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ゴーレム娘は今生を全うしたい  作者: 藤色蜻蛉
6章 回想!!ながら戦闘で怒ってくま
96/264

第89話 回想中⑦ (ゴーレム娘の親子団欒)

82 ~ 99話を連投中。


6/15(日) 13:10 ~ 20:00くらいまで。(前回実績:1話/21分で計算)


word → 貼り付け → プレビュー確認、微調整 → 投稿してますので、時間が掛かります。


申し訳ありません。



ブックマークから最新話へ飛んだ方はご注意ください。

入浴途中でセレ…………義姉さんも入ってきて、結局いつも通りの入浴になった。

義姉さんがしつこく絡んできたので、いつにも増して長風呂になってしまい、ちょっとフラフラする……

就寝の準備を終え、ナツナツとオズを義姉さんに任せて、私とお義母さんは食堂へ片付けに戻ることにした。


「ルーシアナちゃん、大丈夫?」


「大丈夫です…………多分……」


「明日でもいいのよ?スープ系は一晩寝かせるとコクが出るし」


「いえ…………ポタージュはともかく、他のは悪くなるだけなので行きます……」


「几帳面よね…………ほら、手繋いで?」


「はい……」


お義母さんが差し出す手を取り、ちょっと寄り掛からせてもらった。


「ふふ……昼は からかっちゃってごめんね。ルーシアナちゃんとこうなれてうれしいわ」


「うっっっっわ、嫌なこと思い出した。今からでも庭に埋まっていいですか」


「なんでよー。嘘だって言ったじゃない」


「それでも私がイタイ考え方してた事実は消えませんし、思い出す度に身悶えしますよ……」


「まぁ確かに。『私と仲良くなりたかったら、行動で示してくださいね』って言ってるようなものだものね」


「うわわわわわわ!!へ、変な鳥肌だった。何か色々出そうな気分……」


「あらあら。赤ちゃんのお世話は得意よ?これでも」


「気分ですから!!なんで捲ろうとするんですか!!」


思い出し悪寒に背筋を震わせると、お義母さんがネグリジェの裾を掴んで中を覗き込んできた。


「いいじゃない、別に。お風呂でもっと中まで見たんだし」


「私だけ見られるのはまた別だーーーー!!!!」


するすると太股(ふともも)の位置まで捲り上げられた裾を押さえ込んで抵抗していると、


「何を騒いでるんだ~?」


ほろ酔い気分のお義父さんが現れた。

バッ!!と勢いよく裾は戻される。


「…………………………………………」


「…………………………………………」


「…………………………………………」


え~と…………見られた?いや、でも、暗かったから大丈夫な気も…………


沈黙が場を支配する中、最初に動いたのは やはりお義母さんだった。

私の肩を掴んで180°一回転させると、


「ちょっと耳塞いでて」


「いえ、別にしっかり見られたわけでもないし」


「いいから」


「……………………はぁ。手加減してあげてくださいよ……」


実際に見られたかどうかは関係が無いと考えていることに気付いた私は、お義父さんの無事を祈って耳を塞いだ。


『ナビ』


『《ジャミング》だと完全断音は難しいぞ』


『この前、音波の勉強したから大丈夫』


『では。《ジャミング》発動』


頼んでから思ったけど、自分でやれば良かったよね、これ。



▽風魔法マスタリーのレベルが上がりました!!

▽風魔法:リバース・エコーを取得しました!!

▽《ジャミング》が《リバース・エコー》に統合されます。

▽ステータスを確認してください。


特殊スキル

・風魔法マスタリー Lv.6 → 7


取得スキル

・リバース・エコー:《ジャミング》の上位互換。範囲境界面から逆位相の音波を発生させ、あらゆる音を打ち消す。



『《リバース・エコー》』


微かに聞こえていた殴打音も完全に消え去りました。


『うむ。ちゃんと勉強しているのだな』


『スパルタだからね、オズ……』


夢茶会が夢勉強会にならないように、必死で覚えてるのよ。たまに抜打ちテストあるし。

試しに耳を塞いでいた手をどかしても、全く音が聞こえなかった。すごいコレ。


範囲境界は、とりあえず私を中心とした約1mだ。込める魔力量で範囲は広がるが、内部から外部へ出る音 又は 外部から内部へ入る音 を打ち消すので、内部にいる者同士なら普通に聞こえるし、場合によっては外部からの音は普通に聞くことも出来る、はず。


