第24 - 2話:告発の広間
カルナス中心部にある大広間。
交易都市の象徴であるその場所は、今夜は異様な熱気に包まれていた。
噂を聞きつけた市民、傭兵、商人たちが詰めかけ、黒狼傭兵団の団長ライオネルが壇上に立つのを待っている。
蝋燭が照らす中央に、ライオネルが姿を現した。
背に大剣を負ったその姿に、どよめきが広がる。
「静まれ」
低く響く声に、場の空気が締まった。
「我ら黒狼は――今日、証を持ってここに立った」
サーシャが一歩前に出て、巻物を掲げる。
「これはラブプラム武器商会の取引記録。そして証人の証言により明らかになった、帝国との密輸の証拠です」
ざわめきが一気に広がる。
「帝国だと……?」
「やっぱり奴ら、裏で繋がっていたのか!」
ライオネルは声を張った。
「更に、街で相次いだ武具店の火災――それもラブプラム一派の仕業だ!」
市民の中から怒号が上がる。
「ふざけるな!」
「俺たちの暮らしを踏みにじっていたのか!」
だがその時、会場の扉が開き、重々しい足音が響いた。
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姿を現したのは、ドルマン。
にやついた笑みを浮かべ、手に分厚い帳簿を持っている。
「おやおや……大層なお芝居だな」
彼は声を張り、群衆を見渡した。
「黒狼が掲げる証拠? そんなもの、いくらでも偽造できる。……本当に信じるのか?」
続いて、巨体のガルドが斧を担いで現れ、威圧するように笑った。
「黒狼なんざ昔の名残。俺の斧で一振りすれば、市民ごと吹き飛ぶぜ!」
会場に緊張が走る。怯える声、ざわめき、後退する人々――。
最後に、静かに壇上に歩み出たのは剣豪アズマだった。
二刀を腰に差し、その瞳は鋭く冷たい。
「……証拠が真実ならば剣で示せ。だが、黒狼の剣が鈍れば、その証もまた虚ろに過ぎん」
広間の空気は一触即発。
ライオネルが大剣に手をかけ、サーシャは市民を守るために声を張る。
「皆さん! 落ち着いて! 黒狼は真実を語っています!」
ジムが前に出て槍を構える。
「ライオネル団長……やるしかないな」
ライオネルはガルドとアズマを交互に見据え
「ジム、お前は周りの雑兵を頼む、俺はあの二人をやる」
市民の前で――証拠と正義を守る戦いが始まろうとしていた。




