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エンディング?

 郊外にある別邸、睡蓮の花が咲き誇る静かな中庭。そこであたしは、1人カップを傾けていた。

 鼻のくすぐるミントの匂い。それを一口口に含み、あたしは軽く息を吐く。


「旦那様、遅いですね……」


 後ろに控えるメイドが不安げにぼそりと呟いた。


「しょうがねぇだろ。……最近辺境領で死人が続出してる。その処理があんだから」


 不穏なその事件は、数ヶ月たった今も解決していない。


 最近、あんまあいつに会えてねぇな。寂しいなんて、言ってる場合じゃねぇのはわかってるけど。


「本当ならあたしも手伝ってやりてぇんだが……」


「今は、ご自愛ください」


「……わかってるよ」


 込み上げてくる吐き気をハーブティーで飲み下し、あたしはふぅ、と息を吐く。


 体の重みも、この吐き気も、中々慣れねぇもんだな。

 

 今日は久々に会えると思ったが……まあ、仕方ねぇか。


 頭ではわかっていても、どうにも胸がざわついた。

 不安な気持ちを抑えるように、何もついてない右手をそっとさする。


 あの出来事からもう二年か。時間が経つのは早ええな。


 あの時は、それで全てが終わると思ってた。そう、思っていたんだ。


 あたしはふっと目を伏せて――あの後の記憶に、一人思いを馳せていく。

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