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小説ワープ  作者: 青。
1章 本が読みたい
16/50

16話 犯人探し(前編)

先ほど、霊が出現してしまった。

霊は本来出現しないはずなのにあらわれた。

これはつまり、誰かが霊を強化させ、襲わせたことになる。

霊は基本的に、知識ノ魔の者たちを狙う。

知識ノ魔の者たちは普段は分散しているため、ねらうとしたらみんなが集合する、会議となる。

なぜ知識ノ魔の者かというと、魔の者たちは悪魔として、この世界の必要悪として君臨しており、恨みを持っている人が多いことに加えて、知識ノ魔の者たちは、霊にしか分からない気配を放っていて、霊は基本的にそっちに集まってくるからである。

だが、今回の場合は違う。

霊たちは、私を狙っていた。

私を狙うということは、霊たちにはかなり難しいことだと思う。

なぜなら、先ほども言っていた気配があるからだ。

気配は、会議中であればかなりたくさんでている。

霊たちは、私を狙うことができるわけがないのである。

つまり、かなり強い信念を持った霊がいたということである。

しかし、これにも納得がいかない。

自分の意志で行動できる霊は、存在していないことになっている、というか存在しない。

つまり、自分の意志で行動し、私を狙うことは不可能なのである。


だが、自分の意志ではなく、他人の意志であれば可能なのではないのだろうか。

霊を自在にとは言わないにしても、単純な命令であればこなせる可能性がある、というような魔法が存在している可能性だ。

それが一番可能性としては考えられる。



いろいろと考えていたことが一段落して顔を上げると、キュッキュっという音が響いていた。

いつの間にかこんさんが、私の考えていたことを、いつの間に用意していたのかホワイトボードに書いていたのである。(ホワイトボードってあったんだな)

しかし、私もこんさんの知識を活用していたのでお互い様ではあるのだが。

しかし、さらにびっくりしたのは知識ノ魔の者たちの様子である。

相棒の人を含めて、食い入るようにホワイトボードを見つめている。

先ほどのふざけた雰囲気から一変して、である。

どうやら、オンオフをつけかえるのが得意なタイプらしい。

雰囲気も違うものである。


しかし、霊を操る魔法が存在しているのかどうかは、こんさんも知らない。

こんさんは、知識ノ魔の者たちの中でも情報屋なので、こんさんが知らないとなると、思考が堂々巡りになってしまう。


そんな重い沈黙を破ったのは、1人の、以外な人間であった。

ミライさんの相棒である。

その人物は、おそるおそるといった雰囲気で自己紹介をしだした。

「ミライさまの相棒である、ラースと申します。みなさんご存じかと思いますが。」

ということだ。

ラースさんは、「知っています。霊を操る方法」

と言って切り出した。


結論から言うと、魔法ではない。

魔法というのは、人間が使えるものであっても魔の者たちが使えるものであっても、呪文を唱えることができることと、魔力があることが条件になる。

そして、今回の場合は、大昔、それこそこの大陸に人が移住して、少し経つか経たないかの時代に、一回だけやったと言われている呪術である。

呪術は、自分の体に刻印を刻み、呪文を唱えて発動させる。

体に刻印を刻むことのできる人は、この大陸内に1人しか存在しない。

つまり、刻印を刻むことのできる人が死ねば、新しい人が生まれるのである。

刻印を刻むと、刻印として刻んだ呪術のみにしか魔力を使えず、一回に使用する魔力も多いため、かなり危険なのである。

なぜこんさんがその存在を知らないのかというと、こんさんが基本的に本しか読んでいないからである。

ラースさんとミライさんは、口伝えによる伝承も記録していたらしい。

そこで、その伝承を見つけた。

それは、ある地域に代々伝わっている伝承で、それを口伝えで伝えるのがならわしらしい。

伝承を伝えている人に頼み込み、何とか記録を取らせてもらったらしい。


3回更新しようと思います。

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