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異世界ざこぴぃ冒険たん  作者: ざこぴぃ
第八章・この世界の希望
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101話・魔界の入口


―――コリータ王国自室―――


 大陸間会議も無事に終わり子供達も送り出した。

 夜になり、お風呂を済ませようやく自室へと戻る。部屋に戻る途中、廊下でアリスとすれ違った。

「ハルト、プリンを見なかったか?」

「ん?いや?見てないけど」

「かくれんぼをしておったのじゃが見つからん。もし見つけたら先に寝る、と伝えておいてくれ。ぷんすか」

「あぁ……わかった。おやすみ」

 見つけれず先に寝るとか、どうなのよ。

「ふぅ……疲れた」

 僕はベッドで横になる。

「ん?」

 あれ?何かいる?布団の中でごそごそする生き物。バサッ!と布団をめくる。

「しぃぃぃぃぃ!!」

「やっぱりプリンか、アリスが探してたぞ。見つからないから、先に寝るって言ってたぞ」

「がぁん」

 どんだけ、かくれんぼに夢中なんだ。

「じゃぁ、私はここで寝る。おやすみ」

「おいおい。自分の部屋に戻れよ」

「すぅすぅすぅ……」

 ……早すぎない?

「はぁ……」

 予備の布団を出し、電灯を消し床に転がる。目を閉じるとレディの顔を思い出した。

「待っておる……か」

 そのうちいつの間にか眠りについていた。


………

……


「ハァハァ……ハァハァ……」

「……何だ?」

 夜中に目が覚める。目を開けると、目の前にプリンの顔がある。

「びっく……!!」

「シィィィィィ!!」

 カチ……カチ……カチ……時計の音が部屋に響く。まさか!侵入者かっ!?

「ん……」

 プリンがキスをしてくる。

(ん?あれ?侵入者は?)

(そんなものはおらん!おるとすればそれはお主だっ!)

 服を脱がされ、お互いの肌が触れる。プリンの肌はひんやりとしていた。いつものプリンじゃないみたいに目が怖い。

(忍法金縛り!)

 んん!体が動かない!?いろんな意味で金縛りだ。いや、そんな事を言っている場合じゃない。まずい、本気で動かない。

(諦めろ。私の勝ちだ。フフフ、眠れ……)

 何がだっ!と言いたいのに声が出ない。

(んんん……!!)

(ハァハァ……ん……)

 僕は抵抗を心みるが何も出来ぬまま、時計の針の音を聞いていた。そして意識が遠のいていった……。

 カチ……カチ……カチ……。


 ――翌朝。

 横ですぅすぅと、寝息を立てるプリン。結局、金縛りが今だに解けず、あまり寝れなかった。

 ガタガタガタガタ……!

 また地震だ。ちょっとずつ長くなってる気がする。

 カチャカチャカチャ……すると誰かが部屋の鍵を開けようとしている?

 カチャンッ!バタンッ!!

「ハルトッ!!すぐに支度を致せ!西――あっ!プリン見っけ!!鬼交代じゃな!しっしっし!!」

 アリスか……朝から声が頭に響く。

「とりあえず、金縛りを解いてくれないか……」

「ふにゃ……?」

 プリンが起き、僕に叱られ、アリスに鬼を交代させられ泣き出してしまう。

「すまんかったのぉ、ハルトが全部悪いのじゃ。次はハルトが鬼をするでのぉ。よしよし」

「何でだよっ!」

「それよりも支度をせい。西の洞窟が地震の原因じゃ」

「西の洞窟?あの修行したり、魔界と繋がってたていう洞窟?」

「そうじゃ。急ぎ向かうぞ」


―――西の洞窟―――


 西の洞窟から魔物が少しずつ出て来ている。その周辺の地面には、亀裂がたくさん見えた。

「これは早めに討伐した方が良さそうだな」

 木陰にカエデの姿が見えた。カエデが知らせてくれたのか。

「カエデ!状況は?」

「あ、ご主人様。昨夜から魔物が数体出入りしていますがまだ大きな動きはありません。しかしどこから……」

「洞窟内じゃろうな。魔界門が開くとき、決まって天変地異は起きておる」

「魔界門……か。その上に蓋をしたらどうなるの?」

「え?」

「いや、横向きの門ならちょっと考えるけど地面に魔界門があるなら、例えば……巨大な岩を置いてみるとか。なんて、そんなんで止まるなら苦労はしないか!はははっ!」

「え?」

 きょとんとするアリス、復唱するカエデ。

「え?」

「え?」

「それはやった事がないの……」

 沈黙する3人と1匹。

「え?」

「おそっ!」

 きりんの反応が遅すぎて、思わず声に出た。

「うむ。一度やってみるか」

「それならいっそセメントで固めてしまおうか。なぁんて。はははっ!」

「え?」


………

……


 ……沈黙が流れる。

「え?」

「え?」

「ハルト、お主卑怯にもほどがあるぞ」

 褒めてるの?しばらく考えるアリス。

「え?」

「おそっ!」

 いや、このクダリは2回目だ。きりんは耳が遠いのか?そもそも何歳なんだ?

