表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ざこぴぃ冒険たん  作者: ざこぴぃ
第一章・終わりと始まり
10/113

第9話・ざこぴぃ


―――宿屋フラン―――


「ゼシカちゃん!ごめんね!急に冒険者が増えて、もうこの部屋しか空いてなくて!お客さんもすいませんねぇ!部屋を空けてもらって!」

「おばさん!いいえ!こちらこそ無理言ってごめんね!」

 宿屋フランには大勢の冒険者が集まっていた。宿屋の主人が4人の大部屋を特別に空けてくれたが、僕の借りていた1人部屋は出る事になった。

 さて女性3人と同じ部屋にいて僕は理性を保てるだろうか……?

 否っ!それは無理ではないか!しかし、ここで騒ぎを起こすと聖都にいられなくなる。いや、同意の上なら問題な……!

『ペシッ!』

「いてっ!」

 気を抜いていたら、アリスに睨まれた。


「ふぅ、疲れたな。今夜は自己紹介だけ済ませて早めに休もう。明日は回復薬の買い出しをしてから北の大森林へ向かおうか」

「ゼシカが急に呼び出したからビックリしたよ!まさか魔物が進軍してくるとはね」

「うんうんっ!」

 ギシギシ……。

 エルとリンが真ん中にゼシカを挟むようにベッドに座る。

「うむ。改めてハルト殿。私はゼシカ・シリウス。今後、さん付けは不要だ。ゼシカと呼んでくれ。数年前までこの2人と冒険者をしていた。事情があり、今はチグサ様の護衛をしている。職業は剣士、固有スキルは、完全(パーフェクト)防御(ディフェンス)、身動きはできないが全ての攻撃を受けきれる」

「私はエル・クラウド。エルでいいわ。エルフ族よ。イースタンから出稼ぎに来てるの。職業は精霊使いと、回復魔法ができるわ。固有スキルは、精霊召喚(スピリットサモンズ)よ。精霊獣を召喚できるわ」

「え、えっと、ぼ、ぼくはリン・ドラコ。人間族と竜族のハーフです。大魔法使いになるために修行中です。固有スキルは、心眼(マインドアイ)です!罠を見つけれたり、遠くの物を見たりできます。よ、よろしくお願いします!」

 人間族と竜族のハーフなのか。どうりで誘惑指数が高いワケだ。次は僕の番だ。

「僕はセンケ・ハルト。職業は魔法剣士……ですかね。固有スキルは、THE複製(ザ・コピー)です。よろしくお願いします。あ、殿、はいらないです。ハルトと呼んでください」

THE複製(ザ・コピー)だとっ!?」

 ギシッ!と、ベッドからゼシカが立ち上がる。

「な、なんか、めずらしいスキルらしいですね。冒険者ギルドでも言われました」

「ねぇねぇ!エル!ざこぴぃ?ざこぴー♡ざこぴぃ♡かわいひ」

「ぷっ!こら、リン!」

 リンが目を輝かせて笑う。それを見て吹き出すエル。『ざこぴぃ』でハマる2人をよそに、僕は話を進め……ぷっ。雑魚ぴぃか。アリスの鉄拳がそろそろ来そうな……?

 あれ?アリスが腹をかかえて笑ってる。

「雑魚雑魚ぴぃwwwwひぃwwww」

 なぜアリスに僕が笑われてるのだ。指を指すな。それに元々はアリスのスキルだろう。

「こほん。それでこの複製がそれほどのスキルなんですか?」

「う、うむ。この大陸では太古の昔、創造神アリス様が使われていたスキルだと伝承にはあったはず。ただあまりに危険なスキルなため、その後継承する者もいなかったとか。古代スキルの1つだ。すでにこの世界には継承者がいないと思っていた」

 そんなにすごいスキルなのか。食事1人前を2人前に増やせる能力程度にしか思ってなかった。

「種族を複製できるかは不明だが、たとえば魔法であったり、そうだな……城であったりを複製出来たなら世界は変わってしまう。そもそも大陸そのものを複製できてしまえば……いや、やめておこう」

 そう言いゼシカは言葉を詰まらせる。そうか。大陸を複製すれば争いが起き、たくさんの犠牲が出る。金貨だって増やせるし。あまり大っぴらに出来ないスキルなのか。アリスはそんな危ないスキルとは教えてくれなかった。

「いや、教えなかったのではない。知らなかったのだ。わしは創造神として、樹木と石ころを何百年も作っておったのでな……」

 寂しそうに思い出にふけるアリス……。いや、どこかで気付けよ。

「まぁ、ハルト殿……いや、ハルトはそんな危ない事はしない人だと信じている。せいぜい食事を1人前から2人前に増やす位は許してもらえるだろう」

 図星です。その位しか思いつきませんでした。ん?待てよ。ということは?

THE複製(ザ・コピー)

 おもむろに回復薬(ポーション)を複製をしてみる。

 コロンと、ポーションが増えた。

THE複製(ザ・コピー)×10」

「オォォォォォォォ!!」

 一気にポーション増える。これで明日の買い出しは減るな。

 ゼシカ、エル、リンとアリスが目を輝かせたり、口を開けたり、思い出し笑いをして楽しんでいる。

 ……いや、待て。アリス、お前はこっち側に来い。


 前回の魔物の進軍時はオーガが中心だったと聞いた。今回もオーガ、ナーガ、ゴブリン、スライ厶などの魔物が主流だろう。10万の魔物は数は多いが、何とかなりそうな気もする。それを見越してゼシカも迎え撃つ事にしたのかもしれない。

 結局夜遅くまで話をして、いつの間にか全員夢の中だった……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