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異世界ざこぴぃ冒険たん  作者: ざこぴぃ
第一章・終わりと始まり
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第5話・成都ウェスタン


―――聖都ウェスタン―――


 ――2日後。

 僕達は馬車に揺られ、無事聖都へと着いた。町並みは中世の城下といった感じで、活気にあふれ、人々がキラキラ光ってるように見えた。

「ところでハルト殿はもう宿の当てはあるのですか?」

「いいえ、これからです。今日は宿で休んで明日にでも冒険者ギルドに行ってみる予定です」

 馬車の中でゼシカに色々と教えてもらった。この聖都ウェスタンでは、冒険者ギルドというものがあり、色々な依頼を受けてお金を稼いだり、名声を上げたりするそうだ。数年前まではゼシカも冒険者をしていたが、今はチグサの護衛で雇われている。

「そうですか、わかりました。私達も本日は報告もあるのと、チグサ様にも休んでいただきたいし、明日の夕刻に宿まで迎えを送りましょう」

「わかりました。何から何までありがとうございます」

「お礼はこちらがすること。気にしないでください。それではまた明日」

「お兄ちゃんばいばーい!」

 ゼシカの教えてくれた宿で馬車から降ろしてもらい、手を振るチグサたちを後に宿へと入る。


―――食堂&宿屋フラン―――


『カランカランッ!』

「いらっしゃいませ!!」

 僕がゼシカに教えてもらった宿屋に入ると、威勢の良い声が聞こえてきた。ここは食事も宿泊もできる様だ。

「宿泊は金貨1枚だよ!」

「とりあえず2泊お願いします。それと食事はできますか?」

「開いてる席にお着き!すぐに用意するよ!」

 まともな食事は久しぶりだ。神の力のせいか、普通の人の何倍も腹持ちはいいし、睡眠も少なくて済む。ただ美味しい食事だけは神の力でも出なかった。

 僕は窓際の空いてる席に座る。

「アリスも食事はするのか?」

「うむ。実体がある頃は大陸中の美味しいものを食べて周った。実体の力が弱まり、あの場所から動けなくなってからはほぼ食べてはおらぬ」

 アリスも食事を楽しみにしてる様だ。僕が食事をすると同じ感覚があるそうで、味覚も満腹感も共有しているらしい。

 ふと後ろの席の人達の会話が聞こえてくる。1人は魔法使い風な少女、もう1人は小柄なかわらしい少女。

「エルっ!これを見て!これが伝説の魔法!世界の終末日(エンド・ヴァースト)!私が生涯をかけて探すと決めた魔法だよっ!」

 魔法書らしきものを広げて興奮して話をする少女。

「はいはい。神話の魔法のひとつでしょ?エルフ族にも伝わるお話だけど、それはないわ。リン、それはおとぎ話よ」

「だって!北の大森林にある湖はこの魔法の跡って有名じゃない!」

「あれは昔、ドワーフ族が掘ったのよ。実際、この世界にはクラス5以上の魔法は存在しない。エルフ族の長老でもクラス4の魔法しか使えないもの。あの規模の魔法は存在しない。わかった?」

「だってぇ……」

 魔法のクラスか。確か光の雨(ライトレイン)や、高速移動(ランファースト)生命回復(ヒーリング)などはクラス1。光の柱(ライトニング)がクラス2。僕が今使えるのはクラス2くらいまでか。

 なぁ、アリス?アリスは……って、聞いてないな。ニヤニヤして食事を待っている。

「おまたせしました!ウェスたんセットです!」

『頂きますっ!』

……

………


「ふぅ!お腹いっぱいだ!」

「わしもじゃ!久しぶりに食べた食事は最高じゃな!」

 僕達は食事を終えると部屋へと行く。

「明日は夕方に迎えが来るとして、冒険者ギルドと……」

「そうじゃ。散策ついでにドロップアイテムの換金、武器屋にでも行ってみるかの。あと魔法書も見に行きたいのぉ」

「そうだった!魔物を倒して手に入れたこの剣もかなり刃こぼれしていたよ」

「ハルトよ、固有スキルの話は以前したな?」

「あぁ、生まれ持った才能で1つしか所有できない……魔法でもアイテムでもない能力だったな」

「そうじゃ。その固有スキルを使って、その剣を複製してみろ」

 複製か……つまりコピーてことだよね。

 僕は眉間にシワを寄せ意識を集中させると、目の前に選択画面が表示される。スキルを選択……と。

「スキル――THE複製(ザ・コピー)!」

 すると僕の手元にあった剣が2つに増える。どういう原理なんだろう。

「その固有スキルはわしにしか使えぬ。元々この世界を作る際に複製が必要じゃったからな」

「もしかして人間も増やせるのか」

「いや、基本的に複製は心の臓を持たぬ物のみじゃ。例えばお主を複製する場合、元になるお主が死ぬと複製体に生命の核、つまり魂を転移させると言う事はできる。ただ同時には存在できぬゆえ、元の体が生きている場合、複製体はすぐに死んでしまうのじゃ」

「へぇ……」

「複製条件は複製したいものに触れると一時的に記憶され、そこから選び複製する。創造神のわしは永遠と樹木を作っては植え、樹木を作っては植えていたのじゃ……」

 よほど苦痛だったのか。アリスは遠くを見つめ、しばらく帰ってこなかった。

 ベッドで横になり色々と考える。この世界に来て、一度に色々な事が起き、立ち止まりたくなるシーンもたくさんあった。でも不思議と抵抗するわけでもなく素直にこの状況を受け入れてる自分がいる。

 元々、ゲームやアニメで異世界にあこがれがあったからなのか。それとも、アリスと同化する事で洗脳されているのだろうか……?

 そんな事を考えているうちに僕はいつの間にか寝入っていた。

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