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異世界ざこぴぃ冒険たん  作者: ざこぴぃ
第二章・国作と住古来今
25/113

第24話・過去


―――中央都市廃墟―――


鋳造合成(キャストシンセンス)!!」

 石灰石、水、砂利、そして砂を合成。あっという間にコンクリートが出来上がる。

「出来たっ!」

「うまくいったようじゃな」

 そう、この世界ではレンガや土壁、木造が主流だった。だがコンクリートが作れればかなり強固な城壁が作れる。

 そして大事なのは砂。大量な砂をどうしようかと考えていた。石灰石はアリスがおびき寄せたゴーレムの欠片が大量にある。水はエルが地下水を掘り当てた。そして砂。僕は中央都市の周辺が砂漠化していた事に注目した。この砂漠の砂を使えないかと考えたのだ。アリスの言うように洪水で流れてきた砂が堆積したものなら使えるのではないかと……そして気が付いた。この砂漠は表面の砂を取ったら案の定、土だったのだ。

 城壁の形状が異なるパーツを20m程度作る。それを複製して繋げれば城壁が完成するという寸法だ。基礎部分にコンクリートを作り流し込む。手の空いた者は、城壁の枠組みを作っていく。

「しかしハルト殿。この城壁内に部屋を作るというのは、今までにない城壁ですね。コンクリートだから出来る強度なのでしょうけど」

「マリン。マンション……いや中は空洞になるけど、レンガの城壁より強度は高いと思うよ。外壁は数メートルの厚みがあるしね」

「頭では理解できますが実際作れるとは思いませんでした」

「そうだ。そろそろ何人かウェスタン王国に内装をできる職人さんを探しに行かないと」

「すでに昨日出立しております。建築や内装、水道工事まで、幅広く募集をかけて連れて来させます。ご安心を」

「さすがマリン。助かる」

 ギルドの受付にいる時とは大違いだ。明らかに適正職だ。

「後は任せるよ。城壁パーツが出来そうになったら声をかけてくれ」

「お任せください」

 マリンは本当に頼りになる。僕は一通り用意を済ませると、一旦コテージに戻る。毒も抜け、ようやく魔力も体力も戻ってきた。

「ハルト、ちょっといいか。」

「うん。ちょうど今、手が空いたとこ」

 アリスとコテージに戻り、部屋に入る。

「どうしたんだ、アリス。他の人には聞かれたくない話……」

 ――と聞きかけると意識が急に遠くなる。あ、あれ……この感覚は……?


―――異次元空間・アリスのお部屋―――


 笑い声が聞こえる。ゆっくりと目を開け、体を起こす。

 ここはいつもの異次元空間……ぽいが、様子が違う。花が咲き、そよ風が吹き、以前の真っ白な空間とは別の場所のような。

「ここは……?」

「おい、こっちじゃ」

 アリスが呼ぶ。

「アリス、ここはいつもの異次元空間じゃ……ない?」

「いいや、いつもの空間じゃ。ちょっとイメチェンしたのじゃ」

 人の体の中で何をしてるんだ、この子は……それにアリスとプリン、もう一人知らない女性までいる。

「この方は?」

「何を寝ぼけておる。きりんではないか」

「きりん?きりん?きりんがどこに?」

「ご主人様、この姿で会うのは初めてですね。私がきりんです。こちらでもよろしくお願いします」

 にこっと笑って頭を下げる美女。

「ここはわしの仮想空間じゃからな。話しやすいようにきりんも人型にした。ただそれだけじゃ」

 茶をすすりながら言うアリス。

「ハルトもプリン食べるか?」

 ケラケラ笑いながらプリンが手招きする。3人がいるテーブルの椅子に僕も腰掛ける。

「よいしょ……」

 ガタンッ!ドスンッ!!椅子が簡単に壊れて尻もちをつく!

「び、びっくした!」

「あっはははっははっ!く、くるしぃ!ひぃぃ!!」

「ぷぅぅぅぅぅ!!!」

「あらあら!」

 僕を指さしてゲラゲラと笑うアリス。腹を押えて笑うプリン。申し訳なさそうに笑うきりん。

「お、おまえらっ……!!」

「す、すまぬ!すまぬ。出来心じゃ。許せ」

 そう言って新しい椅子がどこからともなく現れる。椅子を調べたが今度は大丈夫そうだ。

「よいしょ……」

『ぷぅぅぅぅぅ――』

「ギャハハハハハハっ!やめり!ハルト!笑い死ぬ!ひぃぃ!」

「キャハハハハハハ!ぷぅぅぅぅぅ!て言った!く、くるしぃ!」

「ちょっと!お二人共!冗談はそのくらい……ぷっぷぷ……!」

「アリスッ!!」

 怒る僕を制するアリス。

「しっしっし……!すまんすまん。本題に入ろう。こほん」

 一呼吸し、アリスが話始める。

「昔々のことじゃぁったぁ……」

「急に昔話風!?」

 真面目な顔で語り始めるアリス。今までのくだりはいらなかったのでは?と思う……。


「昔々、あるところに神の子がおりました。ある日、地上を見てみたい神の子は親の目を盗み、地上へと降りました。降りた場所はガッコウと呼ばれ、人間の子供たちが学びをする場所でした。その神の子がガッコウを散策していると、1人の男の子に見つかりました。人間に見えるはずのない神の子はびっくしたと同時に、この男の子と仲良くなって友達になりたい、と思ってしまったのです」

 僕の記憶の中で何かがざわつく。


――ザァァァァァァ!


………

……


「いっけねぇ忘れ物した!!……あれ?おまえだれだ?」

「え?あたしは……あま……すお……」

 ビュゥゥゥゥ……!風の音ではっきり聞こえなかった。

「はぁ?あます?ありす?変な名前!ガッコウしまるぞ!はやくかえろう!」

 その男の子は、その女の子の手を引き走りました。


 ザァァァァァァ……!


「あ。え、と。あたし帰らないと!あっ!あの神社の所から……」

「そうか!神社の子だったか!じゃぁまた明日な!ありす!」


 ザァァァァァァ……!


……

………


「それから女の子は、ちょうど夏休みだった男の子の家に毎日遊びに行きました。虫取りをしたり、川遊びをしたり、その中でも特にゲームに夢中になりました。勇者が出てきて、魔物を倒す!その女の子は毎日毎日、ゲームをしました。そして夏休みが終わりを迎える頃の事です」


To Be Continued...…

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