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ゴーレム娘は今生を全うしたい  作者: 藤色蜻蛉
9章 進出!! 王都 冒険者ギルド
184/264

第174話 打上職人の気になるところ

168 ~ 220話を連投中。


11/1(日) 10:20 ~ 23:20くらいまで。(前回実績:1話/6.5分で計算)

一応、事前に下記手順の一部を済ませていますが、途中で投稿を中断するかもしれません。


word → 貼り付け → プレビュー確認、微調整 → 投稿。


申し訳ありません。



ブックマークから最新話へ飛んだ方はご注意ください。

五体のオークをさっくりと肉塊に変えた義姉さんは、意気揚々と戻ってきた。

なお、オーク素材については、すでに[アイテムボックス]に収納済みである。


「どや」


「さすが」


「お義姉さま、すごいです」


自信満々に胸を張る義姉さんに、私とオズが称賛の言葉を贈る。

自信に溢れた顔に、さらに満足気な表情を上書きして、元の席に戻った。

座るのに合わせて、新しくお茶とお茶請けを用意してあげる。


「ありがと」


「どういたしまして」


「あれ? ルーシアナ~? わたしのバームクーヘンは~?」


「あ、私が仕舞っておきました。はい、どうぞ」


「ありがと~♪」


後は寝るだけなのに甘いモノだなんて、悪いことをしている気分になるけど、まぁ、このくらいはいいかな。

そして、今回は頑張った義姉さんのご褒美として、みんなで義姉さんに食べさせてあげる。


…………さすがに途中から恥ずかしそうにしていたけど、それが目的ではないよ?


「そういえば、今回の戦闘はどこまで《段階突破》したの?」


「それはもちろん《1st トグル》……と言いたいところだけど、《2nd トグル》ね。『一部スキル使用制限』はともかく、『身体強化不可』で魔獣を相手にするのはちょっと無理」


「なるほど」


さすがに義姉さんのステータスでも、素の状態でオークを打ち上げるのは難しいか。


「人間相手なら《1st トグル》でも問題ないんだけどね、軽いから。ルーシアナなんて特に」


「ちょっとやめて、そんな目で見ないで」


意味深な笑顔でこちらを見る義姉さんの視界から、顔を背けて逃げる。

そんな私を見て、愉快そうに笑った義姉さんは、私の頭を掴み抱き寄せた。


「ふふん♪ おねーちゃんをからかうとどうなるか、分かったかしらね?

ま、私はこんな感じで、《縮地到天》で敵の懐に飛び込んで、職種特性で打ち上げ、《エアリアル》でダメージを与えるって闘い方が基本ね。

壁役の時は、打ち上げだけで止めておく、みたいな」


「なかなか理に叶った闘い方ではないか? どんな敵も、宙にいては容易に身動きを取れんだろう。飛行できる敵以外」


「打ち上がった敵は、私にとってはただの的ですしね。後衛からバシバシ撃ち抜きますよ」


「わたしはオズを隠しつつ、周囲警戒するのがいいよね~」


「そうだな」


……………………あれ? 私、いらない子の流れ?


義姉さんに抱き締められながら、自分が弄られる予感に固まっていると、緊張を和らげるように頬に手を当てられる。


「ふふふ……そんな顔しないの。ルーシアナは今まで通り、遊撃的に動いてもらうのがいいかしらね」


「そうですね。お義姉さまの隙を狙う敵もいるでしょうから、そういった敵を牽制、若しくは討伐していただけると安定感が出るかと」


「ある意味、重要な役割だけどね~。全体の流れを把握して、邪魔にならないように動かなきゃならないし~……」


「その辺の指示は私の役割か。まぁ、なんとかなるだろう」


「……………………ありがと」


なんか恥ずかしい。

それを誤魔化すように、話題を変える。


「そういえば、義姉さんの職種って『打上職人』だけ?」


「いやいやいやいや……そんな訳ないじゃない。ちゃんとクラシック系の職種もあるわよ」


「クラシック系?」


また新しい単語が出た。

なんとなくさっきオズが言った、『ユニーク系』に対応するものの気がするが、そもそも『ユニーク系』がなんなのか良くわからない。

そんな私の疑問を読み取ったのか、義姉さんは説明を続ける。


「職種特化には、大雑把に言うと『クラシック系』と『ユニーク系』と呼ばれる特化傾向があるの。

『クラシック系』は、例えば『槍使い』→『ランサー』→『ランスロット』みたいな感じで、槍士として正統な方向に特化していくもの。

職種特性も『槍による突き攻撃力を上げる』みたいな感じで、スキル取得はないけど、基本性能を底上げするものになるわね。ひとつの武器を順当に使っていれば、大抵の人が同じような職種特化ができるようになるわ。

