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誤差
いつか変われると信じて
私が通う高校というのは住んでいる場所が田舎というせいでもあるが、四十分程電車に揺られなければ着かない場所にある。更に同じ中学校出身の生徒は同級生で数名しかいないという、人生をもやり直せそうな、そんなチャンスが確かにあった。
色々な意味で中学生の時とは全く違った道を歩いているのだが自分自身が変わるチャンスは逃してしまった、いや、棒に振ったと言う方が適切だろう。
そんな後悔だらけの高校生活だが良い事はある。人から良い意見を聞いた時だ。友人に「読書で一番してはいけない事」を聞いてみた所、彼はこう答えた
「あんまりそういうの考えた事無いけど、多分自分の感想を持たない事じゃない?」
確かにそうだと感心した、結局の所他人の事を気にする様では読書の意味なんて無いに等しい。本の内容を覚える事が読書の意味ではなくて、その本を読んで自分はどう思ったのか、という所を確認するのが一番の目的だと思う。
人が変わるきっかけなんてただの後付けに過ぎない