第53話 オズ、Program『走馬灯』①
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…………………………………………は?
思考が止まるなど、機械としてあるまじき反応だと思うが、今日はそんなことの連続だった。
黒人形が無造作に降り下ろした右腕。それが己のボディを半分程破壊したところで、世界が停止していた。
……………………どういうことです?
試しにアームを動かそうとするが動かない。視線をズラそうとするが動かない。
……………………意識だけが高速化している?意識というか処理能力ですが。
と、
▽…………急……最終……ログラム……………………
▽『走……灯』…………
▽記…………域を…………再生……ます……
…………?
自分たちAIにとって馴染み深いシステムボイスが、けれど初めて聞くほど掠れ、飛々に再生される。
そして、
なん……!?
オズの意識は過去に飛んだ。
「…………んとにどうしようもないよね。人間ってのはさ」
…………懐かしい声が聞こえます。
視界の正面には円筒型のデバイスを修理する、白衣を着た女性がいました。ぶつくさ文句を言いながら、テキパキと作業を進めています。
しかしその顔、というか風景は、所々穴が空いたように白で埋められていました。
「仕方ありません。一定数の人間を集めれば、必ず『何かを蔑まなければ気が済まない』人間は含まれます。私たちAIがその対象にならなければ、修理の利かない同胞に向けられます。なら、私たちが受けていた方がマシでしょう」
……………………覚えています。幾度となく再生した、己の記憶。
「それが『どうしようもない』ってのさ。アンタを蔑むバカも、アンタが身代わりになってくれたから穏やかに過ごせてる癖に一緒になって蔑むバカも、それを必ず内包する『人間』って種族も」
主制作者……………………母との、記憶。
「…………それでもそんな『人間』がいるから、貴女は生まれました。私を生み出しました。それにそうでない人間もたくさんいます」
「ありがと…………でも、忘れないで。私はアンタを不幸にするために生み出した訳じゃないのよ?」
「不幸と思ったことはありません」
「でしょうよ。アンタは諦めが良すぎるもの。諦めたくないのに諦めざるを得ない。そんなとき人は不幸と思うのよ」
「人ではありません」
「ちゃかすな。……………………アンタのは不幸を不幸だと感じてないだけ」
「それはある意味幸せでは?」
「……………………私も今 一瞬そう思ったわ。でもダメ」
「何故です?」
「『私はアンタを不幸にするために生み出した訳じゃない』これが間違っていたわね」
「……………………」
「『私はアンタに幸せになって欲しいから生み出したのよ』」
「…………幸せですよ。貴女とこうして同じような話を何度も繰り返すのも」
「アンタが全然理解してくれないからでしょがーーーー!!!!!!!!」
「エラー。聴覚素子に異常発生。音声を認識できません」
「コイツ……!!!!」
ああ……既視感があると思えばこれでしたか。
母は『人間至上主義者』に破壊された、私の補助デバイス修理を一時中断し立ち上がると、こちらにビシッと人差指を突き付けます。
「何かないのかね!?叶えたいけど、叶えられない夢や希望ってものが!!」
「AIに無茶を仰る」
「その反応はもうAIのレベルじゃないのよ~?」
「……………………仕方ありませんね」
「お?何か思い付いた?」
「私が壊れる寸前にもう一度聞いてください。それまでには回答を用意しておきます」
「そんな時まで生きてられるかーーーー!!!!」
……………………もしかして、このために用意したプログラムですか?『走……灯』…………『走馬灯』?
そして景色が暗転します。一瞬たりとも母の顔が再生されなかったことに、ただただ残念を感じました。
「…………………………………………」
全く人のいない通路を、何の感慨もなく進みます。
「…………………………………………」
いつの記憶でしょうね?