少し待っていると肩を叩かれたので振り返ると、そこにはお義母さんとボロ雑巾があった。


「…………………………………………」


「おまたせ」


「別に下着を見られたわけでもないですし、あそこまでやらんでも……」


「何言ってるの。女の子の素足見たんだから、生温いくらいよ」


「それもお義母さんのせいなんですが……」


「それはそれ、これはこれ」


何が『それ』で『これ』なのかは、まぁ分かるので放置。

お義父さんのそばに近寄ると、裾を押さえて腰を落とし声を掛けた。


「お義父さん、大丈夫ですか?」


「う、うむ。全身に満遍なくダメージが響いているのと、視界が暗転しているのと、平衡感覚がないのを除けば大体大丈夫だ」


「ダメダメですよね!?」


単純打撲の影響だけっぽいので、効果があるか分からないが、《メガヒール》を掛けてあげた。


「お?おぉ……治った」


「ルーシアナちゃん、治癒魔法もすごいわね。放っておいても良かったのに」


「嫁が厳しい……」


魔法が終わると、お義父さんはスッと立ち上がった。


おぉ……ホントに平衡感覚が無くなっていたのなら、すごい回復力だ。


私も立ち上がると、お義母さんに引かれて背後に隠された。


「全く。年頃の娘が増えたんだから、気を付けなさい」


「善処しよう……だが、タチアナも娘と(たわむ)れるなら、場所を考えてくれ……」


「ムリ」


ひでぇ。


だが、慣れているお義父さんは気にせずに食堂へ戻って行くので、私たちも付いていった。


「ところでルーシアナちゃん、ちょっと自分を軽く見過ぎじゃない?大丈夫?ちょっと心配なんだけど」


「うむ。セレスだったらタチアナと一緒にボコッてくるところだ。やりすぎたと思っても治癒魔法は掛けてくれないな」


「それは義姉さんだからでは?それに別にしっかりと見えたわけじゃないですよね」


「あぁ、正直肌が見えた記憶もない。だが、実際に見たかどうかは別だろう、こういうのは」


「ルーシアナちゃん、問題です。ジットに下着姿を見られたらどうしますか?」


「流石にブッ飛ばしますよ」


「…………まぁ、それはいいか。あとはそうだな……対応はもう少し下げていいから、代わりに範囲を普段人に見せない部分にまで広げなさい」


「普段人に見せない部分というと……」


「いつもの格好だと、手首から先と顔以外かしら」


「そのレベルでブッ飛ばしてると、私、危険人物になりません?」


「対応は少し下げろと言ったろう。すぐに隠して、言葉で怒るくらいでいい。だがわざと覗かれたり、嫌がったのに見られたりするようなら、遠慮なくブッ飛ばせ」


「あと念のため言っておくけど、見られるより触られる方が悪いから。そうね、許可無く髪を触られたりしたら、ブッ飛ばしなさい」


「え~と……」


あ、次男に対して、ナツナツたちが怒ってたのってコレのせい?


