表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/19

邪神の加護と恋する乙女

どれだけ忙しくてもいちにち1000文字は書くようにしました!頑張る!


「こんにちは~!」

 

「あら、ルーク君。いらっしゃい」

 

 ルークはいつも通りアイリスに挨拶をし、オリヴィエの様子を見る。

 今日はタイミングが悪かったのか寝ているようだった。寝顔を見てるだけでも癒されるが、あまり寝顔見るのも可哀想なのでイフと念話をしながら時間を潰した。

 

 

(あ、御兄様!来ていたんですね!)

 

 急にオリヴィエの声が聞こえたため、赤子の方に目を向けると、どうやら目を覚ましたようだ。

 

(寝ていたから、起きるのを待ってた)

 

(起こしてくたざって良かったのに……)

 

(いや、さすがにそれは……)

 

 オリヴィエが少し残念そうに言う。無理やり起こすなんてできるわけもなく、ましてや赤子の眠りを妨害するなどしてはならないことである。やんわりとお断りするルークであった。

 

 

 

 

(そんなことができるのですね)

 

(精霊魔法って凄い便利だった)

 

 ルークは今日ここに来るまでの事を話していた。オリヴィエは年齢の問題上、外に出ることができないのだ。それでは退屈してしまうだろうからと、ルークは毎日その日の出来事をこうして話に来ているのだった。

 単純に会いたいということもあるが。

 

(私も精霊さんを見てみたいです……)

 

(一人で外に出れるようになるまで我慢してくれ)

 

 ここでイフの姿を見せてしまうと、オリヴィエを抱いているアイリスさんも必然的に見ることになってしまう。他の人に見られるのは是非とも避けたいので、それはできないのであった。

 

(というか視力的に見えないんじゃないか?)

 

(身体強化を少しだけ見えます。本の少しですけど)

 

 聴力だけでなく視力も強化するのか。まあ動きが速くなったのに動体視力はそのままです、とか笑い話にもならないもんな。

 

(あ、そう言えばオリヴィエのステータスってどうなってるんだ?)

 

(ステータス、ですか?)

 

(あれ、もしかして知らない?)

 

(はい。存じておりません……)

 

(……え?どうやって魔法使ったんだ?)

 

 魔法はMP使って発動するからステータスは関係してると思うのだが……

 

(叡智の権能で使い方を調べて、そのまま使いました)

 

(MPで使えないとかならなかったのか?)

 

 身体強化はそこまで消費はしないが、上限を上げる前の段階では使えなかった魔法だ。

 つまり赤子のMP量で使えるはずは無いのだ。

 

(……?そのような感覚になったことはありませんね)

 

 オリヴィエが言うことが本当ならMPが馬鹿みたいに多いことになる。そしてオリヴィエが自分に対して嘘をつくとは思えないことから、それが真実だということを表していた。

 

(…一度ステータスを見てみようか)

 

(どうすればいいのですか?)

 

(叡智の権能を使えば見れるよ)

 

 説明したあと、二人でオリヴィエのステータスを調べた。

 

 

 オリヴィエ・アルドーナ【賢者】

 LV.1

 HP(体力): 5

 MP(魔力): 9999

 ATK(攻撃): 1

 DEF(防御): 1

 MAT(魔攻): 9999

 MDE(魔防): 9999

 INT(知力): ∞

 MND(精神力): 1000

 QUI(機動力): 1

 LUK(運): -9999

 

 

 ……おっふ。

 何だこのステータスは。凸凹にも程があるだろう。魔法系のステータスが全てMAXで、MNDが1000だろ。ステータスお化けにも程がある。

 その代わりと言ったら何だが下にMAXのLUK。歌織の時(ぜんせ)から運がとても悪かったが、何と言えばいいのだろうか……まさかここまでとは、思いもよらなかった。

 

 

(……えっと、これ最大値と最小値ってどれくらいですか?)