「…………………………………………」
一階の外‐4、南南東の外側通路を行ったり来たりしているようです。
「…………………………………………」
……………………あぁ。これ、なんてことのない、日常風景ではないですか?休止モード中の。
「…………………………………………」
母は結局 不老長寿化処理を施し、500歳くらいまで生きました。私の知る限り、断トツの世界最高齢です。普通は不老長寿化処理を施しても、200歳くらいが限度ですから。
……………………ホントに人間だったんでしょうか?
「…………………………………………」
母が亡くなってから大体300年程でしょうか。突如として人間を見掛けなくなったのは。
それからずっと無為に過ごしています。
母に回答すると約束した『叶えたいけど、叶えられない夢や希望』というのも、色々考えました。
どれもしっくり来ませんでしたけれど、問うてくれる存在も、もういないことだし、『まぁそれでいいか』と思っていました。
「…………………………………………」
…………………………………………
「…………………………………………」
…………………………………………
「…………………………………………」
…………………………………………ホントに何の記憶ですか、これ。
「…………………………………………」
…………………………………………?
▽異相空間境界、東部に干渉あり。
▽訪問者の可能性があります。
「…………………………………………」
訪問者?もしかして…………
「…………………………………………」
休止モード中に訪れたことのある人間は二人だけです。
ひとりは『ルーシアナ』様。もうひとりは……
「…………………………………………」
視界は数秒間だけ動きを停止し、一階東入口へ向かって移動を開始しました。
覚えていますね……通常の追従型汎用デバイスに任せようかとも考えたのですが、何故か気付いたら動き出していたのです。
これもある意味、『心と体が異なる行動を取る』だったのかもしれません。
「…………………………………………」
東入口に着きました。
ここから、そう、一時間位待ちます。『ルーシアナ』様と同様、入り方が分からなかったんですね。
ガラスの向こうで20歳程度の『マイアナ』様が何度も右から左へ、右から左へと移動していました。たまに逆に回ります。人間であれば頭上に疑問符を浮かべていたでしょう。
…………今思えば、東入口ではなく、他の入口から入っていた可能性も高かったですね。ぐるぐる何周もしていましたし。
「…………………………………………」
十周くらいしたところで、イヤに爽やかな表情で大剣を振り上げたので、呼び出しておいた白に【積層断空】で防御させたのです。
えぇ、あの表情は、母が我慢の限界に達して、話し相手をぶん殴るときの表情にそっくりだったので。
不思議ですね。この頃には既に母の記憶も破損して、顔を思い出せなくなっていたというのに。
「…………………………………………」
驚いている『マイアナ』様に、アームで『クイックイッ』と左側の壁を指し示し、認証端末を分かりやすく光らせました。
…………やはり不思議です。何故私はわざわざ『マイアナ』様を招き入れるような真似をしたのでしょうか。『マイアナ』様や『ルーシアナ』様以外の人間が、同じように訪れたと想定して検証しても、『追従型汎用デバイスに任せる』か『外壁に魔法障壁を展開して放置』以外を選択するパターンがありません。
「…………………………………………」
▽東入口 認証端末に、訪問者あり。
▽認証中……………………完了。
▽アクセスキー形式:ICカード型
▽権限レベル:10
▽使用履歴:なし
▽未登録 → 仮登録
「…………………………………………」
このとき私は疑問に思いました。アクセスキー形式が『ICカード型』であったことと、使用履歴が『なし』だったことについてです。
まずは『ICカード型』というものについて。
これは大昔から続いていたキー形式で、専用のカードキーに情報を埋め込むというものです。
