第2話
組織の活動です。
九条グループは九条家を筆頭に、繋がりのある家から成り立っている。
組織の活動資金は、主に株や企業経営によるものだ。当然、その株や企業は九条グループの関係者が所有している。
各家の目的は、組織を繁栄させ、自分たちの家も繁栄させること。
それに対し、九条グループ全体としての目的は、政界や企業界においての確固たる地位や影響力が主なものだ。
しかし、九条グループは営利目的だけに存在するのではない。
もともとは、営利目的だけのために組織されたものだったが、先代の九条家当主ーー九条真美の父は慈善活動にも力を入れた。
そのため、全国各地にあるグループ所属の家を通じ、あらゆるネットワークが生まれた。
例えば、鷹司家は学園を経営している。そこに在籍している子どもは、小学生から高校生までと幅広い。彼らは普通とは少し違った者たちだ。
この学園には、一般の子どもは入れない。ここに入ってくる生徒は皆、孤児なのだ。親に捨てられた者、虐待を受け保護された者。原因は様々だ。
子どもが自分で生活していくのが困難な場合に限り、学園で引き取り成人するまで面倒をみる。
このような活動を組織から任されている家は、鷹司家だけでなく全国に複数ある。
なぜこのようなことをするのか、理由はいくつかあるが、一つに組織の人材確保がある。
この学園や学園に限らず、組織の援助を受けた者に対して、組織で働く権利が与えられる。
組織で働くと言っても、紫苑や千冬たちとは違い、幹部にはなれない。各当主の下で働くのだ。良い成果を上げれば出世できるかもしれないが、出身家重視の色合いが強い組織ではあまり期待できないことだ。
それでも、給料はちゃんと貰えるし、失業する心配もあまりない。なにより、組織に恩返ししたいと思う人が多いのだ。組織側としても、忠実な人材の確保が望ましい。
ただ、希望すれば必ず入れるわけではない。いくつかの条件がある。
まず、学園を卒業または卒業前に組織加入を希望した者は、どの家のもとで働くか希望を出す。
当然、人気がある家ーー九条家や鷹司家などは定員オーバーになる。家の当主の評判によって、人気が上下するのだ。
そこで行われるのは、選抜試験だ。
各家が求める人材は、それぞれ異なる。
例えば、一条家は今まで海外での仕事が主なものだったので、言語や外国文化について知識のある者を選んできた。
しかし、紫苑が武闘派代表になったことにより、今年からは武術に優れた者が多く選ばれるだろう。ちなみに一条家も倍率は高い。
毎年、主に学園から多くの志願者がいるが、自分の希望通りの家で働ける者はあまりいない。
学園に引き取られた生徒のほとんどは、将来自分が希望する家で働けるよう、自分を磨く。
そして、紫苑や千冬たち各当主たちは、彼らの能力を見極め、その家に合った人材の確保をしなければならないのだ。
〜続く〜




