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RAN AWAY  作者: 速見
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第一話 女子高生全国指名手配

これは高校生二人組が全国指名手配になりながら身内に裏切られながらも懸命に自分たちの無実を証明していく逃亡ストーリーです。最後まで読んでいただけると幸いです。

ここ、知立寺高校に在籍している2年3組6番 かがみ 京都きょうとは、毎日見た目は退屈な日々を送っていた。彼の生活はいたってシンプルで誰もが送っているような生活を送っていた。ただ授業を受けて、部活に毎日通い、タマの休日は友人と遊ぶ。そんな毎日を坦々と送っていた。しかし、彼の生活はある人物の事件によって大きく変わってしまう。そう、本日の二時間目開始20分までは平和であった。そう・・・・・彼が携帯を開くまでは・・・・


今日も京都はごく普通に自転車で学校に通学してきた。教室に入ると・・・・

「おっはよう。長良」

京都は席に着くのと同時に後ろの席の奴に話しかけた。無駄に爽やかに

「おはよ、京都」

長良と、呼ばれた男子生徒は机に伏せていた顔を起こし、重そうな瞼を擦りながら返事を返した。こちらは無駄に暗い雰囲気に

「眠そうだな、長良ながら

京都は笑いながら続けて言うと長良は一気に暗い雰囲気を増した。なにやら勘に触ったみたいだった。少し長良は京都の事を睨むが京都はそんな事を気にする事はなかった

「眠たそうな理由は分かっているだろうが、お前は。それにお前はだいたいいつ学校に来ている!もう1時間目が過ぎたぞ!!ったくこの遅刻魔が!!」

長良は苛立ちながら答えると

「アッハハハハ。すまんすまん。どうだ?国語の朝補習は効いたか?」

長良は朝早くから補習が終わり、さらに先ほどの一時間目は一番苦手ないや一番嫌いな先生の授業を受けていたのだ。ストレスは溜まっているだろう。しかし、こんな風に会話をしているがこの2人は実は仲良しだったのだ。昨日だって夜遅くまで遊んでいたのだ。まぁ、夜遅くまで遊んでいたから長良は眠いのだが。ちなみに長良はあだ名だ。本名は長友ながとも 良助りょうすけ。長良は本名を短縮した呼び名だ。普通に良助と、言えばいいのだが、高校入学したときから彼は長良と、呼ばれていたので京都も便乗したまでだ。彼は、頭は悪いのだが、基本的にいい奴。ルックスは少し不良がかっているが京都は余り怖がらない。クラスの連中も余り怖がられない。女子に少し人気で毎年バレンタインでは、2~30個は貰っている。京都はというと毎年0を更新している。遅れたが主人公京都の紹介をさせてもらう。彼は基本的に頭はいいが、基本的にネジが一本外れているような奴だ。つまり、どこかおかしい奴。読者のクラスにも必ず一人はいるだろう?なんかおかしくて何を考えているのか分からない奴が。京都はそんな奴だ。簡単に言うと天然だ。それに付け加えて彼は学校でも有名な遅刻魔だ。しかし、基本的に頭がいいのでどれだけ遅刻をしても赤点は長良みたいにとることはない。そんな京都はクラスでは面白い奴に認定されている。しかし彼にはクラスのに話していないことが一つあった。それは、京都の斜め後ろの席の青山あおやま 雪野ゆきのの事である。実は今日とは知立高校に入学したときから雪野の事を密かに好意を寄せていた事だ。平たく言うと一年以上片思いをしているのだ。彼女の紹介をさせてもらうと、彼女はクラスの人気者でクラスで悪意を持つ人など誰一人いないし、成績優秀容姿端麗スポーツ万能の三拍子が揃った絵に描いたような人物だ。当然好意を寄せている者も多い。中には、女子なのに雪野が本気で好きっていうものもいるぐらいだ。

京都は、よく後ろの席の長良に話しかける振りをして雪野をよく見ていた。その為、後ろの席にいる雪野を授業中に見てはおかしいので放課中になるとよく長良と話したりしていた。ネジは少し外れているがピュアなところがあるので恋愛は苦手分野なのだ。平たく言うと奥手という事になる。しかし、まさか彼女があんな目に遭うなんて・・・

時刻は例の二時間目に突入する。

二時間目は現代社会の授業で先生はただ教科書を読むだけのタルい人なので、京都はよく漫画を隠れて読んだり携帯をいじくったりして時間を潰していた。そして、今日も携帯をみて時間を潰そうとしたら

(ん?)

京都は待ち受けにあるニュースフラッシュに目が留まった

そこには

‘女子高校生指名手配’

と、実に奇妙な文面であった。それに興味が湧いた京都はそのニュースを見ることにした

(なになに?)

京都が読んでいくと、事件は昨日の夜に起こった昨夜4人が遺体となって発見された。犯人は三河地区の女子高校生だという。ニュース内容を見た京都はますます興味を持ったので、ワンセグを起動して実際のニュースを見ることにした。

しかし、このニュースが京都の退屈な日常を砂塵の如く崩すきっかけとなる。その例のニュースを報道しているチャンネルを見たとき丁度警察の発表のときだった。その記者会見を見た京都は呼吸するのも忘れてしまうほど驚いた

『昨夜の4人を殺した重要参考人及び殺人の容疑者で知立高校の青山 雪野を指名手配する』

(は?)

京都はその言葉を聞いてすぐに後ろを向いてしまった。当人の雪野は何もなかったかのように真面目に授業を聞いていた。京都が振り向いたので長良は「なに?」と聞くが、京都は無視して再度携帯を見た。携帯を見るとそこには雪野の写真がばっちり載っていたのだ。それを見た瞬間に京都の耳に

「あっサイレンだ。めずらし~何かあったのかな?」

隣の女子の囁きが聞こえて心臓が握り締められそうになった。京都自身の耳にもサイレンが聞こえた瞬間自分でも驚く行動に出てしまった。ガタンと、音を立てて席を立った京都にクラス中の視線が集まった

「どうかしたかね?鏡君」

先生が京都に話しかけるが今の京都の耳には何も聞こえてこなかった。そして、京都は行動に出た

「青山さん!!」

京都は携帯をポケットに入れなおして雪野の手を握って教室を出て行った。残されたクラスメイトはただポカーンと2人の背中を見るだけであった。



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