表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ざこぴぃ冒険たん  作者: ざこぴぃ
第二章・国作と住古来今
17/113

第16話・出立準備


―――宿屋フラン―――


 ――明け方……日も登らぬまだ薄暗い中、僕の布団の中にゼシカが入ってくる。

「はぁはぁはぁはぁ……」

ゼシカの息遣いが、耳元で聞こえる。

「ハ、ハルト……ん……」

  ゼシカの胸が肌に触れ、足を絡めてくる……。エルとリンはまだ寝ているようだ。

 これはあれだな……不可抗力というやつだ!

【不可抗力とは天変地異等の様に、人の力ではどうする事も出来ない外部からの巨大な力の事】

「クチャクチャ……!」

(……あぁ。R15設定なのにR18になってしまう)

「クチャクチャクチャクチャ……!」

(ゼシカ……そんな事をしたら僕はもう……!)

 そっと目を開けてゼシカの目を見る。ゼシカと僕の唇が触れ合う……直前。

 ギョロ。

「ギャャァァァァァァァァ!」

「――キャャァァァァァァァァ!」

 僕の悲鳴にゼシカが驚き、2人で悲鳴をあげる。

「ア、アリスっ!?」

 ゼシカの背後にアリスが立っている。そしてイカをクチャクチャ言わせながら食べていた。

「2人共おはよう。腹が減ったので朝ごはんにしないか?」

「ん……どうしたの?」

「ふぁぁぁぁぁ……」

 エルとリンが目を覚ましてしまった。

「な、なんでもない……」

 こうして僕とゼシカの初夜は未遂に終わった。


 僕はマリアとメリダと合流し、冒険者ギルドへ向かっていた。今日は暑くなりそうだ。ゼシカは抜けがけした罰として別行動で買い出しに出かけた。

「マリアさん、少しは落ち着きましたか?」

「えぇ。メリダが無事で何よりでした。呪いの話も、奴隷の話も全て聞きました。ハルト殿が救ってくださった事、本当に感謝しています。あ、私の事はマリアって呼んでくださいね」

 ご機嫌なマリア。今日は甲冑ではなく私服で来ているが、何を着ても似合う。ブロンドの髪が朝日に当たりキラキラしている。

「ハルトっ!!おねぇちゃんばかり見てる!」

 ちょっとご機嫌ななめなメリダ。いや、どうしようもなかったとは言え、一度は光の剣でメリダを刺してしまったのだ。僕はあれからメリダときちんと話が出来ていない気がする。


………

……


「じぃぃぃぃぃぃぃぃ。ハルト……私の胸にはハルトが残した傷があるの。一生消えない。だから、そのぉ……一生大事にしてね」

「ぶっ!」

 飲みかけの水を吹いてしまった……。

「メリダごめん。僕には心に決めた人が……」

「噓だっ!!」

 メリダが怒り狂い剣を取る。

「一緒に死にましょう。ねぇ……ハルト?ふふふ」

「ぎゃぁぁぁぁ!」


……

………


 はっ!と我にかえる。きょとん?とするメリダ。そんな妄想をしているうちに冒険者ギルドへと着いた。


―――冒険者ギルド―――


「お疲れ様ですっ!冒険者ギルドへようこそっ!」

「あのハルトと言います。ラルクさんにお会いしたいのですが」

「あ!はい!少々お待ち下さい!」

 今日はマリンじゃないのか。その方が話が早い。

「どうぞ!突き当りの応接室です!」

「ありがとうございます」

 僕とマリアとメリダは応接室と向かう。応接室が何やら賑やかだ。

「おっ!お父様!それではあんまりですっ!私も行きたいです!」

「だがのぉ、ハルト殿に迷惑はかけれないしのぉ」

「僕に?」

 コンコンッ……カチャ。

「失礼しますっ!」

「おぉ、ハルト殿。ちょうど良かった。ハルト殿からも言ってやってくれ」

「ハルト殿っ!私を捨てるなんてあんまりですっ!」

 マリンが僕の服を掴んでくる。右手の手の甲をメリダがつねる。地味に痛い……。

「お、落ち着いてください。どうされたんですか?」

「私と言うものがありながら、他の女の子たちと1つの馬車に揺られて行くなんて……あぁぁぁぁぁ……!」

 左手の手の甲をさらにマリアがつねる。痛いって。

 ラルクさんがやれやれと言った表情をし、全員が席に着くと詳細の打ち合わせが始まる。

「ハルト殿、馬車はどのように用意しようかの。あと商人だったな」

「はい。馬車は3台欲しいですね。1台は移動用と1台は食料、1台は資材を積んで行きます」

「わかった、手配しよう。あと商人の件なんだが……こほん。あぁ、うちのマリンを連れて行ってはくれまいか。どうしても一緒に行くと聞かないのだよ。この子は商人ギルドにも登録があるし、秘書としても優秀ではある」

「へぇ、マリンは商人ギルドにも顔が効くのか」

「良いのではないか。ズゥズズズズゥ……」

 僕の紅茶を飲みながらアリスが答える。

「ア、アリス様!いつの間にっ!このような場所にお越し下さりありがとうございます!」

 2回目ね。壺割ってたしね。窓もバッタンバッタンしてたしね。

「まぁ、商人ギルドにも精通であるのならば問題ないかと。マリンさんよろしくお願いします」

 マリンが急に席を立つ。

「(妄想)完全回復(エクスヒーリング)!キラキラキラ~!」

 なんか腹たつな。

「ハルト殿!アリス様!おまけの方々!よろしくお願いしますわっ!」

 僕の右耳と左耳を、マリアとメリダが引っ張る。

「いててててて!!」

 完全にもらい事故だ。ともあれこれで最低限の用意は出来た。

「ハルト殿、他に必要なものはあるかね?」

「そうですね。大陸の地図ですかね。あとは準備を整えて、1週間ないうちに出立します」

「わかった。それまでに用意させよう。では準備が出来次第連絡する」

「はい。お世話になります」


―――宿屋フラン食堂―――


「皆、お疲れ様」

「おぉ、ハルト!ちょうど今、帰って来たとこだ」

「ハルトっ!ハルトっ!ゼシカったら、なんかこーんな下着買うとか言って、エルに怒られたんだよっ!」

「ちょっ!リンっ!」

 鼻の下が伸びる僕。よしっ!分かった!もう全員まとめてかかってこい。

「今日からハルトは1人部屋な。わしとマリアとメリダ、ゼシカとエルとリンの部屋割じゃ」

「えぇぇぇぇぇぇ!アリスゥ!それはないぜぇぇ……」

 がっくりと肩を落とす僕。ニヤニヤするアリス。

「出立は5日後じゃ。おのおの準備をしておれ」

 僕とアリス、ゼシカ、エル、リン、それにマリアとメリダも加わった。2人は行く当てもないため当面、僕達と行動を共にするという。後は後日、ゼシカの護衛ギルを含む10人の城騎士団、商人代行のマリンが加わる。

 これで準備万端だ。後は……ゼシカの下着姿だけ見たかったなぁ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