第二十二話 金属粘土事件と生産職
投稿が遅れて申し訳ありません。九州南部の雨で停電等々の恐れがあったので色々動いておりました。
特に被害はなかったので、私は大丈夫です。
ログアウトして、お父さんにお昼ご飯について聞いてみる。今日はすでに準備されており、夏野菜のスープカレーだった。もちろん、おいしく平らげましたよ。うーん、今日のはマスタードが強めの辛さにされてる。
「お父さん、またスパイス調合変えた?」
「うん、そうだね」
「マスタードぐらいは気づいたけど、他の調合は分からん」
「やっぱり、スパイスはその日にあった調合があるからね」
「お父さんのその境地は誰も達することはできないわよ」
「あなたの料理を食べられる私たちは幸せ者ね」
「巴の料理も普通からしたら異常なレベルだけど、うちにはお父さんがいるせいでね…」
「うん、それには同意するわ」
「巴の料理もおいしくて父さんもうかうかしてられないからね」
「でも、いつかは越えてやるんだから!」
「「「「ごちそうさまでした」」」」
「お粗末様でした」
空になった食器を大次兄さんが片づけている。うちの家庭では私とお父さんがキッチンの主導権を握っており、片付けは大次兄さんと清子姉さんは踏み入れてよい。母さんは踏み入れるのもだめらしい。
一度食べてみたいな…。は!何かものすごい寒気が…。心なしかお父さんと大次兄さんが震えている。
この話題は考えることはよそう。
「巴は今日もやるの?」
「ゲームのことならやる予定だよ」
「友達と買い物行く予定なんだけど、買ってきてほしいものある?」
「うーん、特にないかなー、ありがとね」
「いやいや、また、話聞かせてねー」
部屋に戻る前に清子姉さんと会話して、ゲームにログインする前に調べ物をする。人形に対するアクセサリーだ。
どうせなら、AGI特化のペンダント作れないかな?コマチには盾をあげようかな?SP余ってるし取得しても問題にならないと思う。
さてさて、やっぱ、素材は銀で意匠を考えればいいかな?速さのイメージはやっぱり羽かな?
盾のほうは小盾サイズぐらいでいいかな?移動に差支えはしないだろうけど…。大きさとかは作るときに相談すればいいかな?大きすぎるのはダメだけど…。
よし、早速やってみようかな?
「ねえ、コマチは盾の大きさどれくらいがいい?」
「うーん、これぐらいかなー」
そう言って、30センチ前後の大きさの円を表現する。
「私の考えと同じくらいだね」
「やったー、マスターと一緒だー」
「とりあえず、材料はまだあるから作りに行こうか、生産施設にお願い」
「わかりましたー」
コマチに揺られながら生産施設に向かう。
「まずは、アンちゃんのペンダントから作るね」
「ありがとうございます」
とりあえず、銀のインゴットを出して、チェーンを作っていく。軽さを重視して作る。よし、必要な長さはこれくらいかな?
「アンちゃん、こっちに来てー」
「どうしました?」
「チェーンの長さを調整したくて、うん、ちょうど良さそう」
「また何かありましたら、呼んでくださいね」
「うん、わかった」
よし、あとはペンダントの部分だね。銀を羽の形に整えていく。これは大体の大きさに整えてから、【鍛冶】で削っていく。うーん、これくらいかな?天使の羽をイメージしたけど、これくらいだろう。
で、チェーンと繋げれば、完成!
|銀のネックレス 品質 53 C|
|銀で作成されたネックレス。羽の意匠が施されており、素早さに寄与する|
|MIN+5 AGI+15 耐久100|
|【鍛冶】【DEX強化】のレベルが上がりました。|
よし、レベルも上がった。DEXって【錬成】ではなかなか上がらないからなー。どちらかというとINTが関係してくるからしょうがないけどね。とりあえず、装備してもらおう。
「アンちゃん、これ装備してみて―」
「はい、わかりました……どうですか?」
「うん、似合ってるね」
「アンちゃん、すごい可愛い!いいなー」
「ありがとうございます、マスターにコマチも」
「コマチのはすぐに作るからね」
「わーい、楽しみだ―」
コマチの盾は円形で手に持つ形にした。腕に装備する形でもいいが、邪魔になる可能性がある。だから、取り外しできる形がいいとのことだ。
こちらは簡単だ。鉄を円形にして、反りを作る。どうせなら、表面に意匠を入れようかな?少し削る形にして絵を入れていこう。でも、本当は武骨な盾が良いはずだ。凹凸があったら、この手の盾だと受けるよりも逸らすことが重要になるはずだけど…。でも、少しぐらいなら大丈夫だよね。
確か、コマチリンドウって花があったからその形を形どってみようかな?そんな難しい意匠じゃないし、ちゃっちゃと終わらせよう。
意外と、一発勝負にドキドキしつつ作ってみたのがこれです。
|鉄の円盾 品質45 D|