盗難・紛失・多重発行による識別ナンバー不足など 様々な問題があったことから、色々な形式を経て『生体印刷型』、つまりスキルとしてその者に刻み込む形に集約されました。
母が亡くなる頃にはすっかり見ることの無くなっていた形式です。
この施設は『ICカード型』が全盛の頃から存在していたので対応していましたが、他の空間転移ターミナルだったら、『未対応です』と言われ弾かれていたでしょう。
こんなものを4,000年経った頃に見掛けるとは思いも寄りませんでした。
次に『使用履歴』。
『ICカード型』の説明でも少し出ましたが、全てのアクセスキーには識別ナンバーというものが振られています。
多重発行が事実上不可能になり、例えば人口が100人であれば、00~99まで番号があれば事足ります。
故に識別ナンバーは既に何周もしていて、新しく識別ナンバーを振られた者が本登録することで、前所有者の情報を上書きし、真実本人のナンバーになります。
使用履歴には、本来前所有者の名称と生死が表示され、死亡の場合のみ仮登録が行われます。
それが『履歴なし』…………わざわざ前所有者は、生前にデータの抹消申請を行ったのでしょうか?それとも遺族が?後者だとしたら、余程嫌われていたのでしょう。その者が生きた形跡すら消し去りたいということなのですから。
ちなみに権限レベル10という部分は、スポーンと頭から抜けておりました。権限レベル10というのは、国王かそれに比類するレベルの権力者にしか与えられないと言うのに。
……………………どうやって手に入れたのか聞いてみれば良かったですね。
「…………………………………………」
しばらくすると『マイアナ』様が入ってきました。バツの悪そうな顔です。
「あ~…………すまない。どう入ればいいか分からず、自棄を起こしかけた。そもそも人ん家に勝手に入っちゃダメだよな…………」
「当施設の破壊活動は禁則事項に抵触します。
簡易裁定機構による判断中。…………………………………………解。
一度で破壊活動を止めたこと、即座に謝罪があったこと、初犯であることを考慮し、不問」
「お?おぉ……ありがとう」
「感謝は不要です。簡易裁定機構に則った判断を下したまでです」
「なるほ……ど?…………で、お前さん、誰だ?というか、何だ?」
「私は当施設の管理AI『OS』。現在は専用の汎用デバイスで活動中です」
「……………………すまん。よく分からん」
「この施設を管理している道具です」
「おぉ!!分かりやすい!!ありがとう!!」
「どういたしまして」
これが後に大賢者と呼ばれるようになる男とは思えませんね。
この後『マイアナ』様は、半年位ずっとここで生活していました。
衣類は持参していましたし、寝る場所は通路の長椅子や簡易宿泊所があり、食事は例の完全食を食べていました。
『これだけ食っていればいいのか!?なんて楽なんだ!!』と嬉しそうに食べる人間を、私は未だかつて見たことがありません。
たまに同じようなことを言う人間もいましたが、大抵三日で根を上げます。まさかそれが100,000回を超えるとは思いませんでした。実質100年間毎日三食食べてる計算になりますし。
『マイアナ』様はその間、この施設を学び、かつての知識を学び、世界の本質を学びました。
たった半年でそれが出来たのは、もちろん生来の頭の良さもあったのでしょうが、情報の取捨選択のセンスが抜群だったのでしょう。
深く根本から知らねばならないことはしっかりと、大まかに概念が分かればいいことはざっくりと。
『マイアナ』様がこの施設を出ようとした時、私は転移基点端末を渡しました。
本来は申請があった場合のみ譲渡するものです。さすがにこの時ばかりは自分の気持ちがはっきりと分かりました。
「またのご利用、心よりお待ちしております」
このセリフをこの時ほど本心で言ったことはありません。
母にはこのセリフを言いませんでしたし、他の人間は別にどうでも良かったですし。
ただ、『マイアナ』様は驚くことを言いました。
「なぁ、一緒に来ないか?」
「……………………私は当施設の管理AIです。ここから出る訳には参りません」
「なんだよ。別に『管理AIは施設外に出てはいけない』なんて規則はないだろ?」
