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小説ワープ  作者: 青。
2章 帰りたーい、帰りたーい、あったかい我が家が待っている?

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26/50

26話 元の世界

はじめは、責任感を持って臨んでいた国王としての役割は、次第に窮屈で、苦痛を感じてしまうものになった。

何より、本が読めない。

正直、これが一番つらい。

本を読みたいと思ったときって、一人で静かに読みたい。

それなのに、護衛たちがたくさんいて、まったく集中して本が読めない。

しかも、国王としての仕事はかなり多い。

アルが、基本的に書類に目をとうしているため、仕事は、かなり厳選されているし、アルがわかりやすく説明を入れてくれているため、かなり楽なのだが、かなり量が多いため、徹夜にはならなくとも、暇ができないくらいには忙しい。

さらに、食事が冷めている。

毒見役とかいらないから、はやく食べさせてほしいが、もしものためにと聞いてくれない。



それに加えて、アルが作った結界が、王城内を埋め尽くしている。

アルがかけている結界は、登録していない人が入った時に、アルに伝わってしまうというものだ。

そして私は、仕事をサボらせないようにすることと、勝手な行動をしないことの、両方の注意のために、登録がされていない。


つまり、勝手に逃げ出すと、すぐにバレる。

また、この結界は、誰かが結界を壊したり、結界の内容を変えたりしても、アルに分かってしまうので、破壊もできない。


つまり、打つ手なし、万事休すということだ。

そこで、こんさんにすべてを話すことで、協力してもらうというアイディアを思いつく。

アルは、こんさんのことは信用している。

だからこそ、こんさんに対しては敬語だし、こんさんが要求した事は、大抵受け入れる。

その一つが、

「こんさんが一緒なら、私が結界を壊しても、何も反応しない」

という点だ。


こんさんは、私に対して機転を利かせてくれた。

そのため、話せば分かると思ったからだ。

そして、その企みは成功した。

なんやかんや言って、こんさんは私に甘いのである。


こんさんは私に、

「それっぽい者を見つけた!」

という報告を聞いたのは、そのお願いの一週間後だった。

こんさんは、なんやかんや言って私よりは自由なものの、まあまあ護衛がいるらしい。

しかも、かなり凄腕の。


それをくぐり抜けるのは、かなり至難の業だっただろう。

こんさんは、かなりできるやつである。


そして、仕事がいつもよりもはやく終わった日の夜、私は初めて、お忍びで街を歩くことになった。


     □     □     □


なにこれ?

が、最初の声であった。

事前に連絡していたらしく、中からは親しげな会話が聞こえてきている。

そして、中には入って驚いた。

中には、アルが、いたからである。

驚きであった。

てっきり、魔女的な立ち位置の、胡散臭い人間を想像していたからである。

しかし、だとするとこんなにもはやく、詳しそうな人が見つかったのも納得がいく。

しかし、アルに、そこまでの知識があるとは思えない。

そりゃ、よく執務でお世話になるけれども、それはあくまでも政治の話だ。

政治を動かすことが得意なだけだと思う。

しかし、その顔が霧に包まれ、その後にあらわれた顔で、納得がいった。

そこにいたのは、ラースさん、政治を研究しているミライさんの相棒がいたからである。

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