それに対して『ユニーク系』は、その人独自の使い方・経験・スキルなどによって、特殊な方向に特化したものよ。

職種特性も尖ったものになって、スキルを取得することが多いわ。『打上職人』なんて、まさにそうでしょ」


「まぁ、確かに。なら、義姉さんもクラシック系の職種になれるの?」


「えぇ。というか、さっきの『槍使い』から始まる例が私の履歴みたいなもので、今は『ランスロット』と『打上職人』のどちらかが選べる感じね」


「へぇ~……」


「お義姉さまがランスロットではなく、打上職人を選択しているのは、そちらの方が強いからですか?」


オズの質問に、しかし義姉さんは首を振る。


「使い方次第、といったところね。ランスロットは、突きの攻撃力を高めてくれるけど、言ってみればそれだけだからね。

ほら、私この前までギルド員だったじゃない? たまに、冒険者同士のいざこざもあるからね。そんなときに仲裁が出来なくて叩きのめす必要が出たとき、打上職人ならほどよく手加減できるってね」


「そんなこと起きるんですか……」


「年に数回くらいね。

それに さっき決めたように、この四人……五人? でパーティを組むなら、打上職人の方が良さそうだし」


「「なるほど」」


確かに、『攻撃力強化』の効果しかないなら、街中で暮らす分にはメリットが少ないかもね。

大体知りたいことも知れたので、そろそろ終わりにしようと口を開くと、


「あ、ちょっと待って」


義姉さんがさっと口を塞いだ。

……………………なぜ、私が話し出そうとしたことが分かったのか……


「どうしたの~?」


「大体 今日の話題は出尽くしたと思うが……」


反射的に疑問の声をあげるナツナツとナビ。ついでに、首を傾げたオズ。

義姉さんは、パタパタと手を振って、大したことは無いアピールをすると、


「前々から、誰かに言いたくて堪らなかったことがあるんだけど、言わせてくれない?」


「言いたかったこと、ですか?」


「ん~? 『言えば?』って言うとアレだけど、言っちゃダメだったの?」


「自分のスキルと同じで、職種も基本的に秘密にするものだからね」


「と、いうことは、打上職人に関することか」


「そうそう」


義姉さんは、私の口を塞いだまま、器用に自分のギルドカードを取り出すと、片手でなにやら操作し、私たちに見えるように差し出した。

そこには……


「打上職人の説明文ですね。ユニーク系の特徴が良く出ていると思います」


「面白いよね、これ~。わたし好き~♡」


「そうか? ふざけすぎだと思うがな」


「ナビ君? そのふざけた職種、私のなんだけど?」


「す、すまん」


ナビ、久しぶりのデリカシーの無い発言である。

まぁ、義姉さんもからかっているだけだと思うけど。


「それで、その説明文がどうしたの?」


ナビを庇うわけでもないが、義姉さんに先を促す。


「うん。いや、ホントに大したこと無いんだけどね? ほら、この部分なんだけどさ」


と、言って指差したのは、『た~まや~。打ち上げろ、人間花火!! 咲き誇れ、真紅の華!! 打点とタイミングが合えば、打ち上げられないものはそうはない!! スキル『エアリアル』を取得。』の『打ち上げろ、人間花火』の部分だった。


「これさぁ…………魔獣じゃなくて、人間を敵と見做してない?」


「「「「…………………………………………」」」」


スッと視線を逸らした私たちの答えは、多分一緒だった。





翌朝もいつもと同じように、日の出と共に目を覚ました。

テントだからね。布地を透かして、朝日がガンガンに入ってくるんですよ。

今日は義姉さんが真ん中、その左右に私とオズが抱き付く形で寝ていたので、最初に目を覚ましても苦労せずに起き上がることができる。


当たり前だが、野営する際は何が起こるか分からないので、私とオズはハーフコートを脱いだ戦闘服姿、義姉さんは鎧を外した保護服姿である。

決して寝心地の良い格好ではないのだが、夜番は不要だし、床は平らだし、布団は柔らかいし、毎日お風呂に洗濯もするしで、これで文句を言ったら、他の冒険者に『野営舐めんな』って怒られそうだ。


ちなみに昨夜 寝る前に、今挙げた点について一悶着あり、義姉さんが頭を抱えた。

『貴女たちと旅すると、もう普通の旅ができないわね』とかなんとか。

でも、非常識だからといって、敢えて不便な方法を選択する道理はあるだろうか、いやない。(反語)

