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第九話 錬金術師に弟子入りします!

カーマ達はギルドへ連行されましたとさ…ちゃんちゃん


こんなことでは終わるわけもなく、事情聴取再開です。

「で、何が原因でこんなことなったの?」

「いや、それが、その」

「私も原因の一端だから私が説明しよう。その前に人払いを頼む」

「え?そのレベルの話になるの?」

「なるわね」

「なりますね」

「そうなんだ…」

「いや、カーマちゃんは悪くはないんだよ」

「でも、何も考えないでやっちゃったから…」

これって、ゲームだよね?そこまで世界観リアルにしなくても…

「とりあえず、説明するにも人払いしてくれ。支部長だけでいい」

「わかったわよ、他は全員出ていきなさいな」

ぞろぞろ、衛兵さんたちなどが出ていく。

「で、何が原因か教えてもらおうかしら?」

「カーマさん、あれを出してくれ」

「はい…」

言われるがままにポーションを出す。そのまま、固まるボーパルさん。

「え?カーマさん?まさか、ダンジョンに行ったの?」

あー、そうか、ダンジョンか遺跡でしか出てこないって書いてあったからなー。

「違うんです、作ったんです」

「へ?」

ボーパルさんフリーズ…。あ、目から光が消えた。

「カーマさん、どうしてこうなったのかしら?」

「【錬金】を勉強してて、回復薬調合したらポーションになりました」

「うん、わからないわね」

「ああ、それはきっと、ほかの錬金術師のせいだよ。この子は正当な錬金術師であるのだろう、エーテルの言うところの」

「それはわかるけど、エーテルでも回復薬しか作れないわよ?」

「この子はその製法を見つけてしまったから、問題なのだよ」

「大問題ね。で、それでどうしてああなったの?」

「【錬金】を取得している珍しい冒険者がいたから、話を聞こうと思ったんだ。そしたら、中庭で錬成をした後、すぐにエーテルの場所を聞いていたから、何かあったと思い、話を聞いていた…そこで、いろいろ危険な情報が出てきたので、それを隠すように言っていたんだ、自分でもなんだが、かなりの剣幕だったのだろう、そこに不知火が現れてな」

「すごい剣幕でカーマによってるし、これが拡散された日にはこの子の取り合いが起こる、それは見過ごせないから情報を伏せるように説得しようとした」

「アリーシャさんたちは何してたの?」

「わたしとアリーシャちゃんは外で狩りをして、カーマちゃんはその待ち時間を図書館でつぶしてもらってた、情報聞いてすぐに引き返したよ」

「話を聞いたのが、ケン・ショーさんでよかったです。ほかの検証班は…」

「それは私も同感だ。ほかの検証班から君を守る意味でも行動に出てよかったよ」

え、そんなやばい検証班もいるの?

