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約束を果たすために  作者: 楼霧
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第二百十三話 吸血鬼族の勧誘 前編

コールディア専用のお風呂場を作った翌日の午前中にゾーが帰ってきた。それまでの時間、俺はコールディアにまたも付き合わされて、お風呂場の改修をしていた。昨日、散々コールディアに付き合わされたというのに、今日もああでもないこうでもない、とコールディアの一方的な指示を受けながらやらされてしまった。ルングとルーベットの三人と一緒に頭を悩ませていた楽しい時間とは大違いである。


それでも、俺は何だかんだと文句は言いつつも、コールディアの要望にはきっちりと応えた。一度引き受けた仕事は最後までやり遂げる、と言えば聞こえがいいかもしれないが、俺はやはり年上の女性には弱いらしい。前々から分かっていたことではあるが、間違いなく姉のソフィアのせいだ。


・・・くっ、自分の弟属性が恨めしい!


「大丈夫ですかルート様?」


ちょっと上の空になっていた俺を見て、ゾーが心配そうに声を掛けてくれる。俺は「えぇ、大丈夫です。ちょっと反省の様なことをしていただけなのでお気になさらず」と言ながら、首を縦に大きく振って見せた。ゾーは一瞬不思議そうな顔をするが、すぐに察してくれる。出来た人である。


「反省、ですか?・・・分かりました。では、話を続けさせて頂きます」

「はい、お願いします」


ゾーの話の結論から言うと、吸血鬼族との交渉の場を設けることには成功したそうだ。しかも、レジスタンスへの参加は極めて前向きな様である。でも、その割にゾーは浮かない表情をしている様に見える。これなら、俺の掛けた補助魔法のお陰で想像以上に早く先触れに向かわせた者と会うことが出来たので、かなり早く戻ってこれた、と話してくれた時の方が余程良い顔をしていたと言える。


「先触れに向かわせていたテオドアには、そのまま行方が分からなくなった鬼族の動向を探る様に指示をしています」

「そうですか。一度、テオドアさんにはちゃんと挨拶をしたかったところでしたが、一緒に戻られてないのであれば仕方ありませんね」

「お心遣い感謝致しますルート様。是非、そうしてあげてください。本人も喜ぶと思います」


俺の見知らぬところで頑張って走り回ってくれているテオドアに、俺はまだ会ったことがない。テオドアが労いの言葉を掛けるだけで喜んでもらえるなら、いくらでも掛けたいと思う。ゾーが嬉しそうに微笑み、俺はコクリと頷いて「分かりました」と返事をところで、話が止まってしまった。俺はゾーの次の言葉を待ってみたが、ゾーが話してくれる気配がない。


・・・うーん、吸血鬼族との話が前進したことを手放しには喜べない、か。何かとんでもない条件をつけられた、とかそんなところかな?これから交渉をする相手な訳だし、不安な要素があるなら先に潰しておかないとな。


「さて、ゾーさん。悩んでいることがあるなら話してください。俺たちの間に隠し事はなしですよ?何と言っても、俺たちは運命共同体なのですから」

「ルート様・・・」


俺の言葉を聞いてゾーは目を伏せてしまう。それでも、ゾーは何かを振り払うかの様に首を左右に振ってから顔を上げると「ルート様には敵いませんね」と言ってから、そっと一つ息を吐いた。


「吸血鬼族がレジスタンスに参加するに当たって、条件を提示されています」

「条件ですか。それにゾーさんは、頭を悩ませているのですね。そんなにも無理難題な条件だったのですか?」

「そうですね。・・・吸血鬼族が条件として提示してきたのは、ルート様の血を飲ませろ、というものなのです」

「あぁ、なるほど。そんなことなら良いですよ」


意を決した顔で話してくれたゾーに、それぐらいならお安い御用、といった感じの軽い返事をしたら、目を剥いたゾーに「それがどういうことを意味するのか分かっているのですか!?」と怒られてしまった。もちろん、俺はそれがどういうことを意味しているのか分かっているつもりだ。


吸血鬼族は、自身よりも優れた相手の血を飲むことで、一時的に相手の力を得ることが出来る、という特殊能力を持っている。それは、血を飲めば飲むほど、効果も持続性も高まるものだと話に聞いている。だから、吸血鬼族が魔人族である俺の血を飲ませろ、と要求してくることはある程度予想出来たことではある。何ならそれで吸血鬼族の強化を図れるのであれば、戦力としての期待が高まると言うもの。多少の血の提供は、やむを得ないとも思っている。


ただ、問題があるとすれば、こちらからの提案ではなく、吸血鬼族から要求されたということだ。ちょっと血を吸わせてあげたらそれでいい、ということではきっと済まない。でも、当たり前だが際限なくあげれるものではないので、あげてもいい血の量を予め決めておかなければならないだろう。血をあげ過ぎて俺自身が倒れてしまっては元も子もない。


