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小説ワープ  作者: 青。
1章 本が読みたい
22/27

22話 実家に乗り込んでみた!

さてさて、国王陛下が息絶えてしまった後、いろいろと大変であった。

普通に、王位を継承するわけにはいかなかった。

なぜかって?

国王陛下が死んでしまったからだよ。

最初、国王陛下の暗殺をしたのではないかと疑われた。

当然のことである。

むしろ、疑わないほうが間抜けなのである。

しかし、国王陛下が懐に文を忍ばせていた。

手紙には一言、

「ルーカラを、国王、レイナルド・ルーとして認める」と。

これを見た面々が納得し、即位することになった。

もともと、貴族たちは準備をしていたらしい。

そのため、かなりスムーズに儀式が進んでいくと思われていた。

しかし、邪魔が入ったのである。

クソジジイこと、ラーノルト侯爵家当主である。

正直、名前を覚える必要もないのでそこは割愛する。

クソジジイで十分である。

そのクソジジイは、国王に口封じに渡された金と、人脈を使って、ありとあらゆる邪魔をしていた。

しかも、その邪魔はかなり厄介で、トカゲの尻尾切りのように、半分没落したような貴族に実行をさせているため、なかなか証拠がつかめない。

さらに、私の誹謗中傷なども行っている。

つまり、即位が難しい。

クソジジイは、思ったよりも頭が柔らかくて、悪知恵しか働かないので、尻尾を出さない。

このままだと、即位が一生できなくなってしまう。

即位は、はやくやらないと、国民も貴族も困ってしまう。

そこに付け入ろうとしているのだろう。


正直、かなり厄介極まりない。

そのくせ、自分は堂々と、

「新国王は、私の大切な娘だ。逆らうことは許さない。」

などと言っている。

クソうざい。

そのくせ、表立っては、むしろ支持を表明している側のため、不用意に罰することができない。

つまり、打つ手がない、と思われた。


    □      □       □


しかし、ふと思う。

とりあいず、屋敷に行ってみようかな、と。

当主はおそらく尻尾を出さないが、使用人や、クソジジイの娘などは違うかもしれない。

もしも、無礼な発言があれば、処罰することができるし、多少不自然であっても、発言力をなくすことができる。

ということで、私は今、クソジジイの住む屋敷に向かっている。

油断させるため、あえてこんさんと2人で来た。

そのこんさんでさえ、屋敷の前でお別れだ。

あとは思考を共有させる。

表向きは、家族を信頼していることにして、裏では油断させるためだ。

おそらく、もともと私のことを見下していた人がたくさん残っているはずだ。

そして、国王にしては質素な、なんなら、平民と同じような服を着てきた。

私はこれで、

「国王になるけど他の貴族から裏で虐げられている娘」

を演じる。


ちなみに、私の視覚などの感覚も、こんさんと共有することができるため、私のみているものは、こんさんもみていることになる。

貴族たちはもともと、私に協力的なので、喜んでお付き合いいただけた。


ここまでして用意し、実家に乗り込もうとドアを開けた瞬間、どこからともなく、土が飛んできた。

いきなりである。

おそらく、クソジジイの娘の仕業だ。

正直、こんなに早くボロが出るとは思わなかった。

まぁ、そのボロを、私が野放しにするわけがない。

急いで、こんさんの魔法で場所を特定させる。

すると、今屋敷に入っているらしい。

つまり、油断している。

ついでに、屋敷の中で話している声を聞いてみる。

ちなみに、全て記録している。


聞いてみると、基本的に、ルイス様を小馬鹿にした内容だった。

ついでに私も馬鹿にしていた。

これは、確実に黒である。

屋敷の建物に入ると、明らかに罵倒がなくなり、国王の死を悲しむ声や、私への称賛があった。


いらないものである。

あらかじめ、こんさん達にはここへ来るように伝えた。

そして、不機嫌そうにしながら、扉を開く。

ここからが、断罪の時間だ。

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