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約束を果たすために  作者: 楼霧
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第二百十二話 それぞれの成果 後編

「ちょっと、質問があるんだが二人ともいいか?」

「もちろん!」

「何でも聞いてくださいませ」

「この最も高いと言った回復薬の材料に、コードゥルを使っているか?」

「すごいルート兄!よくコードゥルを使ってるって分かったね」

「見ただけで材料を言い当ててしまうだなんて。ルート兄様は何でも知っているのですね。さすがですわ」


回復薬に使われた薬草を一発で当てたことで、ルングとルーベットがキラキラとした視線を俺に向けてくれる。が、俺にはその真っ直ぐな視線が少し心に痛い。コードゥルは、痛み止めとして使われる薬草で、それ単体だけだとそこまで害のあるものではない。口に含むとちょっとだけ舌がピリッとするぐらいだ。だが、錬金釜を使用した調合をすると、その効果が飛躍的に向上してしまう。その結果、神経麻痺を起こす即効性の毒薬へと昇華してしまうのだ。


「たまたま過去に同じ調合をしていたから、知っていただけだよ。二人が研究をしてくれると分かっていたら、先に教えていたんだけどな」

「どういうこと?」

「何かあるんですの?」

「二人とも、ちょっとこの薬舐めてみ?」


俺はコードゥル入りの回復薬の小瓶を手に取って、ルングとルーベットの手に一滴ずつ落とす。二人は俺に言われた通りに回復薬を舐めると、次の瞬間、ルングは舌を出して、ルーベットは口許を抑えながら眉をひそめた。


「うげ、舌がピリピリする。あ、しかもなんか舌の感覚が変になったかも」

「何だか舌の感覚が無くなりましたわ。どういうことですの?」

「うん、つまりはそういうこと。コードゥルを入れると確かに効果は上がるんだが、神経麻痺を起こす毒薬にもなる。これ一本分飲んだら多分死ぬんじゃないかな?」

「え!?」

「うそ!?」


俺がありのままを伝えると、ルングとルーベットは目を見開いて固まってしまった。自信満々に作った薬が、毒薬だと教えられたら、そんな反応になるのは仕方がない。


「一応確認だがこの薬は誰にも飲ませてないな?」

「あ、うん。ルート兄にレシピ以外で作った場合は、危険だから気を付ける様にって、言われてたから。でも、そうか、そういうことだったんだね。出来たのは毒薬だったのか・・・」

「どうしてこれを作って配布しないのかしら?と思っていましたけれど、ルート兄様の言う通りだったのですのね。危うく皆を危険に晒すところでしたわ」


ルングとルーベットがガクッと肩を落とすのを見て、俺は二人に首を振って見せた。ここで自信をなくして、二人に回復薬の研究への興味がなくなっては困る。


「そこまで気落ちする必要はないさ。むしろ、もっと作ってみてくれ」


俺はそう言いながら小瓶に残ったコードゥル入り回復薬を全て飲み干して見せる。当然、ルングとルーベットは目を丸くして驚きの声を上げた。


「ルート兄!?」

「何をしてますのルート兄様!」

「心配しなくても、俺は光属性の浄化魔法が使えるからな。飲んですぐに掛ければなんてことない。それにこれなら、使用した魔力よりも回復する魔力の方が多いから、回復薬として無駄になることないしな。ついでに言うと、研究で結構、毒を飲んだからな。これでも毒には、ちょっとした耐性がついてるんだ」

「ルート兄。いくら浄化魔法が使えるからって、そういう問題じゃない様に思うよ。毒だと分かって、進んで飲むなんて・・・」

「駄目ですわルング。ルート兄様は私たちの尺度では測れませんわ」


ルングとルーベットにはこれからも回復薬の研究をして欲しい。そう思っての慰めの言葉だったのだが、なぜか二人に思いっきり呆れられてしまった。解せぬ。


「んん!まあ、何だ。良い小幅真似しない様にってことで。・・・ところで一つ聞きたいんだが、飲んでもないのに回復薬の効果が高いって、よく分かったな?」

「え?あぁ、それならこれを使ったんだ」


俺は話題を変えるため、ふと疑問に思ったことを尋ねる。すると、ルングがテーブルの上に置いてあったノートに挟む下敷きぐらいの大きさをした茶色の紙を手に取って、俺に手渡してくれる。俺は受け取った紙に手を滑らせた。どうやら、手触りや質感からすると、動物の皮で作られた動物紙の様だ。


「これは動物紙みたいだな?これでどうしたって言うんだ?」

「へぇ、ルート兄にも知らないことかあるんだ」

「ルート兄様なら知っているのかと思ってましたわ」

「当たり前だろう?むしろ、まだまだ知らないことの方が多いんだ。二人は俺のことを美化し過ぎだよ」

「そうかしら?」


・・・どうしてそこで首を傾げるのかなルーベットさん?