それに、どうやって血を提供するのか、という問題もある。血を採るための注射器といった器具はもちろんないが、だからと言って、いちいち噛み付かれたくはない。さすがに魔法でも身体を傷付けずに血を出すといった器用なことは出来ないので、何かしら自分の身体を傷付けるしかないのは確定だ。


・・・すでに条件を突き付けられている以上、こっちが主導権を握るのはちょっと難しいかもしれないが。・・・でも、やってやれないことはない、か。


「吸血鬼族の条件を飲むということは、ルート様自身のお身体を傷付けるということです!そんなことをルート様にさせるなど・・・」

「俺のことを思って怒ってくれていることは感謝します。でも、レジスタンスの皆が、身体を張って厳しい訓練に耐えてくれているんです。それなのに、旗頭である俺が身体を張らない訳にはいきません。それに、それで強い味方ががレジスタンスの仲間になってくれるのであれば、願ったり叶ったりでしょう?」


俺が胸を張ってそう啖呵を切ると、ゾーは眉をハの字にして困り顔になりながら「それはそうかもしれませんが、はぁ」と言って肩を落とした。まだ納得しきれていない、といった感じのゾーの反応を見て、俺は椅子から立ち上がる。ゾーが「やっぱり反対です」と口にするよりも前に出発してしまうのだ。それに、吸血鬼族を仲間にすることが出来るのであれば、早いことに越したことはない。


俺が家から出るためにドアに手を掛けようとした瞬間、ドアがバーンッと勢いよく開いた。その開いたドアからヒューが家の中に飛び込んでくると、ゾーに抱き付いて嬉しそうに顔を上げた。


「お父さん!おかえり!」

「こら、ヒュー。お行儀が悪いぞ?全くこの子は」


俺のことを気にするように一瞥するゾーに、俺は何も問題はないと首を横に振って見せた。ゾーは仕方なさそうに一つ息を吐いてから「ただいまヒュー」と、ヒューの頭を優しく撫でる。ちょっと怒ってはいても、ゾーも口元が緩んでいるので嬉しいに違いない。


・・・こういう光景を当たり前にしたいよな。父様や母様たちは元気にしているだろうか。


「さて、ヒュー。私とルート様は吸血鬼族と交渉するためにこれから出掛けるところなんだ」

「そうなの?じゃあ、ルート!今度こそ私もついて行きたい!」

「雷属性の補助魔法を他人へ自由自在に掛けれる様になったら連れていっていいと言ったはずだけど。それを言うと言うことは、ヒューは出来る様になったのかな?」


バルアスクたちからヒューが頑張っている話は聞いている。でも、それは出来る様になった、というものではなく、苦戦しているというものだった。ヒューは、俺の質問にビクッと身体を震わせてから、むーと口をすぼめて逡巡を見せる。そして、ヒューは「まだ出来てません」としゅんと肩を落としながら答えてくれた。正直者で何よりだ。


「うん、じゃあ駄目だな」

「ぶー、ルートの意地悪!」

「意地悪で結構。だって俺はそれだけヒューに期待しているからな」


俺がヒューの頭をぽふぽふと優しく叩きながらそう言うと、ヒューは俺が叩いた頭に手を置きながら「その言い方はずるいよルート」と頬を膨らませた。ヒューは不満そうな顔をしているが、やって見せる!といった感じの目付きにもなっているので、ヒューならやってくれるに違いない。


「それじゃあ、行きましょうかゾーさん。行ってきますヒュー」

「分かりましたルート様。じゃあなヒュー。行ってくる」

「うん、お父さんさんもルートも行ってらっしゃい。気を付けてね」


こうして、ヒューに見送られて、俺とゾーはラフォルズを後にした。向かうはラフォルズから東南東方面に向かった先、吸血鬼族がねぐらにしているというキヴァニアと呼ばれている城が目的地だ。


今回は、例え雷属性の補助魔法を掛けていたとしても、アールフォンの時の様に日帰りでラフォルズに帰ってこれる距離ではない。だから、夜になったら適当な場所で一泊することになる。もちろん、道中に宿屋の様な都合のいい施設などないので、野宿することになるのは確定だ。


広大な魔族領はどこもかしこもが危険な場所、という訳ではない。決して晴れることのない霧がずっと立ち込めるフォーソンムや迷いの森ラフォルズみたいな場所よりも、何の変哲もない平原の方が多い。だから、どこでも野宿は出来ると言える。問題がある言えば、野良の魔獣や魔物が比較的に徘徊していることが多いことだろう。走っている時には追い付かれることはないので襲われることはないが、寝ている時は話が別だ。