「魔界の扉の位置を確かめてくる。皆はここで待機を」

「ハルト、気をつけるのじゃぞ」

 カサカサ……木陰から身を低くし洞窟に近付く。そぉ~と、そぉ~と……バレないように……!


『へっっぷしっっっ!!!』

「グガァ?」

「アリスのばかっっ!!」

 くしゃみをしたアリスに魔物が気付く!。

「ちっ!月陰双竜(ツキカゲソウリュウ)!!」

 ザシュザシュザシュッッッ!!

 僕は入口付近の魔物を瞬殺し、そのまま洞窟内へ切り込んだ。

光球(ライトボール)

 洞窟内に明かりを灯し、そのまま走りだす。タッタッタッ……!洞窟内は比較的魔物は少ない。数体倒すと、洞窟の奥ヘとたどり着く。

「これで全部か」

 突き当たりに魔界の門らしき物があり、それは予想通り地面に空いた穴だった。

「これならなんとかなるんじゃないか……?」

 と、穴の横に人影がある。カチャ……!僕は剣を抜き近付く。

「誰かいるのか?」

「た……す……け……」

 その女性はそのまま気を失った。

「人間?……いや、この人は……。完全回復(エクスヒーリング)!!」

 女性を緑色の光が包むと、すぅと苦しそうな表情が楽になった。彼女を担ぎ、一旦洞窟を出る。

「きりん!この人を先にコリータへ!カエデ!付き添いを頼む」

「わかりました。ご主人様」

「はい」

 2人は彼女を連れてコリータへ向かう。

「あれは誰じゃ?」

「魔界の門の横に倒れていた、人間……ではないかもね」

「うむ。こちらを片付けてからわしらも戻ろう」

 アリスが洞窟に魔法をかける。

地殻変動(スナアソビ)!!」

 ゴゴゴゴゴゴ……!!地響きがし、洞窟がみるみる埋っていく。そしてさらにその上に僕は城壁を建てる!

鋳造合成(キャストシンセンス)!」

 ゴゴゴゴゴゴ……!!洞窟の上に城壁が立ち上がった!

「よし。これで、よっぽどの魔物じゃないと出てこれない」

「これはナイスじゃったの。もっと早くにするべきじゃった……」

 クスッと笑うアリス。

「さぁ、戻ろう!きりん!コリータまで頼――」


 ……あれ?振り返ると、きりんがいない。

「……きりん、先に帰えしちゃった」

「……歩きじゃの」

「がーーーん!」

 アリスは部屋に戻り、僕は歩く。コリータまで数時間はかかりそうだ。

「はぁはぁはぁ……運動不足だ」

 初めてこの世界に来た時のことを思い出す。当時は本当に雑魚(ざこ)だったと今さら思う。

 この世界を知れば知るほど愛おしく、失いたく無いと思えた。1人では何もできないが、アリスや皆がいる。アリスの思惑通りか、いつの間にか6人の神の子も出来て、今日を迎えている。

「ふっ……つくづくアリスはすごいな」

「なんじゃ?気持ちの悪い」

「いいや、なんでもない」

 そんな事を考えながらコリータを目指した。


―――コリータ王国―――


「た、だいま……はぁはぁはぁ……」

「ご主人様!おかっ!にゃぁ!お水お水!」

 汗だくでようやく着いた。

「おかえりなさいませ。カエデさんからお話は聞いています。先にお風呂に入って来て下さい」

「ごくごくごく……ぷはぁ……!そうするよ、マリン。クルミ、お水ありがとう」

「私も一緒に入るにゃ!!お背中流してあげますにゃ!」

「コラッ!クルミさん駄目です。私が流して差し上げます」

「マリンずるいにゃぁぁぁ!!」

「私が流します!」

「はぁ、静かにしてくれ。くたくたなんだ……」

 ガラガラガラ……カポーン……ザァァァ……!

結局、マリンとクルミが背中を洗ってくれている。

 ゴシゴシゴシゴシ……ゴシゴシ……!

「クルミ、前は自分で出来るか――」

「カプッ!」

「いたっ」

 噛まれた。

 ゴシゴシゴシゴシ……!

「あっ!ちょっと!そこはっ!?」

 この後、どうなったかは想像にお任せする……。

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