そんなわけで、例え義姉さんが頭を抱えようとも、一般的な野営方法を選択することはないのだ。


冷たい外気がテント内に入らないように気を付けながら外に出ると、『う~~ん……』と背伸びする。

朝は寒いけど気持ちいいね、やっぱり。


『おはよう、ナビ』


『おはよう』


そして、挨拶は忘れてはいけない。


このタイミングで、ナビと役割を交替し、ナビは一時の休息に入る。

とはいえ通常、ナビは私たちのような睡眠を必要とせず、仮眠のようなものしか取らないので、声を掛けるとすぐに起きてくれるのだが。

一応、熟睡する時もあるのだが、ナツナツと入念に事前準備をした上で、2 ~ 3時間で起きてしまう。

心配になって本当に大丈夫なのか、何度か確認したけど、本当に大丈夫らしい。

曰く、『睡眠ではなくて、最適化と不要データの削除をしているだけ』とのことだけど、その説明で納得できるのはオズだけだから。

まぁ、それはともかくとして、一晩頑張ってくれたナビには、ゆっくりと休んでもらおう。


そして、私は簡単に身支度を整え、義姉さんたちが起きる前に朝食の準備を進める。

野営時の朝食と昼食は、速度重視の軽め仕様。

日が出ている内でないと、移動できないからね。

四人分のトーストとダーチョ卵のオムレツを作ったところで、三人が目を覚ました。


「おひぃはほぉははるぅひはは~……」


「まったく聞き取れなかったけど、おはようの挨拶と受け取っていいんだよね、ナツナツ?」


「ふん、ほぉ~……」


「…………うん。おはよう」


ナツナツの回答を聞いても答えは分からなかったが、もうそういうことにしよう。


「お姉ちゃん、おはようございます」


「おっは~……」


「おはよう、二人とも。オズ、悪いんだけど、義姉さんたちに水とか身支度用に出してやって」


「分かりました」


オズに連れられて、三人が石台の端でうがいや洗面などを済ませている内に、残りの朝食も用意する。

主食がシンプルだから、スープは濃い目でいいかな。あと(サラダ)

ドレッシングを数種類テーブル中央に用意すると、スッキリした表情の三人が戻ってくる。


「お腹すいた~♪」


「全部任せてしまってすみません」


「ホントそれ。何か手伝えることがあったら言ってね」


「気にしないで。野営中の食事は、私に任せてくれていいよ。その代わりに、街に着いたらオズに任せちゃうけど」


「はい。任せて下さい」


「……………………おねーちゃん、お皿くらい洗うよ?」


「…………………………………………洗浄魔法があるから、いらないかなぁ」


「しくしくしくしくしく…………」


わざとらしく泣いたフリをする義姉さん。

でも実際問題、食事関係で義姉さんにしてもらいたいことが無いんだよね。

食材も[アイテムボックス]にたくさん入ってるし、買うとしても自分で見て選びたい派だし。

……………………うん。


「折角だから、王都に着いたら、時々外食しようか。義姉さんには、オススメのお店の情報を収集してきて欲しいかな」


「…………なんかムリヤリ役目を作ってもらったような感じに…………でも、分かった。頑張る」


「お義姉さま。私、知らない料理だと嬉しいです」


「うーん、難易度高い……色んな意味で」


オズはかつての文明の料理、グランディア家の料理、ギルド飯店の料理の全てのレシピを覚えてるからね。

でも、かつての文明のレシピは道具や食材が不足して作れないものも多いし、ライ村でいくつか教えてもらっていたようにマイナーチェンジしているものもある。絶対に不可能という訳ではない。


まぁ、それはともかく、朝食を食べましょう。


「いただきます」×4


三人が満足そうな表情で食事を進めていることに、こっそりと胸を撫で下ろしつつ、私もトーストにかじりつく。

そして、行儀が悪いのは承知の上で、王都までの広域地図を投影した。


んー……頑張れば、お昼頃には到着しそうなんだよね~……


元々の予定では、王都に到着するのは今日の午後、正確に言えば、門が閉じる直前くらいの考えだった。

そんな時間に到着してから出来ることなんて、宿を探して休むくらいしかないので、王都付近の空間転移ジャンクションの再稼働や冒険者ギルドに行くのは明日の予定だったのだが、お昼頃に到着できるのであれば話は変わる。