・・・まあ、その辺りも抜かりなく準備してきたから、野宿だろうが何だろうが何の問題もないけどな。


真夜中になり、今日の移動はここまで、と決めたところで俺は野営として寝床を作りを開始する。そんな俺の様子を見たゾーが、首を傾げながら尋ねてきた。


「ルート様これは?」

「ベッドですけど?」


俺はゾーの質問に簡潔に答えながら、樹属性の魔法でベッドフレームを作り上げる。あとは、ドライアドの里から勝手に拝借した敷き布団と掛け布団を置けば完成だ。勝手にではあるが、自分専用のお風呂場が出来たことが余程嬉しかったのかコールディアから、里にあるものは何でも使っていい、と言われている。ドライアドの長から許可は出ているので、何の問題もないという訳だ。何かあったら、コールディアに怒られてもらうだけである。


寝床が完成したら、次は晩御飯を作ることにする。俺はポカンとしているゾーに「何か食べたいものはありますか?」と尋ね返した。すると、ゾーはハッとした顔をしてから「そんなことは私が、と申し上げたいところですが、私はルート様ほど料理が出来ませんから」と肩を落としてから「ルート様が作って頂いたものなら何でも。お任せ致します」と頬をポリポリと掻きながら、気恥ずかしそうに答えてくれた。俺の料理が、ゾーの胃袋を掴むことに成功しているのは間違いない。


・・・魔族領でも俺が作る料理の味を受け入れてもらえている。もっともっと広めたら、誰かがアレンジして俺の好みの新しい料理が出来るかもしれないな。と言っても、全部終わってからの話だけど。


ゾーと晩御飯を摂った後、俺はベッドの回りに結界を張るために道具袋から結界の魔術具を取り出して、俺とゾーのベッドの間の地面に置いた。魔術具のスイッチをカチリと起動させると、球体状に結界が展開する。目には見えないが、地面の中までもカバー出来ている代物だ。これはヒューから指摘されたことを活かして、地面からの侵入も防ぐことが出来る様に改良した結果である。これで、地面に潜む魔獣や魔物が居ても安心だ。


結界に問題がないことを確認している俺のことを、ゾーが何やら言いたそうな顔をして見ていたが、俺は気にせずにベッドに潜り込んだ。明日は、太陽が昇ると同時に移動する。つまり、朝が早いので、とっとと寝るに限る。


翌日、特に何の問題もなくお昼頃まで移動すると、ある地点を越えたところで晴れていた空が、一瞬にして曇天に変わった。雨も雪も降ることはないが、決して晴れることない雲に覆われているマーシムと呼ばれる地域に入ったからだ。吸血鬼族のねぐらであるキヴァニアはこの地域にある。


その話をゾーから初めて聞いた時は、吸血鬼だから太陽に弱いのか、と納得したものだが、実はそんなことはなかった。たまたま、そういう地域で繁栄した、というだけだったのだ。ちなみに、吸血鬼の弱点として知られている十字架やにんにくに弱いということもないらしく、俺の知る吸血鬼とはちょっと違うことを、残念に思ったのはここだけの話だ。


・・・さて、ここから後どれぐらいでキヴァニアにたどり着けそうかな・・・ってあれ?


索敵魔法の範囲を広げてキヴァニアまで距離を推し測ろうとした時、キヴァニアとは違う地点に大多数の魔力反応を感知した俺は、先行して飛ぶゾーに大声を上げた。


「ゾーさん!ここから北の方角に大多数の魔力反応があるのですが、確か鬼族の街プーヌカイがある方角ですよね?」


俺の呼び掛けにゾーは俺と並走するために、高度を下げた。


「確かにその通りですが、間違いないのですか?」

「はい、間違いないです。この辺りはラフォルズなどと違って、それほど邪魔な魔力反応がありませんので。でも、確か鬼族は姿を消してしまった、というお話でしたよね?」

「はい、その通りです。ですが・・・」


ゾーは難しい顔になると話の途中で黙りこんでしまった。


・・・ゾーさんが聞いた話が嘘だったか。もしくは、話そのものは本当で、鬼族がどこかに行って帰ってきたか。何にしても、余りいいことではなさそう、って感じか。


「・・・話を出した俺が言うのも何ですが、鬼族のことは後回しにしましょう。今考えても仕方ありません。それよりも、今は吸血鬼族との交渉を考えるのが優先です」

「そうですね。でありましたら、ルート様はどの様にして血を吸血鬼族に与えるつもりなのですか?走りながら考える、ということでしたが」

「ちゃんと決めましたよ。その場で相手に有無を言わせない方法を」

「有無を言わせない、ですか?」


首を傾げるゾーに、俺は吸血鬼族に血を渡す手段を説明する。俺の説明を聞いたゾーはぐにゅっと眉をひそめて、心配と不満の入り交じった顔付きになる。ちょっと過激なことをするので、ゾーの反応は当然と言えた。でも、俺はもう決めたことだと言って、ゾーに譲らない姿勢を見せて、ゾーには無理矢理に納得してもらった。