|鉄で作られた円の小盾。花の意匠が施されている。|
|VIT+15 耐久200|
やっぱり盾だから耐久は高めだね。
「コマチ―、これでどうかな?」
「わーい、お花さん可愛いなー」
「喜んでいるようですね」
「マスターありがとー」
「どういたしまして、あれ?イベントのアイテムってこれどうなるの?」
「私たちの装備は人形で1アイテム扱いですので、問題にならないですよ」
「なら、大丈夫かな?」
「すまねえ、嬢ちゃん」
「はい?なんでしょうか?」
「ああ、俺は鍛冶師でドワーフのドヴェルグって言うんだがよ、嬢ちゃんは生産職か?」
「一応、どっちもですね、私はカーマって言います」
「いや、嬢ちゃんの武器防具の作り方を見てたんだが、俺たちの作り方の常識が変わりそうでな」
「うん?そんなにおかしいですかね?」
「おかしいも何も、ダメージ食らいながら金属を粘土みたいにこねてる姿見たらなぁ」
周囲の方々も何人か頷いている。いや、私もその姿を言われたら同意するが…。認めたくない。
「でも、【鍛冶】でやるより、早くて便利なんですよ…」
「それは俺たちもわかってるさ、嬢ちゃんのは【錬金】だろ?」
「そうですね、でも、どうしたんですか?」
「いや、インゴットを作るのにわざわざ【鍛冶】を使わんでも、【錬金】で出来るのにしないのか?」
「へ?全然考えてなかったです」
「おいおい、何人か嬢ちゃんの行動見て【錬金】覚えたやつらはそれしてるぞ?」
「そうなんですか?」
「まあ、【鍛冶】のほうが品質が上がりやすいらしいから、一長一短なんだがな」
「なら、品質が上がるほうがいいですかねー」
「ちなみに、盾の品質もレベルによるんだろうが、【鍛冶】が良い感じだな」
「この、盾はどうですか?」
「うーん………。そこいらの有象無象よりはいい出来だな」
「でも、【鍛冶】ならもっと上げられそうなんですか?」
「そうだな、嬢ちゃんのステータス次第になってくるな」
「ドヴェルグさんはどうして、親切に教えてくれるんですか?」
「いや、嬢ちゃんは何かと有名人になっているようでな、あと、アリーシャの嬢ちゃんのマントを作ったのがお前さんと聞いて興味を持った」
「アリーシャですか?」
「ああ、あの嬢ちゃんの剣を作ってるもんでな」
「アリーシャに何か言われたんですか?」
「いや、マントを作ったのは誰なのか聞いたら、嬢ちゃんのことを話してくれてな」
「それでですか」
「嬢ちゃんにちょっかい掛けようとしてるやつの噂も聞くからな…」
「ええー、どうやって逃げよう」
「そいつらの目的はどうやら、嬢ちゃんの持つ素材っぽいがな」
「どれだろう?」
思い当たるのはポーションだけど、プレイヤーはあまり知ってる人はいないはずだけど…。
「多分、嬢ちゃんしか持ってない素材だけど、午前中に何か作ったか?」
「あ、この本ですね」
「その本の素材が気になるやつが大量にいるようだぞ」
「あー、これって【錬金】じゃないと作れないのかもしれないわけですか」
「そういうことなんだろうな、βの時に作ろうとした奴は結局、杖が良いとなっていたしな」
「でも、どうして噂になってるんですか?」
「掲示板の話だと、嬢ちゃんが紙に魔石を使って何かをしていたとか書いてあったな」
「私のことそんなに噂になってるんですか?さすがに車いすだから目につきますけど」
「いや、生産施設だと別の意味で有名だぞ、金属を粘土みたいに捏ねる少女ってな」
「嘘ですよね?そんなに見られてたんですか?」
「おう、ばっちりしっかりとな、俺も見てたぞ」
「いやー!忘れて―!」
「無理な相談だな、ま、それで有名だから見られてたな、ま、【錬金】が関与してるってのは知られてるみたいだから大丈夫だろ」
「それなら、いいですけど、いや、よくないです」
「しかしなー、裁縫関係や木工関係のやつらがな…」
「あー、それを材料に武器とか防具を作りたいってやつですかね?」
「そうなんだよな、それを販売してくれるなら解決だろうが」
「うーん、市場に卸すには魔石が足りなくなると思います」
「材料を集めさせて作るとかか?でも、生産職本業ならいいが、どっちもだとな」
「そうですねー、冒険できるようになったんでしたいですし」
「ま、そこは強要はできんしな、もし困ったことになったら俺に連絡してくれ、生産職に何人か有名どころの知り合いもいるしな」
「お願いします」
「おう、それとちょうどいいところにいい人材がいたわ…おーい!アンジェラ!こっち来いよ」
「何?って!その子は!」
「私のこと知ってるんですか?」
「カーマちゃんでしょ!知ってるわよ!有名人よ、あなた」
「そんなに有名になっちゃったんだ」
「主に金属粘土事件だがな」
「そうね」
「えー、生産職はほとんど知ってる形ですかね?」