「情報の開示を正義だと信じている検証班だな。あとは自分たちこそが情報を見つけ出すとかいう間違った考えの検証班だ」

「耳に痛い話だよ。私も検証班だから、何とかしたいんだがね、ゲームは楽しむもの、楽しませるものだというのに」

「しかし、困りましたね…カーマさんは防衛力がないですが、護衛を付けるわけにもいきませんし」

「どうしてだい?」

「いえ、護衛を付けてしまえば、カーマさんになにかあると知らせるものですし、今回の件はケン・ショーさんのせいとして納めてしまえば、いいのではないかと考えています」

「え?べつにケン・ショーさん悪くないですよね?」

「いえ、カーマさんに大衆の目を向けるのではなく、ケン・ショーさんが女の子に詰め寄ったという事実にすることで、カーマさんから視線をそらさせるのが狙いですからね」

「それは賛成だ。泥をかぶるのは私だけでよくなるしな、詰め寄ったのも事実だ」

「えー、悪いですよ」

「いや、しかし、そうだな…今後もいろいろ情報を教えてくれないか?プレイヤーに流せる情報と流せない情報も取捨選択できるしな…、それに俺も楽しめる…」

「それで、いいんですか?」

「もちろんだ」

「わかりました、ありがとうございます」

「なに、お礼を言うのは私だよ」

「そういえば、ケン・ショーさん、たまに俺って言ってますけど、どっちが本当ですか?」

「あー、素の部分が出ると、俺って言っちゃうんだよ。だから基本は丁寧に私を使っている。研究者みたいでかっこいいからな」

あ、ロールプレイみたいなものか。まあ、どちらもケン・ショーさんだからいいか。

「あ、これエーテルさんのところに持って行ってお話ししたいんですけど、大丈夫ですかね?」

「とりあえず、不知火、アリーシャさんは護衛として行ってもらうことになるけど、話を通しやすくするために私も行くわ」

「支部長がほいほい外に出て大丈夫なんですか?」

「情報が重すぎて他に任せられないから私が行くのよ」

あー、なんか、すごい哀愁がボーパルさんから漂ってるよ…ごめんなさい。

「とりあえず、ここでの話はこれでしまいかな?なら、早速移動しよう」

「ケン・ショーさんはどうします?図書館戻りますか?」

「いや、私もついていこう、さっきのは詰め寄ったのも誤解だったとガセ情報を流せるようにな」

「割と必至だね」

「不知火もあの異名がまた、広がるだろうよ」

「今度は、女の子を守ったからだからいいわよ」

「不知火さん、すぐに着物作るんで待っててくださいね」

「いや、ゆっくりでいいよ、すぐにできるとは思わないし」

なんか、ゲーム始めてから皆に迷惑しかかけてないなー。私オンラインゲーム向いてないのかな?