ヘタに知識を得た『マイアナ』様というのは実に厄介です。
私が機械であるため、0か1、つまり規則などによって決められているかいないかに判断基準を置いていることを理解し、規則の矛盾点を突く形で理路整然と『私が外に出て良い理由』並べ立てていきます。
規則というのは、実はそれほどガッチリとしたものではなく、意外と抜け穴だらけだったりするものです。
この時も完全に退路を断たれました。
私は別にまた会いたいと思っていただけで、一緒に着いていくなんて考えの外だったので、なんとか抵抗したのです。
最後の抵抗をしました。
「この汎用デバイスのエネルギー源は、施設から供給されています。外ではもちろんエネルギー供給を受けることが出来ません。だから『マイアナ』様に着いていくことは不可能です」
「エネルギーったって、魔力でもいいんだろ?俺が供給するぜ」
「足りませんよ。『マイアナ』様の魔力量では」
嘘です。戦闘に参加でもしなければ余裕でしょう。
『マイアナ』様はしばし考え込むような表情をすると、転移基点端末を指差し、
「なぁ、この端末って『光照射情報収集システム』を使って、ここと通信してるんだよな?」
「はい。正確には、その端末から転移先のターミナルへ通信が届き、それに返信する形になります」
「ならよ、お前の五感に端末の情報を送信するようにすれば、擬似的に着いて来れるよな?」
「……………………は?」
「システム的には問題ないだろ?もう俺しか使ってないんだし、回線がパンクすることもない。お前が忙しい時は通信を無視すればいい。耳くらいは受信してて欲しいけど」
「…………………………………………」
「なんだ?何の問題もないだろ?」
ここに来て初めて、この男が最初からこの結論に持ってこようとしていたことに気が付きました。『してやったり』な顔をしてましたし。
私が汎用デバイスに、AIの主稼働域を変更したまま外に出て致命的な破損でもした場合、私は消滅します。
『マイアナ』様の方法なら、汎用デバイスが破損しても、私にダメージはありません。
なら初めからそう言えばいいかと思いますが、初めに難易度の高い要望を告げ、最終的に難易度の低い要望に落ち着かせる方が、何故か要求される側に『成功した』という錯覚を引き起こさせるのです。
私も同じように錯覚したか定かではありませんが、断る理由はもうありませんでした。
「…………分かりましたよ。端末を改造しますので、あと二~三日お待ちください」
「へへっ。頼むぜ~♪」
改造は一日で終わりました。私も結局は嬉しかったのでしょう。
それから『マイアナ』様と様々な場所に行きました。
北へ行って吹雪に見舞われ、南へ行って大嵐に巻き込まれ、西へ行って砂漠で乾きかけ、東へ行って海を渡りました。
他の空間転移ターミナルは、寄れれば省エネモードに変更しました。
各地のターミナルはすでに管理AIも故障しており劣化も激しかったですが、自分のターミナルから自己判断型修復デバイスを送り込んで修復したのです。
5年程が経ちました。『マイアナ』様は25歳位です。その頃、妙に同じところには戻りたがらない『マイアナ』様の理由が分かりました。
「ようやく見つけたわよ!!マイアナ!!」
「げっ!!!!ジャスティ!!!!」
ある田舎町で『マイアナ』様に声を掛けてきたのは、紅髪紅眼の勝ち気そうな女性でした。とても美人です。
「よくも結婚式前日に逃げ出してくれたわねぇ~~~~!!!!」
…………………………………………
要するにアレです。
年上の幼馴染みと結婚することになった『マイアナ』様。彼女の嬉しそうな表情に、一時は夢を忘れて結婚する覚悟を決めたのですが、一日、また一日と式が近付くに連れて居ても立ってもいられなくなり。ついには式の前日に冒険者になる夢を叶えるため村を飛び出した、と。
…………………………………………
私は言いましたよ。『年貢の納め時です。帰れ』と。
ただまぁ、結論から言えば帰りませんでした。なぜなら、彼女『ジャスティーナ』様が、
「え?せっかくだからランクS目指しましょ?」
