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小説ワープ  作者: 青。
2章 帰りたーい、帰りたーい、あったかい我が家が待っている?

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42/50

かけひき(後半)

さっそく情報を引き出したいとは思ってみたものの、こんさん相手ではかなり厳しいだろう。

なぜならこんさんはかなり交渉上手だからである。

本人は本が好きで身につけたと言っていたが、交渉の様子を小説でみるのと、実際にやってみたというのは全然違う。


つまりこんさんはかなりすごい。


一方私の場合、国王としての外交術の訓練は受けたものの、かなり下手だと言われたことが何回かある。

特に嘘を付くのが苦手だと指摘された。

つまり、交渉によっては、アドリブで嘘を付くひつようがあるため、私の苦手分野なのだ。


しかし、物は考えようだ。

私は最近、キャラ作りというものを思い出して、実践しているのだ。

キャラ作りは、ありのままの自分を別の自分で覆うものだと私は思っている。

だからこそ、かけひきの場で有利になる可能性があるのだ。

自分の頭の中でイメージをしまくり、どのようなシチュエーションなのかを考えることで、

『こんさんを味方だと思っている私』

を演じようとしていた。


もちろん、多少のほころびは生まれるだろうが、その多少は他で埋めることとして、とりあいずこんさんに情報が漏れないように受け答えができるようにする。


しかし、この方法の欠点は、自分が想定していたことと違う反応をこんさんが見せることだ。

おそらく私は動揺してしまう。

そしてそれはすぐにこんさんに見抜かれてしまう。

しかも、キャラ作りを完璧にやらなければ、私がこんさんに対して行ったように、ウソを見破られてしまう可能性があるのだ。



そして、こんさんと話をすることになるのだが、依然として魔力が辺りを漂っている。

危険なのだが、解けないのかもしれない。

仕方がないので結界の中に入れてもらう。

しかし、こんさんは入れられない。

そのくらいの微妙な広さに作ったからだ。

こんさんは何かを言ってくるのかと思いきや、意外と何も言わずに受け入れた。


そのまんま食い下がるかと思いきや、こんさんは私の力を借りず、一人で結界を張ってしまう。

そのため、お互いが結界に入った状態で話が始まった。


     □     □     □


私が事務連絡的な意味で、


「襲撃されました」


というと、思いの外落ち着いていた。

正直に言って心配していないのだろう。

しかし、内心動揺しているはずだ。いや、していると思われる。

しかし、すぐに表情を心配そうな顔にし、


「大丈夫だったか?」


と聞いてくる。

これはおそらく、状況の確認だ。

私の戦闘能力や魔法についてを教えてもらい、今後に活かしておくためであろう。

そのため私は、


「とても大変でした」


と言って襲撃について話をした。

もちろん、自分が敵を探知したことは伏せた。

自分の能力は隠しておくべきだからだ。


しかし、それでも動揺はみられない。

そのため、こんさんがなにを考えているのかは全く分からないのだが、少し寂しそうに見える。


しかし、それも構わずに話を続けていると、こんさんから、


「他の人たちは大丈夫だったのか」 


という質問が来た。

核心を突くような質問に対しては、質問に質問で返したり、テキトーにぼやかしたりするものだが、それをすると聞かれたくないことがバレる恐れがあるため、私はあえて堂々とウソをつくことにした。


『ウソを付く時は7割くらい本当のことを混ぜたほうがいいよ』

と言っていた友人がかつていた。


その時は、

『ウソをつくときのつき方なんて、教わっても仕方ないだろ』

と思っていたのだが、今となってそれが役に立った。


私は、基本的に、一要素だけをウソにして、それ以外を本当にして話している。

そのおかげか、疑われている様子はなさそうだった。

しかし、それも演技かもしれないので、全く分からないが。


結局聞き出せたのは、レインさんについてだけだった。

レインさんが、生まれながらにして

『雨を降らせる魔法』

『幻術』

の2つを持っていて、それ以外は使えないらしいが、生まれながらにして呪いを刻まれていることが分かった。


こちらは情報を一切漏らしていないため、かなり得をしたことになる。

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