 

 わかっていても聞きたいことはある。それはこれが現実だと信じたくない時だ。オリヴィエは今その状態に陥っていた。

 

(……上は9999、下は-9999だと思う)

 

 誤魔化すかどうか迷ったが、ルークはしっかりと教えることにした。

 

(……)

 

 ルークの返事を聞いてオリヴィエは黙りこんでしまう。喜んでいるのか哀しんでいるのか分からないところである。

 一つを最小値にすることで、魔法系が最大値になっているのだ。問題は最小値なのがLUKであるということだ。LUKは最悪の場合、命に関わる時がある。それが最小値ということは大変な人生が待っていることを意味している。

 

 ふと、ここまで考えて、ルークは不自然な点に気がついた。

 

 いくら何でもこのステータスはおかしいだろう、ということだ。ステータスを見たときからおかしいのは分かっているのだが、最初は天職が賢者だからだと思っていた。

 だが翌々考えてみればそんなはずはないのだ。賢者の効果は、『魔法を全て使える』ただこれだけなのだ。チートであってもステータスには関わらないのである。

 

 ということは他に要因があることになる。その要因と言えば称号しかあり得ないだろう。

 自分の場合『神を超えし者』のお陰で運が上限を超えた。こんなことを言うと怒られるかもしれないが、運がいい人生は飽きたので、あまり有り難くはないのだが。

 

 

 そんなことよりも、だ。このステータスには絶対に阿呆みたいな称号か絡んでいるに違いない。

 

(オリヴィエ、称号を見てみてくれ)

 

(……称号、ですか?)

 

(それも叡智の権能で見れる。俺の予想だけど、そのステータスは称号が原因だ)

 

(わかりました)

 

 オリヴィエの返事を聞いたあと、ルークも確認する。

 

 

 称号

 ・邪神の加護

 ・恋する乙女

 契約

 ・ルーク・クライシス

 

 

 これは、どこからツッコミを入れたらいいのだろうか?

 

(御兄様!私達、契約?とやらで結ばれているそうです!)

 

 ルークが考えているとオリヴィエの能天気な声が届いた。順番に見たあと、これに目がいったせいで、大切なところを見ていない。

 いや、契約で結ばれているというのは凄く大切なことだが、今はそれより重要なこと……なんてあるか?って流されては駄目だ。

 

(それは嬉しいが、今はそれよりもだ!称号の方に目を向けてくれ!契約についてはあとで話すことにしよう、な?)

 

 ルークの必死の説得によりオリヴィエは落ち着きを取り戻すのだった。

 ルークも大概だが、オリヴィエはルークを軽く凌ぐレベルのブラコン度合いなのだった。

 

 

(邪神の加護と、恋する乙女、ですね……)

 

(一応それぞれ叡智の権能で調べることができるからやってみよう)

 

 二人は称号について調べ始めた。

 

 

 邪神の加護

 ・魔法系のステータスを最大値にする

 ・運を最小値にする

 

 

 邪神の加護について出てきたのはこの二つと、称号を持っていた人だけだ。

 オリヴィエを抜くと一人だけいて、その人の名前はカイル・レスト・グレイトア。この名前で調べてみると31代目魔王だそうだ。

 200年ほど前に現れて、世界を恐怖に陥れたら歴代最強と呼ばれた魔王ならしい。

 勇者の天職を持つ者に討たれたらしいが、その戦いで勇者も死んだそうだ。

 

 というか、魔王と同じ称号って……今後が不安になってくる。

 

 

 気を取り直して、もう一つの称号について調べる。

 

 

 恋する乙女

 ・本気の恋をする女性限定の称号

 ・MNDが大幅に上がる

 

 

 あとは称号を持ってる人の名前だったが、これに関しては多すぎるため割愛するとしよう。

 これでMNDが高い理由がわかった。

 

 この称号については特に問題はないだろうが、問題は邪神の加護か……

 

 

(御兄様に私の想いがばれてしまいました……)

 

 恥ずかしそうなトーンで念話が飛んできた。

 やはり、邪神の加護の方に目はいってないようだ。

 

 というか、

 

(え?知ってたけど?)

 

(そこは乗ってくださいよ~!)

 

(え!?あ、ごめんごめん)

 

 まあ、オリヴィエ可愛いし、称号欄を見せることなんて特にないし大丈夫か!オリヴィエ可愛いし!

 

 ルークは難しく考えるのをやめるのだった。

次回は決まってません(泣)

大まかなプロットしか作ってない罰だな……


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