表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある男子高校生の裏事情  作者: 烏丸 遼
第1章 組織加入編
2/66

プロローグ

いよいよ本編のスタートです!



◆◇◆◇◆


  4月10日 15:00

〜九条本家・大広間〜


 この部屋には、中央で東西に分かれ老若男女、様々な人が向かい合って座っている。誰一人として、喋る者はいない。そんな重苦しい空気が漂っている中、部屋の中央に座り正面を向いている一人の青年がいた。


 一条紫苑。彼は、先日入学式を終えたばかりの高校1年生。今日は、わざわざ山梨県にある自宅から都内の九条本家に来ていた。

 中学卒業や高校入学を祝われるためではないことは、本人も承知だ。 ではなぜここに居るかというと、高校生になった紫苑は今日から正式に九条グループの一員となるからだ。 さらに、今年度の組織内の担当職が発表される。


 紫苑はこういった式やパーティーは、あまり好きではない。多くの視線に、それ以上の感情が入り混じっている。まして、中央に鎮座しているなど苦痛以外の何物でもない。


 紫苑は、左右の人々を見る。比較的仲の良い鷹司姉妹や彼女らの部下、それぞれの家の当主たちがずらりと並んでいる。

 自分の組織加入を歓迎する者、忌々しい視線を送る者、複雑な表情の者……

 これから任される役職は何かなどと考える余裕もなく、早く帰りたいと思っていると現九条家当主、九条真美が部屋へ入って来た。

 真美は、九条家当主の椅子に座ると早速語り始めた。


「紫苑さん。この度は、高校入学おめで とう。今日から貴方にも組織の一員として活動してもらいます」

「はい、叔母上。これからは組織のため尽力してまいります」


 少し上ずった声で紫苑も応える。九条真美は紫苑にとって、叔母にあたるためこのように呼んでいる。


「いいお返事ね。期待しましょう」


 紫苑は、本当に腹の底が読めない人だと思った。45歳にしては若く美女で、常に微笑を浮かべている。もう10年以上九条家当主の座にいるのだから、かなりの大物だ。


「皆さんも遠いところからご苦労様。それでは今年度の仕事の割り振りを発表しましょう」


 役職は、大きく分けて3つある。1つ目は、幹部職。大体これには組織の主要8家の当主がなる。2つ目は、幹部の秘書やボディーガードなどの側近。分家の当主や子女がなる。3つ目は、九条本家に仕える執事など。これは、既に決まっている。


「千冬さん、発表してください」

「はい、叔母様」


 千冬が人事担当だ。紫苑は、千冬のことを「姉さん」と呼んでいる。千冬は、スタイルの良いかなりの美人だか、時々突拍子も無いことを考える。

 紫苑は、少し不安を感じながら発表を待った。千冬が美しい声で語り始めた。


「それでは、今年度の役職を発表します」


 このとき紫苑は、千冬が彼をチラリと見て、薄笑を浮かべたことに気づかなかった。


〜続く〜



すいません少し中途半端な終わり方でした。

この後、千冬の発表が問題を起こします。

次話の投稿は、明後日の予定です!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