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第四話 設定盛り盛り

 さてはて、結局のところスキル〝加筆修正(ご都合主義許すまじ)〟で自らの能力欄に書き加えたのは、種族の備考欄に【ハーフヴァンパイア】の追加の盛り設定だ。これはご都合主義だとは判定されなかったらしい。


 ちなみに、【真祖のヴァンパイア】は当然のように加筆出来ず、ならばと【ヴァンパイア】のみならばと思ったが、これも駄目。


 結局、ハーフと入れたことで、キャラ設定的にはくどいぐらいの盛り度だが、能力的には許容範囲内ということで、加筆が認められた。


 どこのどいつ匙加減だよぉおおおおお!?


 まぁ、いい。いや、良くない。全く良くないが、仕方がない。そう、仕方がないだけだ。今出来ることで、この危機を脱しなければならないのだから。


 〝加筆修正(ご都合主義許すまじ)〟により、ハーフヴァンパイアの能力を得たわけだから、確実に状況は良くなったはずだ。ジョブスキルの説明コマンドが、丁寧に視界に現れたが、これを読むとどうやらハーフヴァンパイアは、単純にヴァンパイアの下位互換であるけれども人間に比べれば上位互換と行って良いのだろう。


 普通の人間が、三秒だとしても霧化みたいなことは出来ないからな。しかし、一般魔族と比べた場合は異なる。俺が設定した世界観そのままだとしたら、混血魔族は弱者だからだ。


 おそらくだが、この身体の設定は確かに俺がキャラ設定したのだろう。何故なら、俺が好きな中二要素が盛り沢山なのだから!


 額からは角が生えていてさ、前髪で目元隠れた黒髪ボサボサ頭で、中二的闇属性ファンタジー系闇属性魔族貴族がこぞって着てそうな黒を基調にした高級だぞ? その上、前髪あげたらイケメンキャラですなんて、はっきり言って大好物です! はい! 


 しかしだ。読む分には好きな属性てんこ盛りだが、自分が作者として作品を書く場合には、もっと平凡なキャラが強くなる方が好きだった為、初期にとりあえず創ってみたキャラだが、主要キャラには採用しなかったはずだ。


 そんな推し属性キャラに転生した俺な訳だが、すごいだろ? ずっと独り言を心の中で喋っているだけで、ほとんど展開としては進んでいないんだぜ?


 時を動かしたら、戦闘始まっちゃうのに、そんな簡単に決心がつくわけないだろうぉおおおがぁああああ!? 俺はファンタジーを妄想して文章にするのが好きなのであって、現実として体験したい訳じゃないんだからぁあああ!?


 閑話休題(文句を言って発散)


 と言うことで、取り敢えず現状俺が使えるジョブスキルで、この状況を脱することができそうなのは、〝霧化(制限時間三秒)〟と〝変化〟だけだった。〝変化〟は文字通りに、変身する力だが、時間制限は三分と霧化に比べて長いものの、変化できる対象は〝拳一つほどの大きさに限る〟との注意書きが記載されていた。


 特にハーフバンパイアが使えるスキルを設定した記憶はないため、仕組みはわからないが、この世界とはそういう世界なのだろう。


 起きていることは、夢以外ありえないのだが、感覚がリアルすぎて、夢ではないのだと嫌でも認識させられる為、死んでみるという選択肢を選ぶことができない以上は、全力で生き抜く努力をしなければならない。


 俺は自分の物語は、自分で作りたいのだ。こんな誰かにやらされる人生なんて、まっぴらごめんなのだから。


文字を書く者(デイリーアップデート)】により得られたスキル〝書きたい時が書く時(時間停止)〟により停止していた時間を、俺は進める為にスキルを解除するのだった。


「〝霧化〟」


 うわぁ……なんか気持ち悪ぅ……寝落ちする時の感覚に似ているというか、何と言うか。飛んできた斬撃が霧を擦り抜けて通り過ぎた感覚も、身体がないのにむず痒いというか。


 どうやら〝霧化〟は広がった霧のどこにでも実体化出来るスキルだったので、とにかく三秒間で広がれるだけ薄く広がって、スキル効果終了後には霧の範囲は砦の外の森の端にまで達していた。


「〝変化(へんげ)〟」


 今の俺の〝変化(へんげ)〟スキルは、拳一つ分の大きさで三分間というスキル効果のため、思いつくのがネズミぐらいだったので、霧から実体化したと同時にネズミへと変化した。


 この世界にネズミがいるか知らんが、取り敢えず似たようなやつはいるだろう。


 いるよね?


 とにかく三分間しか変化出来ないのだから、この場から一刻も早く離れなければならない。この三分間の運動量たるや、俺のこれまでの人生における運動量を簡単に凌駕したに違いない。


 命かかってりゃ走るよね、普通。


 土地勘も全くないが、それ以上に目線がネズミなので、地上ぎりぎりの慣れない景色は、俺から方向感覚を失わせるに十分だった。


 ただ、もう少しだけ俺に冷静さがあれば、この後の展開は違ったものになったはずだ。


「ほう、僕の背後をとるなんて、中々やるじゃないか」


 あ、思い出した。俺って、方向音痴だったんだよ。


 でもさぁ、だからと言って、逃げた相手の背後でスキル効果が切れるって、マジなんなの!?


 モブならモブらしく逃げ出したかったのに、なんでラスボスとエンカウントしちゃってるのさぁあああ!!!


 それもモブっぽいと言えば否定出来ないんだけどもねぇえええ!?


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