕たちのの世界では1時間なんだ。
僕たちの能力はあまりに凄すぎて外で練習する訳には行かない。
だからこの掛け軸の中で練習することになる。
タイミングがよければ姉貴にも会えるけど。
それと新しい部屋が出来た時、君たちにもこの掛け軸をあげることになる。
そこで練習に励んで欲しい。
と言っても中は繋がっているけど。
一応、「チャイルズ」の練習場と言った所。
君たちの知らない「チャイルズ」もいるからもしも会うことにことになったら挨拶をしてね。
先輩だから。
それと必ず何があってもこの掛け軸に1日1回は入ってね。
それは絶対だから。
それを忘れると強制的にログインされて一週間は宮殿の掃除をさせられるからね。
ちなみにログインは掛け軸に書かれてている宮殿の中に入ることだから」
そう言い終わると私たちは掛け軸の中に入った。
掛け軸の中はでっかい宮殿になっていた。
掛け軸自体はオリエンティックな宮殿が書かれていたがここはその内部のようだった。
私たちの目の前には師匠とメイドらしき人物が立っていた。
師匠はなぜかドレスらしきものを着用していた。
それも師匠にかなり似合って可愛らしい。
「それでは修行を始めるわよ」
と師匠は言ってきた。
私たちはその言葉遣いに不意を突かれた。
「うるさいわね。
これでも無理しているんだから。
なぜかこの掛け軸に入ると私の言葉がお嬢様言葉に変換されるらしいの。
服も絶対に着ないような服になるしね。
この言葉になるのはこの世界だけだから慣れなさい」
師匠が文句を言っていると隣のメイドは
「もう少し女らしくなって欲しいとの私の願いです。
この世界は私の意思で成り立っています。
私に刃向かうことは実質不可能ですのでご容赦下さい。
と言っても私自身この世界から出ることは出来ませんが。
一応この世界の管理人と言った所です。
この世界は宮殿の外には出ることは出来ません。
修行場所は宮殿内に用意してあります。
宮殿内と言っても部屋の広さは無限大です
ご自由にお使いください。
もちろん、遭難の心配があると思いますが必要な時は私をお呼びいただければ何処にでも助けに来ます。
一応、この空間の支配者でもありますので。
修行相手も出来ますので。
この空間内であれば私は最強ですのでどうぞ存分にお試し下さい。
なんなら3人同時でも良いですよ。
私も分身で3人になれますから。
あなたたちの師匠のように」
師匠は
「し〜っ。
その事はまだ伝えてないんですから。
さぁ、今のは忘れて修行を始めましょうね」
どうやら師匠は分身の術が使えるようだ。
とにはともかく私たちの修行の時間が始まった。
しばらくは師匠と一緒にしなければいけないらしい。
これからの「チャイルズ」生活どうなることやら。
しのはは明日師匠のお姉さんと修行をするそう。
明日は師匠と2人きり。
そしてもっと激しい修行だそう。
正直気後れする。
修行が終わり掛け軸から帰ってきた頃には私たちはヘトヘトになっていた。
そして私たちは用意されたベッドの上で横たわった。
しばらくして落ち着いた今は師匠のお嬢様言葉を思い出しながらしのはと2人でゲラゲラと笑い合っています。




