第36話:復興の街カルナス
ラブプラム武器商会が滅んでから三ヶ月。
焼け跡が目立っていた街並みは姿を変え、今では活気が溢れていた。
市場には行商人が集まり、色とりどりの布や香辛料、遠国から運ばれた珍しい果物まで並んでいた。
行き交う人々の笑い声は絶えず、以前の不穏な空気はもうどこにもない。
「この街は、再び息を吹き返したんだな」
カイは活気を見渡しながら、そう実感した。
かつて「傭兵団」と呼ばれた黒狼は、今やカルナスの盾として人々に認識されていた。
ライオネルは「黒狼傭兵団」の名を改め、街を守るという意思を込めて――
カルナス自治区警備団 を名乗った。
街の子供たちは彼らに憧れ、兵士たちの鎧には市民が贈った紋章が刻まれている。
壊された倉庫跡地には、新たな広場が建設されていた。
「解放の広場」と名付けられたその場所には、市民が寄付した石碑が立ち、そこにはこう刻まれていた。
――帝国の鎖を断ち切り、自由を勝ち取った街カルナス
人々はそこで祭りを開き、歌い、踊り、子供たちの笑い声が響き渡った。
また、武具の供給を絶たれていた街も黒狼と新たな交易を結び、再び武器や日用品が流通するようになった。
鍛冶屋は再稼働し、冒険者や旅人が街に集まることで宿屋も潤う。
復興をきっかけにカルナスは、むしろ以前よりも豊かになりつつあった。
こうしてカルナスは再び立ち上がり、帝国の影に立ち向かう新たな拠点として生まれ変わったのだった。




