第44話 ウチの決意
ふぅぅぅむ……。
黒板をジッと見つめながら、ウチは昨日の出来事を思い返す。
昨日の出来事といえば、はるっちたちに持ち掛けた相談の件だ。
相談の内容はというと、被害者当人の気持ちを尊重してウチの口から公言することはできないが、端的にいえば先日の事件の真相を暴くために相談という名目で話を持ち掛けたのだった。
だからこそ、久山が自らの意思で席を外してくれて助かった。
もし、参加しようものなら暴言を吐いていたかもしれないからね。
ウチの中の女の子が守られたわけだ。
でもまあ、暴言を吐かれても仕方ないよね。だって、彼は暴言を吐かれても仕方のないことをしたんだから。
悪意を向けたのなら、悪意を向けられても仕方がない。その覚悟がないのなら、容易に悪意を向けてはならない。
己への教えであり、己への戒めだ。
忘れたことなんて一度もない。あの人と出会った、あの日から……。
だからウチは、悪意が嫌いだ。嫌い嫌い嫌い嫌い、大っ嫌い。
今回の件だってそうだ。
はるっちは和解解決したって言っていたけど、その隣に座っていた被害者はずっと俯いたままだった。
和解解決したのなら、そんな態度にならなくない?
はるっちの発言内容と、被害者の態度には明らかな矛盾が生じていた。
そう、事件の真相は和解解決で片づけられるほど簡単ではないはずなんだ。
だから、ウチが事件の真相を暴く。
真相を暴き、必ず悪意を根絶してみせる!
そしてウチは、終礼の挨拶が終わると同時に颯爽と彼の元へと足を運ぶのだった。




