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Peace Of Transiency  作者: 石原レノ
miss being
6/13

こころの

「と、ここまでがこの世界のことだ…なにか質問はあるかい?」

ラウルの話が終わり、僕は現しきれない恐怖に抱かれていた。覚醒者と呼ばれる不明瞭なもの…自分がなり損ないと呼ばれる理由…兵器…。全ての不安要素が精神中を暴れ回る。

「……ありません」

「大丈夫かい?顔色が悪いように見えるが…」

「そ…そんな事は…ありません…」

隠しきれない戸惑いに焦り。明らかな体調不良は口調からして定かだろう。

「シエル…ベインくんを頼む」

「分かりました」

ラウルに命じられ、シエルは僕の肩をとる。不安定な足取りで自室へと向かった。そんな僕をラウルは目を俯かせながら見送った。

「大丈夫ですか?」

「うん…大分落ち着いたよ」

「私はお父さんとお母様の間に生まれました。この村にはそういった方々も多くいます」

「そうなんだ…本当に人間のままって事もあるんだね」

シエルは僕を慰めようとしているみたいだ。無表情な顔でも落ち着くところがある。

「僕って…どっちなのかな」

「ベイン様がですか?」

こんな事を聞いても無駄だとは分かっている。シエルを困らせるだけだとも分かりきっている。全て僕の自己満足だともーー

「きっと大丈夫ですよ」

「……え?」

「ベイン様が覚醒者になっても、きっと良い結果になると思います…だから、安心して下さい」

「………シエ…ル」

シエルの言葉に安心感を覚え、僕は凄まじい眠気に襲われ、眠りについた。

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