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転校初日

 僕は今日名門女子校に転校するのだ。

僕は担任の教師に連れられ教室へと向かった。

何よりも女子校という秘密の花園に潜入するのだ。

緊張するほかないという感じだ。

ドキドキしながら教室へと向かった。


 担任が教室のドアを開くと教室が騒がしかった。

まさに女子校という感じの風景だ。


 担任が真っ先に教壇に立ち

「静かに、静かにしろ‼︎今から転校生を紹介します。今日からみんなと勉強する遠山とおやま 葵唯あおいさんです。みんな、仲良くするように。」

と言い、僕に自己紹介を促した。

「え〜と、僕の名前は遠山とおやま 葵唯あおいと言います。え〜と、隠しておけないので最初に言っておきますけど元男です。男の時の名前は遠山とおやま 遊市ゆういちと言います。今から、僕が男でないことを証明したいと思います。」

僕はそう言うと、手品の早着替えのように学生服を脱いで見せた。つまり、一瞬で全裸になったのだ。

担任やクラスの人たちはもちろん呆気にとられていた。

なぜ、僕がこのような行動をとったのかと言うと僕は隠し事ができない性格で決して女装ではなくちゃんと性転換していることをクラスの人たちにわかってほしいと言う気持ちだったからだ。

そして仕方なく女子校に転校したことも分かってほしかったのです。

そうこうしていると呆気にとられていた担任がはっと我に返り僕を体で隠し

「何を考えているんだ‼︎早く制服を着なさい‼︎だいたいなんで一ヶ月も転校を引き伸ばしたのか分かっているのか‼︎あなたが性転換して転校してくることはみんなが分かっていたんだ。一ヶ月もの間あなたに対する偏見を無くすためにどれだけの説明をしたのか。やっとクラスのみんなが理解できたと判断をし、やっとあなたを転校させることができた。だから、あなたがこういうことをしなくてもちゃんと女子高生として受け入れる準備はできていたんだから。」

どうやら、僕がこのクラスで受け入れられるかどうかの心配は杞憂のようであった。


 放課の時間(休み時間)になるとクラスメイトたちが僕の周りに寄ってきた。

女子生徒たちは

「びっくりしたよ。いきなり、みんなの前でマッパになるなんて」

「ね〜、ね〜、あだ名はあおいっちが良い?それとも男の子の時の名前をもじってゆいっちが良い?」

「本当に元男の子なんだ〜。ね〜、ね〜、男の子って・・・」

と色々と質問して来た。

思春期の女の子は異性に興味があるみたいだ。

それから、男の子の性について根掘り葉掘り聞いてきた。

その内容は男の子の精神性からここでは言えない内容まで多岐に渡った。

僕はドン引きしつつ、顔を赤らめながら答えに詰まっていた。

その様子を見ていた委員長がさっと入ってこう言った。

「あなたたち、いい加減にしなさいよ‼︎この娘こんなに困っているじゃない。初めての女子高生生活、この娘にとっては環境が激変しているのよ。もうちょっと配慮しなさいよ‼︎」


 委員長の助けが入って正直ホッとした。ま〜僕が特殊な転校生だから興味があるのは仕方がないとは思うのだが。

今日は大変な1日になりそうだ。







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