余計なことを考えていそうなルーベットに、俺はじとっとした視線を送る。ルーベットは慌てて俺から視線を逸らした。


「それでこの紙は?動物の皮の様だけど」

「マリトスという魔獣の皮から作った紙なんだけどね。あ、ルート兄、マリトス紙を貸してくれる?見せた方が早いと思うから。これにこうやって回服薬を垂らすと、ほら」


俺からマリトス紙を受け取ったルングは、並べた回復薬の一番左の小瓶を取ると、マリトス紙に少し垂らしてから回復薬をマリトス紙に擦り込む様に指を滑らせる。すると、回復薬を指で擦り込んだところが、淡い青白い光を放ち始めた。


「へぇ、面白い反応だな」

「でしょ?それで、今度は一番右の回復薬をマリトス紙に付けると」

「さっきよりも光がはっきりとしたな。なるほど、マリトス紙が強い光を放つほど、魔力の回復効果が高いってことか」


俺の言葉を肯定する様にルングが大きく首を縦に振った。しかも、マリトス紙で出来ることはそれだけではないとルングは教えてくれる。何と、体力の回復薬の効果も確認が出来るそうなのだ。試しに手持ちにあった体力の回復薬を使って確かめてみると、体力の回復薬を擦り込んだところだけがモコモコと浮かび上がった。体力の場合は、マリトス紙の厚みが増せば増すほど効果が高いものになるらしい。そして、何より素晴らしいのが、洗い流せば何度でも再利用出来るというところだろう。


・・・回復量を確かめる魔術具は、学園にもあるにはあったけど。使い捨てだったからなぁ。しかも、魔術具なだけあって無駄に高い。マリトス紙はめちゃくちゃ有能じゃないか?


「何これ、めちゃくちゃ便利だな」

「そうでしょ、そうでしょ。毒のあるなしは分からないけど、僕たちドワーフに伝わる秘伝の魔術具なんだ。だから、さすがにルート兄の頼みでもあげることは出来ないかな?」


面白い反応を示すマリトス紙のことを、俺がかじり付く様に見ていたので、ルングには俺が物欲しそうな顔をしていると取られてしまった。欲しいか欲しくないかと問われたらとても欲しいが、人の物を奪い取る様な真似は絶対にしないし、したくない。


「分かってる。それにマリトス紙が今必要なのは、ルングたちの方だからな。俺が持っていても仕方がない。でも、全てが片付いて、自由に俺も研究が出来る様になった暁には、どこでそのマリトスを狩れるのか、そして、マリトス紙の作り方は教えて欲しいところではあるかな?」


俺のお願いを聞いたルングが、目をパチパチとさせてからクスクスと笑う。ルーベットも心なしか嬉しそうだ。


「ルート兄は本当に変わってるね。とても強いんだから、普通は言うことを聞かせるところだよ」

「知ってる知ってる。俺は人からよく変わってるって言われるからな。慣れたものだよ」

「ふふふっ、自分で言うことでことないと思いますわルート兄様」


ルングとルーベットと俺の三人でひと笑いしてから、これからの方針を決めた。ルングとルーベットの二人には、引き続き、訓練や森の拡張で使用するための有効な魔力の回復薬を製作してもらいつつ、さらに効果の高い回復薬の研究をしてもらう。但し、新しい材料を使った場合は、回復薬ではなく毒薬になる可能性もあるので、新しい材料を使って出来た回復薬は必ず俺が毒味役する。これで、回復薬の調合による事故を防ぐことが出来るだろう。


皆で頑張ろう、という意気込みで俺が話を締め括ったところで「ぐうぅぅぅ」と誰かの腹の虫が鳴いた。もちろん、腹の虫は俺ものではない。俺が朝飯を食べてから、まだ小一時間ほどしか時間は経っていないのだ。だから、寝食を忘れて、回復薬作りに没頭していたルングとルーベットの二人の内のどちらかになる。そして、二人の顔を見ればどちらの腹の虫が鳴いたのか一目瞭然だが、それを指摘するのは野暮というものだろう。俺は何も言わずに、湯沸かし用の竈を使って、二人に料理を振る舞うことにした。