『その通りだ』


なるほど。


「気を付けます」


「なんか不安だな……」


「とりあえず、ナツナツちゃんに注意するよう言っておきましょう。普段一緒にいるし、なんとかなるでしょう」


弱冠0歳に教わる貞操観念。

まぁ、中身はナビと同じなんだけど。


『うむ。任せろ。実はナツナツとオズと相談して、緊急迎撃魔法を作成済みだ。○○○○(ピーーーー)野郎は星にしてやる』


『過激!!!!後で術式見せなさい!!』


『分かった。断る』


『おいこら』


何の『分かった』なんだか……


一先ず私へのお説教は終了して食堂へ入ると、置いていった料理はほとんど残っていなかった。


「よく食べ切りましたね…………」


「うむ…………実は昼食を抜いていてな。自分でも驚いている。セレスも同じだったらしい」


「健康に悪いからそういうことやめなさいよね」


残りの料理をひとつのお皿に集めて、洗い場に持っていこうとすると、


「洗い物は私がしておくから、戻っていいわよ?」


「え?でも……」


「お?なら、ちょっと付き合」


「一緒に洗いましょうか。はい来てー」


「うおぉい!?」


お義父さんが悲鳴をあげたが、お義母さんに連れられて厨房に移動した。といっても、隣なので普通に声は聞こえるが。


「ルーシアナちゃんは食器をお願いね」


「はい」


静かな夜の厨房に、水の流れる『シャー……』という音と跳ねる『パチャパチャ』という音だけが響く。

お義父さんも一度だけ騒いだ後は、静かに飲酒を再開していた。


…………………………………………


うん。騒がしいのもいいけど、こういうのもいいよね。


『あ~……それは、私の存在意義がだな』


『うん。ナビも無言で存在感を示せるようになると格好良くなると思うよ。『背中で語る』みたいな』


『難しいな。犬は黙っていても、構って欲しいから存在が煩いのだぞ?』


『ナチュラルに自分を犬だと思っておる……』


『今更だろう……すでに性能を落とさず、犬耳チビッ子タイプをデフォルトにしているのだし』


『最近大人ver.見てないと思ったら!!』


『そっちは本気用だ』


ナビがいるから沈黙が長く続かないね。

それにしても、ナビの属性を大幅転換させてしまった罪悪感がひしひしと…………


『え~~……今のボク嫌い?』


『ちょっと待って。脳内イメージ大きいままだから違和感が……』


『ふむ。まぁ、夢茶会以外はこの口調でいくか』


『よろしく』


まぁイメージがチビッ子なら、どっちの口調でも萌えるからよし。


と、そんなことを考えているうちに洗い物が終わった。


「よしっと。じゃ、そろそろ戻りますね」


「えぇ。ありがとう」


「お義父さんもおやす」


「あ、その前に、ツマミ追加してくれ」


「……………………太りますよ」


「運動するから大丈夫だ」


お義母さんを見るとOKサインが出たので、追加でツマミを出してあげた。既製品の燻製だ。


「おぉ、ありがとう」


「いーえー。私、料理は独特で役に立ちませんからね~」


「あ、あら。もしかして気にしてる?最近料理させてないの」


「やっぱりわざとだったんか!!」


「お~い。あんま苛めるなよ?」


「ひ、人聞きが悪いわね…………ち、違うのよ?ほら、オズちゃんの人見知り改善のために、調理はオズちゃんと私、買い物はルーシアナちゃんにしばらく固定されたじゃない?」


「ソウデスネー。それでオズの料理の腕がいいから、料理させるのはオズだけにした、と?」


「いやいや、そうではなく。オズちゃんに言われて、ふと気付いたのよね。…………ルーシアナちゃんが買ってくる食材、質がいいのばっかり」


「そうなのか?」


「あれ?高いの買っちゃってました?」


予算オーバーしたことはなかったはず。むしろ大量購入で安く仕入れているつもりなんだけど。


「そうじゃなくて~、ほら、同じ値段のトマトでも、よく育って美味しいトマトとそうじゃないトマトってあるじゃない?

ルーシアナちゃん、無意識なのか意識してるのか分からないけど、いいの選ぶの上手だからね?それに加えて調理までさせるのは悪いような気がして」


「あぁ……そういえば、このワインもツマミもいつも食べてるヤツだが、店で食うヤツより旨いんだよな」


「まぁ、なんとなく気に入らないヤツは、面倒でも他の店に探しに行ったりしますが」


「やっぱり?目利きっていうのかしらね?そういうの」


おじいちゃんのスキルに頼りまくっている私が言うのもおかしいが、この世にはスキルに依らない技能も沢山ある。これもそのひとつなのだろうか?


「というわけで、今度一緒に買い物に行きましょ?私たちにも見極め方教えて欲しいなぁ~♡」


「いいですけど……」


「ちゃんとルーシアナも料理に混ぜてやれよ?最近、朝食の時とか、やること無くて寂しそうなんだし」


「もちろんよ」


うわああぁぁぁぁ……バレてる…………


ま、まぁ役立つ技能があるのは良いことだよね。目利きの方は、あまり自覚無いので言葉で説明できるか不安だが、頑張ろう。


「それじゃ、そろそろホントに寝ますね。おやすみなさい」


「えぇ。おやすみ~」


「おやすみ」


二人に挨拶して私室に戻った。



なお私室に戻ると、義姉さんとオズがベッドを占領して爆睡していたので、一人寂しく義姉さんの部屋で寝るハメになりました…………オズが増えたからスペースが無くなっちゃったんじゃん……

それと夢茶会をする予定だったけど、これも自然消滅です。予定は未定というけど、最近多い気がする……

なお、ナビがホッとしていた様子なのもやめた理由ですまる。


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