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女神様に溺愛されたアイは宝石魔法を覚えて、モフモフな使い魔と一緒に異世界スローライフを送る  作者: 色石ひかる
第3石_ルビー

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第16話_ハンターギルド

 あとはハンターギルドへ行くのみだけれど、この人垣が気になった。


「人がいっぱいだけれど、お店の中に何かあるの?」


 ハンターギルドの場所を教えてくれた人に聞いた。


「大聖女様だよ。本物を見るのは何年ぶりだろうか、今日はよい日になりそうだ」


 イロハ様にお祈りした効果かもしれない。まさか大聖女様が近くにいるとは思わなかった。せっかくだから人垣をかき分けてお店の中を覗いた。


 ひときわ目立った服装の少女がいて、年齢は私と同じか少し幼いくらい。可愛らしい少女で、金色のツインテールが似合っていた。人波にもまれてお店の前から遠ざかってしまったけれど、ひと目見ただけでも印象に残る姿だった。


「イロハお姉様に会った大聖女様よね。プレシャスは会ったことはあるの?」


 人垣から離れたあとにプレシャスに聞く。


「直接会ってはいません」


「大聖女様といっても私と同じ年齢みたいで、また会ってみたい」


「アイ様なら会う機会はあるでしょう」


「楽しみにしている。場所も分かったからハンターギルドへ向かうね」


 街の人に教わった道順に進むと、迷うことなく目的の場所に到着した。


「この看板がハンターギルドみたい。ちょっと怖いけれど中に入ってみる」


 魔物を倒すハンターたちがいるから強面の人が多いと思った。


「言葉を話せる使い魔は珍しいですので、ここからは口を閉ざします」


「危険なときは遠慮せずに声をかけてね」


 深呼吸をしてからハンターギルドの扉を開けると、賑やかな声が聞こえてきた。昼間なのに大声で騒いでいるテーブルがあって、たぶん酒が入っているみたい。酒場との兼用みたいで、使い魔を従えているハンターもみかけた。


 私に視線を向ける人もいる中で、お盆を持っている酒場の従業員らしき女性が私に気づいたみたい。緑色のリボンがついたポニーテールを揺らしながら私へ近づいてきた。私よりも少し年上で栗色の髪が印象的だった。


「どうしたの? 道にでも迷ったのかな?」


 少し腰をかがめて、同じ目線で話してくれた。


「ハンターギルドに用事があって、受付が何処か教えてほしい」


「右奥に女性がいるでしょ。その場所がハンターギルドの受付になるのよ」


 言われた方向へ視線を向けると、20歳前後にみえる女性が立っていた。栗色の髪に青色のリボンが似合っていて、女性の近くには戸棚がみえる。カウンターの外には掲示板があるから、受付で間違いないなさそう。


 受付の女性と目が合うと、彼女が手を振ってくれた。ポニーテールの女性にお礼を言ってから、受付の場所へ向かった。


「どうしたの? ここはハンターギルドで、わたしは受付のマイリンです。ハンターの知り合いでも探しているのかな?」


 笑顔と一緒にやさしく話しかけてくれた。


「私はアイよ。魔物を倒して生活にするにはハンターギルドがよいと聞いたの。ハンターギルドの詳細を教えてほしい」


 マイリンさんがおどろいた表情をみせたけれど、すぐに笑顔へ戻った。


「この街では見かけない顔だけれど、遠くから来たのかな。アイさんは話し方がしっかりしているけれど、魔物を倒したいという意味は分かっているの? 魔物はほんとうに怖いですよ」


 見た目が中学生くらいの私が相手だからか想定していた範囲の答えで、私でも少女が来たら同じ反応だったと思う。でも私は攻撃魔法が使えて、ハンターになるしかない作戦も考えてきていた。


「遠い国からひとりで旅してきて、やっとこの街にも着いたのよ。使い魔と一緒に暮らしているけれど、所持金が少なくなってきたから働いてお金を稼ぎたい」


「アイさんはひとりなのね。その年で使い魔を従えているのはすごいですが、ハンターは子供にできる仕事ではないです。入会するための試験もきびしいですよ」


 マイリンさんの説明は正論だったけれど、ここで折れるわけにはいかない。


「使い魔もいて、魔法も使えるから遠くからでも魔物を倒せるよ。それにハンターギルドへ入会できれば、街への出入りが自由にできると聞いたの。それとも私を路頭に迷わすつもり?」


 目を潤ませてお願いする。少女がハンターに向かないのはわかっているから、逆に少女を強調して同情させるしかない。さらにマイリンさんへ訴えかけた。


「入会させるかどうかは別にして、まずは試験を受けさせてほしい。魔物退治に見た目は関係ないはずだから、実力がなければ諦める」


「気持ちは分かるけれどハンターになるのは大変よ。運よく試験に合格してハンターになれても、いつも危険との隣り合わせだから、アイさんにはつらいと思う」


 マイリンさんが困った表情を見せていた。私が逆の立場でも同じ考えだから、マイリンさんの考えを肯定するけれど、ここで引くわけにはいかなった。


 いくらイロハ様から加護や恩恵を受けていても、この世界を楽しむには魔物への対処と街への移動は必修に感じている。


「迷子のお嬢ちゃんかい」


 後ろから女性の声が聞こえたので振り向くと、杖を持った女性が立っていた。元の世界では見慣れている黒髪が、胸上くらいまで達している女性で、年齢は30歳くらいにみえた。

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