どちらか片方であれば、今日中に終わらせることは可能だろう。


「ルーシアナ。食事中にそういうのを見るのは行儀が悪いわよって、偉そうに言ってみたり。何か気になることでもあるの?」


「偉そうに言ってくれていいけど、今日はどうしようかなぁと思ってね」


「どゆこと?」


首を傾げる義姉さんたちに、簡単に説明する。


「予定より早めに王都に着きそうだから、先に空間転移ジャンクションの方に行ってもいいのかなって」


「まぁ、別にダメなこと無いけど、大丈夫? 疲れてない?」


「特に疲れてるつもりもないけど。まだ二日目だし」


「普通は疲れてる疲れてないに拘らず、直近の街で一休みするものなんですけど……」


「装備や気持ちの切り替えみたいな意味もあるよね~。移動用と探索用じゃ、持ち物だって変わるのが普通だし~」


「なら、宿を取ったら、冒険者ギルドに顔を出すことにしようか」


特にどちらを先にしたいという希望もなかったので、順当な方にする。


「その方がいいんじゃないかしら? 再評価クエストも見繕ってもらわなきゃいけないし」


「「「再評価クエスト?」」」


珍しく、オズとも疑問の声が被った。


「あら? 知らない?」


「知らないかな」


「知らな~い」


「知りません」


あれ? そんな当然な常識? でも、知らないの、私だけじゃないしな。


不思議そうな表情のまま、義姉さんは説明を始める。


「冒険者ランクって、基本的にどこの街の冒険者ギルドでも同じなのよ。ルーシアナが、王都の冒険者ギルドに行こうが、他国の冒険者ギルドに行こうが、貴女はCランク冒険者として扱われるわ。

でも、それだと初めての場所で何の経験もなく、Cランクのクエストを受注することが可能になっちゃうじゃない。…………『危険だなぁ』とか思わない?」


「それはまぁ…………一回くらい低ランクのクエストを受けてみたくはあるかな」


「でも、別に『自分のランクより下のクエストを受注してはいけない』なんて決まりは無いですよね?」


オズの当然の疑問に、義姉さんも頷く。


「そうね。ただ、その試しに受注したクエストが、本当にその場所の傾向を知るのに適したクエストかどうかなんて、やっぱり分からないじゃない?

それに過去には、いきなり同ランクのクエストを受注したり、適当な低ランククエストで傾向を見誤ったりして、亡くなる冒険者も多かったみたいなの。

だから、最近はギルド側で『その冒険者ギルドの傾向を掴むのに適したクエストを紹介して、無駄な犠牲を減らしましょう』っていうことになったの。それが『再評価クエスト』よ」


「なるほど」


説明を聞けば、妥当なシステムだ。

例えば、火属性が弱点の魔獣が多い場所でAランクになった者が、火属性に耐性を持つ魔獣が多い場所に来た場合、その実力を発揮できるとは言えないだろう。

義姉さんの言う通り、その冒険者が亡くなりでもしたら、せっかくのAランク冒険者を無駄死にさせてしまうことになりかねない。

それは冒険者にとってもギルドにとっても避けたい事態だろう。


「テモテカールでは、ライ村に限らず、他から来た冒険者には、まずは再評価クエストを受注してもらうことになってるから、てっきりライ村でもそうなってるかと思ったんだけど……」


義姉さんはそう言って、こちらに回答を促すように視線を向ける。

さっきの不思議そうな顔は、これのせいか。

ただ、私たちの回答は決まりきっている。


「いや、なってなかったよ?」


「それにライ村のクエスト、Eランク以下だけだったよ~? それでも再評価クエストって必要~?」


「ですね。さすがに、GやFランクのクエストで、再評価クエストの役目を果たせるとも思えませんし。

その再評価クエストは、異なる街の冒険者だと必ず受注することになっているんですか?」


「そう…………あ、いや、ちょっと待って」


Gランククエストは、ライ村内の手伝い系クエストだけだった。

Fランククエストには、ライ村外の収集系クエストはあるものの、すぐ目の前の草原での採集クエストばかりだった。

Eランククエストは、Fランクよりも遠くの場所が採集先となっていたが、特段強い魔獣が出てくることもなかった。


『その程度でも油断するな!!』と言われればその通りだが、いきなりEランククエストを受注したところで、大した危険があるとも思えない。

義姉さんは、オズの質問に反射的に頷いてから、改めて否定し、記憶を探り始めた。


「……………………あ、違うわ。確か、魔獣の生息範囲で区分けされてて、その区分を越えて移動してきた冒険者が対象だった…………はず。

…………そうそう、それで、それ以外は各冒険者ギルドが独自に決めることができて、テモテカールでは『他の街の冒険者全員』に決まってたんだった」


「あぁ、なるほど納得。義姉さんはずっとテモテカールの受付嬢やってたし、それだと勘違いしちゃうかもね」


「10年……は、経って無いんだっけ~? でも、それくらいの間、『他の街の冒険者には、再評価クエスト』って考えてたら、仕方ないかぁ~」


「テモテカールの冒険者ギルドは、随分と安全重視なんですね」


「まぁ、テモテカールは、南端の未開拓地域に近い街だからね。あの街の冒険者ですら初見の魔獣が現れることも、珍しくは無いんだから。なるべく危険は減らしたいと思うじゃない」


「なるほど」


…………………………………………


「なら、私がこれまで遭遇した、ベーシック・ドラゴンや幻惑鳥、スレイプニル・ワークゴクなんかも、特別なことでも無かったのかな……」


「「「いや、それは異常」」」


……………………全員で否定すること無いじゃん。

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