鬼族らしき魔力反応が遠ざかり、逆に吸血鬼族らしき魔力反応がはっきりと感じ取れる様になってくると、遠くにキヴァニアらしき城の姿が見えてきた。俺はゾーに「あの遠くに見えるのがキヴァニアですか?」と尋ねると、ゾーが「そうです」と首を縦に振ってくれる。目的地を視認出来る距離までやってきたことに喜びを感じつつ、俺は内心複雑な心境に陥っていた。


・・・あれが吸血鬼族の城、か。でも、どう見てもあれは・・・。いや、もしかしたら、遠すぎてそう見えるだけかもしれない。


そんなことを考えながら俺はひた走る。キヴァニアが近付くに連れて、次第に辺りが段々と暗くなっていく。そして、太陽が完全に沈んでしまったのか、フッと辺りが暗闇に包まれた頃に、俺とゾーはキヴァニアまでたどり着いた。俺は目の前に見えるキヴァニアとその回りを取り囲む城壁を見て愕然とする。


・・・これは、何とも形容しがたい。


吸血鬼族が暮らす城、と聞かされていたので、俺の頭の中では完全に西洋の古城の様な城をイメージしていた。それなのに、城の外観、その外壁や城壁に使われている漆喰っぽい白壁、瓦の様な屋根、何より城の土台が石垣だ。吸血鬼族の城は、どこからどう見ても和風の城だった。


・・・何で悪魔城みたいな城じゃないんだ!責任者出てこい!


「どうかされましたかルート様?」

「いえ、何でもありませんよ?」


心の中で腕を振り上げながら憤慨していた俺だったが、ゾーに話し掛けられて我に返った。俺が勝手にそうイメージしていただけで今、重要なのはそこではない。


・・・それに、ボスを倒したら崩壊してしまいそうな感じの城じゃなかっただけマシだな、うん。


「おい!そこのお前たち止まれ!」

「こんな時間に何のよ、う・・・だ!?」


城壁の門の両脇に置かれてあるかがり火を頼りに移動していた俺たちは、そんな声に呼び止められた。金色の髪にルビーの様な赤い瞳の若い男性の二人組。門番だろう。近付く俺の姿をはっきりと視認出来る距離になると、一人の門番が声を上擦らせた。


・・・そんなにびびらなくても。まあ、仕方ないか。それにしても、見た目は人族とあんまり変わらないな。


土地柄の理由もありそうだが、太陽の光を浴びてないためか肌が色白で、ちらりと見えた犬歯は、人族よりも明らかに長い様に見えた。でも、それ以外の見た目は人族とほとんど一緒だ。それに門番二人の出で立ちは、冒険者が好んでよく着ていそうなレザーアーマーを着用していた。王都の冒険者ギルドではよく見掛けた格好なので、とても馴染みがあって勝手に親近感が湧いてくる。


残念なのは、キヴァニアの外観とのミスマッチ感が強いことだ。ここに住んでいるのが、コトたち妖狐なら違和感がないなく、ぴったりだっただろう。そんなことを考えながら、俺は半歩後ろに下がってゾーに対応を任せる。俺が前に居ては、相手が萎縮させてしまって話が前に進まない。


「夜分に申し訳ありません。私たちはラフォルズに拠点を置くレジスタンスの者です。私はゾー、こちらはレジスタンスの旗頭であるルート様です。吸血鬼族ご当主のアルラド様とのお会いするためにやって参りました」

「あぁ、そう言えば数日前に翼人族がそんな話をしに来ていたな。貴方たちがそうなのか」


ゾーの話を聞いて、門番の一人がポンと手を打った。だが、もう一人の門番は、怪訝そうに眉をひそめると、納得顔の門番の二の腕を掴む。


「ちょっと待った。翼人族がここを出て行ったのは、お前が今言った通り数日前の話でしかない。いくら何でもラフォルズからここまで来るのが早すぎる」

「言われてみれば確かに。ラフォルズに行って帰ってくるだけでも・・・、優に二週間は掛かるよな?」


俺たちの到着が早すぎたことが、俺とゾーかレジスタンスではなく魔人族の回し者ではないか?という疑念を与えてしまった様だ。彼らは、ゾーを威嚇する様に睨み始めてしまった。ゾーは「私たちはレジスタンスで間違いありません」と反論するが、早く着いた理由を何と説明したら納得してもらえるのか、頭を悩ませている様子だ。


・・・俺の補助魔法で、だけじゃあ信じてもらえないだろうな。これは、やってみせた方が早いかな?


「お二方、俺たちがキヴァニアに早く着いたのは、端的に言うと移動速度が尋常じゃなかった、ということです。今からそれを実演して見せしましょう」

ルートの発言にゾーが「え?」という顔になっているのはここだけの話です。

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