「はあ、どうするかなー」

「カーマ、どうしたの?」

「いや、みんなに迷惑しかかけてないなーって」

「あー、まだ、初日なのに濃厚な一日だね」

「そうなんだよねー、みんなに迷惑かけるくらいなら…、」

「やめるのは無しだからね、それにみんな逆に楽しむよ…」

「そうかな?」

「だって、嫌そうな顔してる人なんていないよ?それに、ゲームは楽しむものだよ」

「そうだね、なんか起きたら祭でも起きたって思っておけばいいかな?」

「その意気だよ」

「おーい、こっちだよー」

「あ、遅れてるから急ごう、【 念動 】かけるから押してね」

「りょーかい!まってー、すぐ行くー」



「エーテルさんいますかー?ボーパルですー!」

「そんなでかい声出さなくても聞こえてるよ!支部長がなんのようだい?」

「実は相談がありまして…裏で話をしても大丈夫ですか?」

「こんな寂れた錬金工房でなんのお話があるのやら。とりあえず、入りな」

わー、エーテルさんってエルフさんだー、きれいー。でも、すごく口悪いんだね。

「口が悪いエルフはエーテルさんだけよ」

心の中読まれたのか?ボーパルさんパネェ。

「で、用件は何なんだい?」

「カーマさんあれを」

ポーションですね、はい、わかりました。

「これですけど、この子が【錬金】で作ったんですよね」

「はあああああ?このガキがかい?長い間生きてるけど、こんな冗談聞かせるために来たのかい?」

「いえ、事実だと思いますよ。それに作らせてみたらいい」

「あんたは誰だい?」

「私ですか?ケン・ショーと申します、以後お見知りおきをエーテルさん」

「で、そのガキは300年の叡知をやすやすと超えていったのかい?」

「いえ、私、弟子入りしたいんですけど。これの作り方も知りたいので」

「ん?そのレシピは昔、ここに来ては泣かされてたエドワードにやったやつじゃないか?」

「エドワードさんの本に挟まってました」

「あいつ、そんなことしてたのかい…まあ、夢を託したのかね…」

「あの、エドワードさんってどなたですか?」

まあ、アリーシャは興味ないわな

「昔の知り合いさ、この図書館にやつの日記みたいのが残されてるよ。冒険家になるとか言って、外の魔物も倒せない雑魚冒険家だったけどね」

「この町では有名な方ね…」

「そんなことより、ポーションを作れるのか見せてもらおうじゃないか!」

「材料あったかな?まだ、ストックはあるね、大丈夫です、作れます」

「なら、錬成陣はあそこの使いな」

「製法は知っても公開しないように厳命しますからね」

「というか、知っても、ここではエーテルさん以外作れないんじゃ?」

「そうね、じゃ、エーテルさんよろしくお願いしますね」

「そうだね、人類にはポーション量産は早すぎるな、ま、作れるかは知らんがな」

とりあえず、さっきと同じ手順で、治癒草と抽出薬を陣の上においてと

「分解…、変質…、抽出…、再構成」

ぶつぶつと唱えて作っていく。

|ポーション 品質80 B|

|回復薬を超越したもの、現在の知識では作れないはずの回復薬|

|効果:HP回復(40%) MP回復(10%)|


|毒物 品質0 X|

|回復薬から必要な部位を除いたため、毒となった|

|水に溶かすと弱毒となる|

|【錬金】【魔力技能】がレベルアップしました|

「できた!あれ?品質落ちてるどうしてだろう?まあ、いいや、これで完成です!」

「…」

固まっているエーテルさん、何か違うことしたかな?

「ポーションの品質がダメだったのかな?もう一度作るかな?」

「待て待て待て!あんた、回復薬のレシピだよなこれは?」

「そうですね、少しアレンジしたらこうなりました」

「いや、待て待て、どこをどうしたら回復薬からポーションができる!」

「えーと、最後に回復薬にする前に薬効の部分を抜いたからだと思います。それで、副産物で毒物ができるんだと思います」

「これかい、フームそしたら、回復薬自体には微量の毒が混じってるってことになるね」

「そうなりますね、その毒が何かはわからないですけど…、」

「これは、研究しがいがあるねー、あんた、名前なんて言ったっけ?」

「カーマです」

「弟子入りを認めるよ、私自ら指導してやろうじゃないか」

「よろしくお願いします」

「え?エーテルさんの直弟子!?え?いつ以来の快挙になるの?」

「本当はほとんどの弟子が孫の弟子からなんだが、それ以来だね」

「100年位前になりますよね?」

「そうだね、そのくらいだね」

うわー、なんかまた変なことになってきたよー

「カーマ、冒険者なんだろ?暇なときにうちに来な、指導してやるから」

「はい、わかりました」

なんか、断ったらすごいことになりそうだしうなずいておこう。

「とりあえず、そこらへんはエーテルさんに任せます、そのあたりの常識も教えてあげてください、このままじゃ、ホイホイポーションを世の中に放出するところでしたから」

「それはこの世の危機だね、しっかり叩き込んでやるさ、それと、あんた魂魄作りたいようだね、それも教えてやるさね」

「お願いします」

|称号:老錬金術師の直弟子を獲得しました|

うわー、また称号増えた―、これどうしよう?称号ってなにと関係するのかな?なんか職業と関係ありそう。とりあえず、晩御飯の時間も近いし、ログアウトしよう。お母さんたちに捕まる未来しか見えない。しかも、ネタ満載だなー。

「皆さんこれからどうしますか?私一度帰ろうかと思うんですけど…」

「私もそうしようかな」

「私はギルドでいろいろ仕事をしてきます。今回のこともそうですしね」

「私も―」

「では、私は皆さんとフレ登録してから、図書館に戻ります」

ケン・ショーさんからフレンド通知が来た。承認っと。

「じゃ、お邪魔しましたー、また来ます」

「ほいほい、今度からは裏から入ってきていいからね、カーマは」

「わかりましたー」

とりあえず、ログアウト可能エリアに行きログアウトをしよう疲れたよ。

カーマ(人間)


職業:冒険者 Lv1


装備スキル(15)

念動 4

光魔法 1

闇魔法 1

無魔法 1

魔法技能 6

鍛冶 2

裁縫 3

木工 2

錬金 4

調理 2

採掘 1

採取 1

伐採 1

INT強化 4

DEX強化 2

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