ルングとルーベットの二人が食事を終えたら、俺は夕方頃まで二人と一緒に回復薬の研究をして時間を過ごした。ああでもないこうでもない、と意見を出し合いながら回復薬の調合に勤しんだ時間は、エルグステア学園で過ごした様な楽しい時間だった。でも、夕方になったら強制的に解散させた。根を詰め過ぎるのは身体に悪いし、しっかりと睡眠を取った方が、あとから良いアイデアを思い付くかもしれない。


・・・それに俺も今日は寝ないといけないしな。


最後にルングとルーベットの二人に疲れを癒してもらおうと思い、地下空間に造ったスーパー銭湯に二人を案内した。すると、スーパー銭湯の出入り口の前で立ち尽くしながら、ルングに「ルート兄って本当にルート兄だよね」と言われ、ルーベットに「ルート兄様に驚かされるのは疲れましたわ」と、なぜか二人から呆れられてしまったが気にしない。ゆったりと足を伸ばして湯船に浸かれる空間が欲しかった、という個人的な目的は全くなかった、と言ってしまうと嘘になってしまうが、皆の身体の疲れや汚れを取れる場所があるのはとても有益なことなのは間違いない。そう、誰が何と言おうと間違いない。


・・・これはあくまでも皆のための施設。いい仕事した俺。


俺はルングと一緒にお風呂に入った後、夕食を済ませたら早めにベッドの中に潜り込んだ。



「ルート!ちょっと起きてルート!」


喧しい女性の声に急かされて俺は目を覚ました。まだ眠たい、と思いながら薄目を開けると、コールディアが仰向けで寝る俺に馬乗りになっているのが見えた。俺としては、何も見なかったことにして二度寝と洒落込みたいところだったが、起きない俺の様子にコールディアは、今度は俺の両肩を持って前後に揺さぶり始める。とても寝ていられる様な状況ではなくなってしまい、俺は起きざるを得なかった。


「はぁ、おはようございますコールディア様。ドライアドの長ともあろう御方が、男性の寝室に入るだけでなく、こうして馬乗りになっているというのは、対外的に見てどうなんでしょうね?」


俺はグリッと首を回して、コールディアに対してではなく、お目付け役として一緒に来ているグリムッドに対して苦言を呈しながら視線を向ける。部屋の出入り口にはグリムッドとリーズベルが佇んでいた。グリムッドは俺と視線が合うと、すまない、といった感じに俯き加減になると「これでも止めたのだ」と呟いた。まだ朝だと言うのに、グリムッドの声がすでにとても疲れている感じがするのは気のせいじゃないだろう。


「お休みのところ本当に申し訳ございません」

「リーズベルさんが謝ることではありませんよ」


リーズベルも申し訳なさそうに深々と頭を下げるので、俺は上半身を起こして、リーズベルに首を振って見せた。コールディアの行動について、リーズベルが謝ることなんか何もない。俺が上半身を起こしてもなお馬乗りのままで退く気配のないコールディアが悪い。


「コールディア様。こうして俺も起きましたので、いい加減に降りて欲しいですが?」

「そんなことよりルート!あれは何なの?何てものをあなたは造るの!あんなのココのところにもないわ!!」


俺の退いて欲しいという訴えは、コールディアに簡単に流されてしまった。コールディアは、ガシッと俺の両肩を再び掴むと、マシンガンの様に俺が造ったお風呂場がどれだけ凄かったのかを語ってくれる。どうやら、コールディアは俺が造ったスーパー銭湯をかなり気に入ってくれた様である。スーパー銭湯を褒めちぎってくれるのは、造った甲斐があるというものだが、いい加減に俺から降りて欲しいし、何より顔が近い。


「それでねルート。あなたに・・・」


お風呂場のことを熱く語っていたコールディアだったが、言いたいことを言い終えると、今度は何やら甘える様な声を出してきた。俺は早々に「あ、はい。お断りします」と言って、コールディアの話を遮る。コールディアがムッとした顔をしたのは、言うまでもない。


「ちょっと待ちなさい。まだ何も言ってないでしょう?」

「全部聞かなくても、今の話の流れで大体分かります。自分専用のお風呂場を造って欲しい、とかそんな話でしょう?」

「うっ、その通りです」

「あれは皆に使ってもらうために造ったものであって、個人のために用意したものではありません」


個人的なお願いを聞いていたら切りがない、と俺はコールディアのお願いを突っぱねる。それに、個人的なお風呂場を造っていいのであれば、むしろ自分の分を造りたい。


「ルートが皆のためのにあれを造ったのは分かります。ですが、精霊の巫女である私は、みだりに人前で肌を晒す訳にはいかないのです」

「それは同性であってもですか?ちゃんと男女で入る場所を分けているのですが」

「それでも、殿方が入ってくる可能性がない訳ではないでしょう?」


・・・ほぅほぅ、つまり同性に見られるのは問題ないと。


「それだったら、何も問題はありませんね。男女の入り口はしっかりと分けていますので、間違って入るということもないですし、何より見張りのゴーレムを複数体置いてますから。女湯に乗り込む不届き者は、即断罪される様になっています」


