第一話 βテスターとの昼食
世界初のフルダイブ型VRMMOであるLiberty Pioneer Worldというオンラインゲームが発表された。βテスターが募集され、多くの情報から期待度が膨れ上がった。
世界は古代文明が滅びて数千年後の中世のヨーロッパ風の世界が舞台で、よくある剣と魔法の世界であるらしい。魔物がはびこる世界で、いくつかの国が住民たちを保護するためにギルドを結成した。プレイヤーはそのギルドに所属する冒険者としてプレイするらしい。ちなみに、冒険者と言っても、生産職としてプレイヤーの支援をしてもいいらしい。自由度が高いことで有名だったが、その通りのようだ。さすがに魔物にはなれないが、一部、獣人やエルフ、ドワーフなどファンタジー世界のキャラメイクが可能なようだ。職業とスキルが存在しており、職業はスキルの組み合わせや行動により変化するようだ。ちなみに、職業は変化する前に変化するかしないかを選択でき、そのままというのもありらしい。まあ、βテスターの話だから、どう変更したかは確定していないらしいが。なぜ、らしいとかようだとかなのかというと、目の前の親友でありゲーム大好きな高崎亜里沙が昼休みに目の前を陣取り、演説しているからなのだが。
「巴―聞いてる?すごいゲームなんだから」
「はいはい、効いてるヨ~」
私に対するクリティカルダメージが…
「まあ、いいや、でさ、さらに、良いことがあってさ、」
「もう、聞きたくないよー」
もう、私のライフはゼロよ!
「いや、巴に耳より情報よ」
「言ってみ…」
「その目と声は怖いけど…まあ、元気出る魔法の呪文だよ、βテスターの当選当たって、友人招待枠手に入れました!」
「!!!!!!!!!!!??????????」
「いや、声にならない叫び声になってる!!」
クラスメートの視線が集まるが気にならない。
「それを私にヨコせぇぇぇぇエエええ!!!!!!!」
「渡すから、あげるから!!!!人間に戻って!!!!」
クラスメートがドン引きしてるが、気にならない。たまにある光景だ。
「そう、ならよろしい」
「蘇生がはやい!?まあ、必要情報入力して」
「オーケー、マム!」
なんか、安堵してるクラスメートをほっておいて、情報を入力する。
「そういや、亜里沙のプレイスタイルは?」
「ん?ゴリゴリの前衛職、攻めて攻めてつぶすだけだよ?」
「あ、はい、いつものですね」
「巴は…ごめん…どうなるか、わからないよね」
「そうだねー、後衛か生産職確定だけど、複合型でもいいかなーと、歩けるかはわからないからねー」
「まあ、やってみるしかないよね」
そうなのだ。私は歩けない。生まれつきの病気らしく歩いたことがないから、フルダイブ型で歩けるかわからない。そこも面白そうだからやってみたかったのだ。もしかしたら、歩けるかもしれないと。
「とりあえず、製品は来週には届くから来週末のサービス開始日までにアバターとかの設定終わらしといてね」
「オッケー」
「まあ、スキル検証版とかいろいろ調べて決めといてね?たまに、巴、迷走するから」
「いや、亜里沙に言われたくない」
亜里沙はレベルを上げて物理で殴れというプレイヤーになるから、予測しやすいがアホなのでスゴイ変化行動をする。私は全く関係のないスキル等を取ったりするから、オンラインとかだと不思議な生物がいると思われる。
---キーンコーンカーンコーン
「あ、予鈴だ!授業準備しなきゃ」
「そだねー、次は数学だっけ?」
「うん、数学(睡眠学習)」
「おい、寝るなよ?」
「え?もちろんだよ?」
とても泳いでる目が胡散臭い
「と、巴は来週末までにどうするか教えてよね」
そう言って、自分の席に戻る亜里沙。逃げやがったな…