「そうなるな、で、こいつは服とか皮を扱ってるアンジェラだ」
「よろしくね、カーマちゃん」
「よろしくお願いします」
「お前は掲示板見たか?」
「見たから、急いできたのよ、カーマちゃん私のフレンドコードよ、もしもの時は連絡してくれたら力になるわよ」
「いいんですか?」
「今のところ、供給源になれそうなのがカーマちゃんくらいだからね、【錬金】持ちにレベリングを頼むしかないわね」
「【錬金】が広がるのはうれしいですね」
「正直、【錬金】はそこまでいいスキルって聞いてこなかったからみんな低レベルなんだよな」
「先は長いですかね?」
「ま、悲観する必要はないけど、なるべく一人でいないほうがいいわね」
「アンちゃんとコマチが居るので厳密に一人になることはないと思いますけど、そうします」
「そういえば、そこの天使人形ちゃんもカーマちゃんの作よね?」
「そうです、アンちゃんって言って、車いすはコマチって言います」
「可愛いわ、この子は魔法触媒か何か?」
「いえ、魔法触媒はこの魔導書です、アンちゃんとコマチは人形として動いています」
「錬金術は奥が深いということだけわかったわ」
「嬢ちゃんの人形は置いといて、俺のフレンドコードだ、もしいろいろ生産について聞きたくなったら、連絡くれ」
「私は裁縫関係だから、もし気になるものがあったら手伝うわよー」
「その時はお願いします」
その後は、生産について簡単な教えを受けたり、情報などを交換した。
「そういえば、魔導書に魔方陣を描きこむ予定だった!」
「おっと、それならずっと拘束するわけにもいかんな、もし生産施設や露店で見かけたらよろしくな」
「私もよろしくねー、魔法布はいつでも買い取るわよ」
「はい、色々ピンチになったらお願いします」
そのまま、別れて図書館に向かう。
「おお、カーマ君」
「あ、ケン・ショーさんこんにちは」
「そうだ、君に朗報だ、魔法紙や魔法布なんだが、町の住民にとっては常識らしいぞ」
「そうなんですか?」
「ああ、主に錬金術師が作っていて、スクロールのもとに使われる」
「スクロールあるんですね」
「商人が町の間を移動するときにお守り代わりに買ったりするようだ」
「書くのは本職の魔術師が書くって感じですか?」
「そうだな、だから錬金術師のところで高値だが購入できると流しておいた」
「おお、そっちに流れる人が多くなりそうですね、ありがとうございます」
「なに、日ごろのお礼も込みだよ」
「こっちも情報たくさんもらってると思いますけどね」
「いや、君にはたくさん助けられているからね」
「そういうことにしておきます」
「そういえば、今日は何の予定で?」
「魔導書に魔方陣を描こうかと」
「ああ、それでか」
「はい、普通に教えてもらったんで、別に騒ぐほどの物じゃないと思ってました」
「ああー、町の住人は普通に知ってるものだからな、NPC重視にしない人にはなぁ」
「生産職の人が味方に付いてくれたので、もしもの時は方々に頼ります」
「そうだな、そうしてくれ」
「じゃ、魔法関連の書籍探してきます」
「おお、ではいい情報が手に入ったら教えるよ」
「こちらもそうしますねー」
カーマ(人間) 職業:人形師 Lv10
装備スキル(22) SP:38
【人形】20
自立稼働 人形召喚
【降霊】4
【念動】23
同時操作 引力 斥力 短距離転移
【水魔法】(15) 12
アクアボール アクアアロー アクアヒール アクアランス
【光魔法】(20) 15
ライトボール ライトアロー ライトヒール ライトランス
【闇魔法】15
ダークボール ダークアロー ナイトビジョン ダークバインド
【無魔法】20
ボール アロー コール ランス
【魔術技能】3
精密操作 魔法付与 同時操作 MP消費軽減 MP回復速度上昇 魔術の心得
【鍛冶】26
均一作成 研磨 石材の心得 金属の心得 温度の心得
【裁縫】22
均一作成 糸の心得 布の心得 皮の心得
【木工】15
均一作成 補強 合板作成
【錬成】5
分解 変質 抽出 再構築 乾燥 粉砕 温度操作 一括制作 合成の心得 量産
【調理】25
反応促進 過程短縮 素材の心得 レシピ生産 レシピ化
【採取】3
【採掘】5
【逸失知識】8
【鑑定】 20
植物知識 木材知識 鉱物知識 魔物知識 食物知識
【サバイバル】3
毒物判定 罠
【STR強化】20
【INT強化】33
【DEX強化】19
控えスキル
【聖魔法】(20)
【神聖魔法】(20)
【釣り】1
【伐採】2
HP:208 MP:445(-300) STR:48+30 VIT:28+30 INT:61+100 MIN:28+100 AGI:28+40 DEX:41+20
称号
理に抗う者
老錬金術師の直弟子
天使を降臨させし者
ビックホーンシーパーの初回討伐者




