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第2章

「里沙ー!テスト出来た?」


「あー、まあまあかな。」



今日は理科の小テストだった。


お昼休み、恵美と教室でお昼ご飯を食べていた。



「そういや、理沙」


「ん?」


「わたし彼氏出来た。」


「えっ、誰?!」


「理沙が知らない人なんだー。」


「どこで知り合ったの?」


「バイトとか、」


「今度会わせてね!」


「理沙はさ、亮くんと、どこまでその…したの?」



恵美は、いつになく真剣な顔になった。



「どしたの急に?」


「いや、なんか‥‥‥‥ほ、ほら!彼氏できたの久しぶりだからさ!いろいろ知りたくて。」


「あーね!一応したよ。」


「亮くんて、その、童貞‥だったの?」


「うん。」


「じゃあ初めて同士だったんだ。。」


「恵美の彼氏は?」


「童貞ではないみたい。」



恵美は寂しそうな顔で、微笑んだ。



「じゃあ、なれてるなら安心じゃない?」


「うん、‥‥‥あ。五十嵐先輩!」



恵美は窓の外を指差した。



「隣にいる人、誰かな?」


「“マドンナ”じゃない?」


「理沙、目いいね。」



恵美は立ち上がって、ベランダに出た。



「あ、“マドンナ”だ。さすが理沙だね。」


「目だけは、良いからさ。」


「でもなんで“マドンナ”といるのかな?」


「復縁とか!」


「早いねー。あ、五十嵐先輩、“マドンナ”に叩かれた!」


「うわ、痛そう」



五十嵐先輩は、頬を抑えていた。


“マドンナ”は怒りながら、走っていった。



「なにがあったんだろうね?」


「また、別れたとか。」


「早すぎでしょ、」


「だねー、まあうちらには関係のないことなんだよね。」


「理沙、最近冷めてるよね。」


「どこがだよ〜」



この時の理沙の表情は少し、歪な笑いをしていた気がする。



お昼ご飯が終わり、また帰り支度をする時間。


毎日が“同じ日々。”


わたしはどこかで、そんな日々に飽きていたのかもしれない。



「理沙、ごめん今日帰れねえ。」



亮が教室にくるなり、そう言った。



「なんでー?」


「今日、先輩と帰るわ。ほんとにごめんな。」


「ううん、いいよー」


「じゃあ、気を付けてな理沙。」


「うん、バイバイ亮。」



そう言って、教室を出て、下駄箱に手を伸ばした時、教室に携帯を忘れた事に気付いた。


教室にすぐ戻り、机の中を探ると、携帯が見つかった。




「あぁよかった…」




携帯を持って、また下駄箱に戻った。





…今日ついてないなあ。





下駄箱に手を伸ばして、靴を掴んだ時、



「まじありえねえわ。」



亮の声。


先輩と一緒にいるんだろう、と思いながら靴を取り出した。



「だよねぇっ!。まじありえないわァ

〜」



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥恵美?



「理沙ってばぁ、どんだけうざいんだしぃー」


「だよな、あんな奴と一緒に居ただけで鳥肌するんだけど」



2人で笑いあってたんだ。


思わず靴を落としてしまった。


亮と理沙がこっちを見た。



「「理沙‥?」」



「‥‥ごめん!なんか、教室に忘れ物取りに行ってた!…じゃあね!」



走った。走った。走って、走って、走って走って走って走って走って走って。












着いたのが、…公園。


ここで泣いたら負けだ。


必死にこらえる涙。空に顔をうめた。


涙なんか………出るな……



そんな思いを無視するように、大粒の涙が一筋頬をつたった。



「‥なんで涙が出るのよ。」



初めて、心の支えを無くした。


全部私が悪かったんだ。


そっけない態度をした私が悪かったんだ。


“理沙、最近冷めてるよね。”



あれは警告だったんだ。


そんなのにも気づかない私は、本当に馬鹿だ。


その時決めたんだ。


私はもう、人を信じない。

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