43話 閑話(こんさん)かけひきの全貌
私は、ルーの相棒としての務めを果たせなかった。
なぜなら、呪いがあったからである。
呪いというのは、私がレインにかけたものだ。
レインはヤバい。
油断していたわけでもないのに、あっという間に呪いを刻まれた。
しかも、死ぬやつだ。
レインを裏切ったりレインの命令に逆らうと、死よりもつらい拷問が待っているらしい。
私にとっては命が大切だ。
そのため、レインには逆らわないようにしつつ、様子をうかがおうと考えていたのだ。
しかし、レインはかなりの強敵だった。
私の実力などをすべて知ったうえで、自分の全力を出さなければ死んでしまうようなタイトな命令をだしまくり、こき使いまくっているのだ。
つまり、命令を全力ですいこうせざるを得ない状況になった。
だからこそ、命令を受けた時はびっくりした。
『国王の暗殺を行え』
現国王と言ったら、私と魂の繋がりがあることは周知の事実のはずだ。
当然、やりたいかやりたくないかで言ったらやりたくないが、死にたくはないので、命令を受けて動くことにした。
だが、予想外のことが起きた。
幻術を発生させることでルーをおびき寄せるという作戦は成功したものの、なぜかルーの近くにレインがいた。
見張りなのかもしれないが、必要ないと思っていた。
しかし次の瞬間、レインが呪術を発動させた。
レインが呪術を発動させるのは暴走したときだけではない。
レインが呪術を発動させるのは、基本的にやる気がある時だけだが、今回の場合、呪術の範囲がめちゃめちゃ広い。
予定を大きく狂わされたが、仕方なくルーのもとに歩いていくが、ルーに近づくにつれて、ルーが怒っているときにしか出さない、王として人を威圧する魔力を発するようになる。
その場所にいたくないような気持ちをこらえて、一歩一歩進む。
しかし、お互いの顔がはっきり見える所まで来たところで、ルーの怒りは頂点に達していた。
しかし、私が犯人であることをバレてはいけないため、慎重に言葉を、選ぶ。
しかし、それはルーも同じだった。
むしろ、相手の情報を引き出そうとしているのに、ルーと私の2人で共有したことしか話してくれないまんま、話がどんどん過ぎていき、むしろ質問の違和感から情報を相手に与えてしまった。
ルーについては結局何も分からなかった。
少し前まで、ただのあっけらかんとした少女だったのに、驚くほど底が見えなくなっていた。
この時初めて私は、ルーという脅威を知ったのだった。




