農業改革
前回の続き。
「富国強兵党」の改憲試案には、「農業改革」も。
ひとことで言うと、兼業農家の解消。
兵糧確保の観点から、国内農業は基幹産業として最も重要。
ただし、現状はあまりにも高コストで、生産性がきわめて低い・・
兼業農家の農地は、国がすべて接収して、
市区町村単位の自治体から任命される「農業従事者」が耕作を行う・・
この従事者は、専業農家の中から、
営農技術が優れ、「思想的に問題がない者」を任命。
専業農家の中で任命されなかった人は、
農地を農業従事者に無償で貸与し、
従事者の元で雇用されるか、離農するかを選択。
以上は国の権限で強制的に行われ、
反対・拒否した者は「国家反逆罪」で逮捕され、収監される・・
裁判は「国策に従う判事だけ」による一審制。
国家反逆罪への刑罰は実刑だけで、執行猶予なし。
ほかの犯罪の容疑も含め、2回逮捕されると、
自動的に終身刑に。
再審請求はいっさい認めず。
あと、農業の件にはまだいろいろあり、
JA は強制的に解散させられて、「国家農業局」に。
農業資材の価格は国が統制して、国際的には最廉価に。
主に兼業農家が使用していた余剰農機具は、海外へ輸出。
「欧米型の大規模農業」だけが国策になり、
例外として認められる小規模農業は、
自家消費だけを目的にする場合だけ。
つまり、小規模農業は市場から完全に閉め出される・・
さて、国会を構成する政党・・
ここにも強力な統制がかけられ、「新・大政翼賛会」が組織される・・
スローガンは、「勝ち馬を育てよ」
加入しない政党には助成金を支給せず、
「令和の特高」が、「反国家団体」に指定して、
日常的に監視。
政府を批判する言動には、国家反逆罪を適用。
(続く)