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女神様に溺愛されたアイは宝石魔法を覚えて、モフモフな使い魔と一緒に異世界スローライフを送る  作者: 色石ひかる
第3石_ルビー

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第18話_初めての魔物退治

 森へ行く途中でライマインさんに、魔法についていろいろと教えてもらった。


 ラインマンさんは一般魔法を使えなかったけれど、簡単な一般魔法を含めて魔法が使える人間は半数くらいみたい。


 イロハ様が与えた神聖魔法は回復関連に特化していて、ちょっとした怪我や状態異常などは薬草やポーションでも治せるけれど、ある程度の怪我以上になると魔法のみになるらしい。回復効果は薬草が1番小さくて、魔法が1番大きかった。


 魔法からハンターへと話題が変わった。


「人間の生活圏にいる魔物はほとんどが下位魔物で、リーフウルフも下位魔物だ。だからリーフウルフくらい簡単に倒せないとハンターにはなれない」


「リーフウルフを倒せれば、街の住民も安心して農作業ができそう」


 街へ来るときには農地が道の両側に広がっていた。農具を持った住民もみかけたから、ハンターが街周辺の魔物を倒しているから農作業ができるのね。


「そうだ。街を中心に活動するハンターなら最低限の実力になる。だがハンターで上を目指すのなら、街道を移動する貴族や商人の護衛ができる実力はほしい。多くの魔物は集団で現れるから、ハンター仲間と一緒に護衛するのが一般的だ」


 神官長のタラーキンさんたちを思い出した。


「徐々に生活の範囲を広げてみるけれど、まずは街や森周辺の魔物を倒したい。下位魔物がいるのなら、もっと強い魔物もいるの?」


 イロハ様の世界では、どの程度まで強い魔物がいるのか知りたかった。


「ダンジョンは魔物の巣窟で、中位魔物が存在する。上位魔物は100年単位に一度くらいで出現する。上位魔物は国や人間の生活を脅かす強さで、今まで討伐された記録はない。暴走した魔力がなくなって、自然消滅を待つしかない強さだ」


 上位魔物は元の世界なら破壊兵器並みみたいで、出会わないことを祈りたい。


「上位魔物はいつの間にか消えてしまうの?」


「あまりにも力が強大だから消えるという説が一般的だが、確かめる術はない」


「上位魔物は怖いのね。でもダンジョンは少し調査してみたい」


 ダンジョンといえばお宝を思い浮かべるけれど、この世界のダンジョンが同じとは限らない。それでもいつかはプレシャスと一緒にダンジョンへ行ってみたい。


「護衛ができるくらいに力がついたらダンジョンも可能だが、まずはリーフウルフからだ。リーフウルフは森の中に縄張りを持っていて、少数で活動することがほとんどだが怪我だけはするな。リリスールに怒られる」


「遠隔用の攻撃魔法で倒す予定だから危険は少ないと思う。それに接近されたときに使える攻撃魔法もあるから、ある程度の防御も可能よ」


「言葉使いから子供らしくなくてアイは変わっているが、ハンターギルドに来た時点で普通ではないか。でも俺は実力主義者だから、大人でも子供でも大歓迎だ。そろそろリーフウルフの縄張りだ」


 ライマインさんの言葉を聞いて、周囲を見渡しながら進んだ。プレシャスは私の横で一緒に歩いてくれる。少し移動するとライマインさんが止まって前方を指さす。


「リーフウルフだ。ちょうど3匹いるから全てを倒せば完了だ」


 初めての魔物退治で緊張するけれど、森に住みだしてからはプレシャスが魔物退治する姿を見ている。慌てなければきっと大丈夫なはずだから、心を落ち着かせて前方にいるリーフウルフへと視線を向けた。


 3匹もいるから、遠隔用と接近用の攻撃魔法でそれぞれの威力を試したい。作戦は両方の攻撃魔法とも宝石魔図鑑に書いた威力で実施してみる。


「2匹は遠隔用の攻撃魔法で倒してみるけれど、一撃で倒せなくても連続で魔法が使えるから平気よ。残りの1匹は接近用の攻撃魔法で倒す」


「それなりにリーフウルフは動きが速いから、接近戦では魔法が不利だぞ」


 私の怪我を心配してなのか、私の攻撃方法にアドバイスともとれる言葉だった。


 魔法は外せば敵が近づいてきて、接近戦になれば物理攻撃が有利なのは私でも分かっている。一般魔法を使うハンターなら、魔物が近寄る前に倒す方法を考えるはずだけれど、私の魔法は普通とは異なるから自信を持っていきたい。


「接近用の攻撃魔法は防御もできるから平気よ。実際に見せたほうが早いと思う。星剣ルビー」


 宝石魔図鑑、基本ルースと順番に出現した後に、6条の光がらせん状にまとっている細身な赤色の剣が出現する。問題なく発動できたことを確認してから、出現した剣を握った。ラインマンさんの動きが止まって、困惑している様子だった。


「俺は中級ハンターで、魔法は使えないが何度も魔法を見ている。だが今の魔法は見たことがなくて呪文も変わっていた。剣の形を作る攻撃魔法も意味がわからない」


 ライマインさんが混乱している原因は明白で、私の宝石魔法はイロハ様の世界に存在しないからだった。ここは下手に誤魔化すよりも堂々とした発言がよさそう。


「私の国では当たり前の魔法で、逆に私はこの国の魔法をよく知らない」


 元の世界と異なって、他国の情報は少ないはず。とくに名前を言っていない遠い国という設定だから、誤魔化すにはちょうどよかった。


「異国の魔法か。リリスールが常識を知らないと言った意味がわかった。驚いてしまったが今は試験中だから、先ほどの作戦で構わない」


「遠隔用の攻撃魔法も発動するね。紅球ルビー」


 目標や威力を想定して魔法を発動した。基本ルースから真っ赤な塊がリーフウルフへ向かう。勢いよく向かった塊が到達した瞬間にリーフウルフが消滅した。宝石魔図鑑の設定でも弱い魔物なら一撃で倒せる威力で、満足のいく結果だった。


「初心者以上の攻撃魔法で問題なさそうだ。少女と侮って悪かった」


 驚きながらもラインマンさんは、結果を評価してくれて謝ってもくれた。


「ちゃんと判断してくれてうれしい。残りも倒すね、紅球ルビー」


 こちらに向かっているリーフウルフの1匹に命中すると、先ほどと同様にリーフウルフが消滅した。残りの1匹が近づいてきて、リーフウルフの動きに合わせて剣を振るう。あまり力をつかわずに体を切り裂くとリーフウルフが消えた。


 剣の威力も申し分なくて、魔法の剣だからか私の腕力でも問題なく倒せた。今頃になって少し恐怖心が沸いてきたけれど、倒した感情のほうが上回っていた。とくに魔物は動物と違って、倒した後の解体処理が不要だから気分的にも楽だった。

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