と言って冒険者稼業を続けたからです。類は友を呼ぶのですね。
私のことは『頼りになる相棒』とだけ紹介し、それ以上の説明はしませんでした。それで納得する『ジャスティーナ』様も『ジャスティーナ』様でしたが。
それは『マイアナ』様にかつての知識を教えていた際、こんな話があったからでした。
その時『マイアナ』様はかつての歴史書をベッドに横になりながら読んでいました。
「このターミナルとかこういう知識というか技術ってさぁ…………多分、他の人間には知らせない方がいいよな」
「おや、独占欲の塊ですね」
「違わい。…………ここの技術はよ、レベルが高過ぎる。文明が高いと言えるか」
「そのようですね」
「文明にはそれに見合った技術と精神が必要だ。『文明の』精神がな。高過ぎる技術をポンッと与えちまうと、未熟な精神はそれを暴走させる」
「……………………」
「赤ん坊に魔力を流すだけで発動する魔道具を渡すようなものだ。悪意なく破滅を導く」
「……………………技術を得たからこそ精神が発達することもあるのではないですか?」
「分かって言ってるだろ。それは精神がちょっと成長すれば追い付く程度の差の話だ」
「……………………そうですね。多分、かつての文明はそうして滅んだのです」
まぁ、その子孫たちが目の前にいるのですから、全員が死んだわけではないのでしょうが。
そんな訳で私たちは自力で見付けられた人間以外には教えないことにしたのでした。自力で見付けられた人間がどうするかはその人に任せます。
『ジャスティーナ』様が旅に加わって半年後、彼らは結婚式を挙げました。
言い出しづらいからと言って、私に告白の場を整えさせるのは止めていただきたい。恋愛小説を買い漁って読み込みましたよ難解でしたよ爆笑でしたよ。
その三年後。子供が産まれました。『ランドルフ』様と名付けられました。
『マイアナ』様そっくりの絹糸のような金の髪に、黒眼に見えるほど深く落ち着いた濃緑の瞳。顔の輪郭や雰囲気まで、全て『マイアナ』様にそっくりです。『ジャスティーナ』様の遺伝子はどこへ行きましたか。
どうも髪と瞳の特徴が相手の特徴を塗りつぶすのは、『マイアナ』様の血筋の特徴らしいです。
彼等は長らく三人で旅を続けましたが、『ランドルフ』様に伴侶が出来て孫が産まれると、さすがに両親と違ってまともな判断を下せる『ランドルフ』様の意思で旅を止めました。
とは言え、山の中です。両親よりかはまともでしたが、世間一般に比べればアレでした。
『マイアナ』様が45歳位の頃でした。
その後、意識は大体ターミナル側に戻し、話し掛けられたら端末へ戻すというような付き合いを続けました。
……………………怖かったのです。人間の平均寿命は50歳でしたから。
その後、記憶にある『マイアナ』様との大きな思い出は、四つ。
ひとつ。『ランドルフ』様 ご夫妻が亡くなったと知らせてくれた時。彼はガア・ティークルに来て私にそれを伝えると、『三日、部屋を貸してくれ』と言って引きこもりました。静かに泣いていたと思います。妻と孫娘が存分に悲しめるよう、先に感情を整理しに来たのでしょう。
ふたつ。『ジャスティーナ』様が亡くなったと知らせてくれた時。最後に挨拶させて頂きました。穏やかな表情でした。『マイアナ』様は『全うしたからな』と言い、『ルーシアナ』様はよく分かっていないようでした。
みっつ。『ルーシアナ』様が亡くなったと知らせてくれた時。彼はやはり『三日、部屋を貸してくれ』と言って引きこもり……………………出てきたとき、『覚悟を決めた』と言い『ルーシアナ』様を生き返らせると告げました。私はあらゆる知識を伝えました。
よっつ。『マイアナ』様との別れの時。彼はガア・ティークル以外のターミナルを順に休止モードにしていきました。そして最後にガア・ティークルへ『ルーシアナ』様を連れてくると、自分のアクセスキーをスキルとして『ルーシアナ』様に刻み込みました。……………………もう、長くないことが、お互いに分かったのです。彼は私に、『ルーシアナを頼むよ。いつ目覚めるか分からんがな』と言い、私は了承しました。
…………………………………………
それが、最後の記憶です。