俺の説明を聞くと、コールディアがポンと手を打った。


「あぁ、あの人形はゴーレムだったのですね。変わった置き物があるとは思いましたが・・・」

「間違いが起きなければ動きませんからね。ちなみに動けば俺と同格ぐらいの攻撃は出来ます」

「る、ルートと同格の攻撃ですか。ルートはとんでもない物を置いたのですね」

「そうでしょうか?裸になる以上、風紀を乱す様な行為をさせる訳にはいかないですからね。これはお風呂場を造った者としての責務です」


頬をヒクッとさせるコールディアだが、俺は当たり前のことだと言って見せた。結束をしなければならないレジスタンス内で、何か間違いがあってからでは遅いのだ。


「うぅ、それでも・・・。ルートの攻撃を凌げる者が現れたら、入ってこれるということでしょう?お願いですから造ってくれませんか?」


コールディアの苦し紛れの発言に、今度は俺がポンと手を打った。


「なるほど、それは絶対にないとは言い切れませんね。レジスタンス皆の実力の底上げをして、いずれは俺の造ったゴーレムぐらいは倒して欲しいところですから。攻撃に耐えられる者も出てくる可能性は確かにあります」


俺がニコリと笑顔で答えるとコールディアはちょっと引き気味に「そ、そうでしょう?」と言って微笑み返してくれる。レジスタンスにどんな特訓を受けさせるの?と考えているのが透けて見えるが、あくまでもいずれの話だ。さすがに短期間でそれが叶うとは思っていないし、そこまで血も涙もない様な特訓を受けてもらうつもりもない。せいぜい、鬼の様な特訓を受けてもらうぐらいだ、


「コールディア様が危惧するところは分かりました。とは言え、個人的な依頼を受けていては切りがないのも確かです。ですので、後続が出ない様にコールディア様にはそれなりの対価を要求します」

「引き受けてくれるのですね?ありがとうルート。では、対価としてリー・・・」

「リーズベルさんを対価に差し出す、とか言ったらまた怒りますからね?」

「あら、ルートは私の可愛いリーズベルが不服だと言うの?・・・あ、はい。ごめんなさい」


俺はじとっとした視線をコールディアに送って黙らせた。可愛いと称する妹を何かの代償にするなど、俺は冗談でも許さない。もし、リリやメルアにメルクを同じ様な目に遭わせる奴がいたら、全力でぶっ飛ばしてやる。


「そうですね。では、対価としてフラリエを要求します」

「えっと・・・。フラリエじゃないと駄目?」

「駄目ですね。フラリエ以外の対価ではやりません。フラリエは、俺がコト様とリーズベルさんの裸を見て、どんな様子だったのかを尋ねるのに使えるぐらいには貴重なものなのでしょう?」


フラリエを使って、事前にコトへ連絡を済ませてくれていたことには、感謝はしている。でも、温泉の件ははっきり言って完全に余計なことだった。くだらないことに使えるのでしょう?という俺の嫌味が、コールディアにしっかりと伝わった様だ。コールディアが「うぐっ」と息を飲んでから「むー」と膨れっ面になった。


「実際のところ、フラリエがどれ程貴重な花なのか俺は知りません。だから、コールディア様だけで決めていいことではないのであれば、どうぞグリムッドさんとマールディさんに相談してください」


俺はそう言いながらコールディアの肩を持ってベッドから無理矢理に降ろしつつ、俺もベッドから滑り降りて、そのままコールディアを部屋の外まで追い出した。あとは、願いを叶えたいコールディアが、指南役であるグリムッドとマールディを頑張って説得するだけの話である。コールディアがとぼとぼと歩く様子を見送った俺は、朝食を食べるために調理場に向かうことにした。


結局、俺のその日の行動は、午前中はレジスタンスの訓練に参加し、午後からはフラリエを譲渡する許可をもぎ取って、勝利の笑みを浮かべるコールディアに付き合わされる形で、コールディア専用のお風呂場を造って一日が終わった。

何だかんだ言ってもコールディアには勝てない

ルートなのでした。

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