2話 自由にやらせていただきます
2話目です
楽しんで
一瞬で、この場が凍りつく。
なんかとてもまずいことを言ってしまった気がする。だが、向こうの男はなかなか機転がきくらしい。自己紹介をしてくださった。「初めまして。私は、このラスドブル家の当主である、アルノルト・ラスドブルと申します。」と言われた。そしてこの人、よく見ると、とてつもない美形で、思わず仰け反りたくなるものの、なんとかこらえ、愛想笑いをかもしながら挨拶をする。「初めまして、ルーカラと言います。ルーと呼んでください。」と言って挨拶をする。その後すぐに「アルって呼んでいい?」とタメ口で聞いてみた。すると、アルノルトが思わずと言った雰囲気で、笑い始める。
思わず首を傾げると、アルノルトが「今までいろんな女が嫁入りに来たが、お前みたいにタメ口で話してきたものはいないからな」と言われてしまう。またまた疑問だ。俺の中では夫婦は対等で、同じようなものだと伝えたところ、さらに笑われた。まさかと思って聞いてみると、この国では男尊女卑が当たり前で、弟にも敬語を使うことになっているらしい。
「じゃあとりあえず対等と言うことで、よろしく」というと、まだ笑いながら、豪華な屋敷を案内してくれた。そのあとは、夕食を食べ、もう寝ようかと思う段階で突然呼び止めてきた。振り向いてみると、すごく真剣な顔をして、アルがいた。そこで、みんなに聞こえない声で「この結婚は、俺の場合お前の実家の監視、お前の場合公爵家の妻という立場と、お前の実家の格上げの、それぞれが利益を求めた結婚だ。だからお前に愛はないし、お前も自由にやってていい。ただし、周りからそれを悟らせるなよ。」と言われた。
あれだな、マンガとかアニメである政略結婚ってやつだな。結局恋愛してたりするやつだ。
とりあいずは「了解」と言っておいた。あとついでに、「本当に好き勝手やっていいなら、本が読みたいデスけどいいですか?」といっておいた。
やや困惑しながら、許可が出された。もう寝ようかと思い、ベッドに入っていると、いつの間にかいろいろあったんだなと感じてしまった。明日本を読めることを楽しみに、気がついたら眠っていた。
初めて書いたのでわからないことだらけですが頑張ります