「俺の船はオーパーツ」 最終話 最高!さあ行こう!
銀河皇帝の胸は貫かれていた。アレックスはジルを胸に抱き寄せる。
「親殺しか……大罪だ」
「お前が親なもんか! 大勢の恨みだ! ジル行くぞ!」
「ク。お前らも道連れだ」
皇帝が握るスイッチを押すと惑星エンペリの核爆発が始まり激しく鳴動。二人は爆音の中、艦に乗り込んだ。
「やった! ラー、発進頼む」
だがAIラーは無言。船内も暗いまま。
「ラーはもう……」
「……相棒。お前も俺達もここで心中か」
アレックスはジルを抱き寄せた。
「最後だから言う。ジル。君が好きだ!」
その瞬間、照明が光りジルの赤い顔を照らす。
「な! ラー! 騙したな?」
『お帰りアレックス。さぁ出発です』
「核爆発の中、脱出できる?」
『確率は0.08%』
アレックスはニヤリと笑う。
「俺の強運があれば」
『12%』
「少な」
『ですがいつも12%を引きます』
「フ。行け!」
『了解、安全確認。発進!』
その時、背後から特大な爆発音が鳴り響いた。
一方、ゲキ艦長の艦は小惑星の影に隠れていた。
「無人攻撃艦に見つかるのも時間の問題です」
「分かってる。だがアレックスが。クソ! 何時まで何してる」
「艦長!」
呼び声に前を向くと巨大な無人攻撃艦。みんな息を飲む。
ゲキ艦長は服からアレックスの持つペンダントの片割れを取り出した。
「ミウ。今から行く」
激しい閃光に全員が覚悟を決めて目を瞑った。
静寂。
「よぉ艦長。元気?」
「アレックス! お前!」
前方に砲身を閉まう小型艦。みな歓喜の声を上げた。
「やったのか?」
「ああ。陛下は無様に崩御。後は自動プログラムで無人艇も自爆始めるだろ」
言葉通り辺りで爆発音が鳴り始めた。
「それでお前はどうする?」
「俺達ァ今からハネムーン」
みんな吹き出すと、スピーカーからジルの声。
「あなたプロポーズした?」
すると通信の向こうでキスの音。母船の乗組員たちは苦笑した。
「じゃ通信切るな」
「おう行っちまえ!」
ゲキ艦長が怒鳴ると通信の終了音。副艦長が呟く。
「父だと言わなくても?」
「……うむ。アイツは親を深く憎んでる。伝えたところで──」
「やむない処置でした」
「その話はよせ」
「俺はもっと聞きてぇな」
スピーカーからの声にゲキは驚く。
「は! 行ったんじゃ?」
「いや言い忘れ」
「な何を?」
「アンタが親でよかった。じゃあな親父!」
通信が切られた。艦内が沸く。艦長も笑いながら号令した。
「俺達も引き上げだ!」
戦艦が懐かしい故郷へと──。
半年後。太陽連盟はゲキ艦長を総統とし、新政府を樹立した。
これでアレックスの長旅も終わりです。2600話、最後までお付き合い頂きありがとうございました!
出来れば感想は今まで見てきた体でお願いします。こちらも合わせて返信しますので……。
(めんどくせー作者だな)




