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ドS配信事故を起こしたら、人気配信者と元カノと女神M女が釣れたので、一緒にダンジョンの覇者になることにした  作者: あきかたりれお


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第6話ぶつかり合うM女

目を覚ますと何だか息苦しい。暑いし、何かに挟まれており圧迫感が酷い。


「う……ぅ」


浮上する意識。ここはセーフティエリアに建てたいつもの天幕。そして俺の頭はエレミアの腕の下敷きになっている訳で――


「あー……最悪だ。なんつー寝相の悪さだよ」


昨日、アヤは泣きながらダンジョンから飛び出て行った。一件落着かと思いきや――


出会って数日なのに既にエレミアが重い……


彼女は大人しげな態度とは裏腹に大変な病み癖をお持ちのようで。


『絶対絶対今夜はイリス様と寝たいです!』


『恋人でもないんだから、それは流石に駄目だ。天幕は二つあるし、別で――』


『嫌です!イリス様は私を躾てくださるのでは無かったんですか?責任もってちゃんとお世話してくれないと許しません!』


『えぇ……つっても体裁もあるし』


ザンッ


目の前に突き立てられる魔剣。


『私を虜にしておきながら、メイドにしておきながら……粗雑に扱うなんて許せません。イリス様を殺して私も死にます!』


『うぉあー!!やめてーー!!』


魔剣を自身の首に宛てがうエレミアをなんとか宥め、共に就寝する羽目になったのだ。


美人だし強いし、いい子なんだけどなぁ


「んへへ〜……イリスしゃま〜」


薄い寝間着にて、無防備な寝相を晒すエレミア。俺じゃなかったら確実にいただかれているであろう。布団を掛け直し天幕の外へ。


ふわり


鼻腔を擽ったのは汁物のいい香り。誘われるように視線を動かすと鍋の中で薄黄色のポタージュが煮込まれていた。


お、美味そう。腹減った……じゃなくて?!


「は?!アヤ。お前何やってんだよ?」


食事を準備していたのは、昨日泣かせて追い払ったはずのアヤだった。布の上に正座をし、硬めのパンを切り落としている。


「何って、あ、朝ごはん作ってあげたのよ。美味しそうでしょ?」


「いやいや、なんでここに居るんだって聞いてんだよ。帰れ」


「帰らない。私イリスの彼女だもん」


「はぁー?!俺はまだ許してないしヨリ戻す気もないって」


「っ私が別れてないって言ったら別れてないの!ほら!お腹すいてるでしょ?早く食べちゃいなよ」


「はぁ…………言っとくけど俺、お前に対して嫌いくらいまで思ってるからな」


「っ……わ、分かってるわよ」


幼馴染であり、元恋人に対する情もある。この辺にして、器とパンを受け取った。


「アルベルトはどうしたんだよ?」


「ちゃんと別れて来たわよ。あんな顔だけの男」


「お前……懲りて無いな。けどさ、早めにここ立ち去った方が良いと思うよ。エレミアが――」


カッ


眩い閃光と共に天幕が消し飛んだ。


あぁ……柄気に入ってたのに


「な、な、なんでこの女がここに居るんですか?!」


「えっ一緒に寝てたの?!マジ汚らわしいんだけど!この……色目使い女!」


「なっ!ひ、酷いです!貴方こそ、イリス様のことを粗雑に扱い、傷つけた人でなしの癖に!」


ギャアギャアと言い争う二人を背後に俺はポタージュをいただく。


アヤって料理出来たんだな……手料理初めて食ったかも


「イリス様ァ!そんな女が作ったもの食べないでください!きっと毒が入ってますよ!」


「失礼ね!精力剤しか入ってないわよ!」


ブッとポタージュを噴き出し咳き込む。なんて物盛ってんだこの痴女め。


「あのさぁ二人とも……静かにして」


「あっ、ご、ごめんなさいっ」


「……」


鶴の一声ならぬ、ドSの一声にて女達は静まり返った。なんか嬉しそうにも見えるが。


結局精力剤入りポタージュはダンジョン生物に与え、俺が朝食を作り直した。


◇◇◇


「あ、見えてる?今日も配信、よろしくお願いしま〜す」


536:イリス様!今日も麗しいです……鞭さばきをみたい……


537:しれっとアヤちゃんいるんだけどwどゆことwww元カノも手玉にとって一夫多妻的な?


538:吾輩にはわかりますぞ!アヤ殿もドMである!


539:天才か


540:それだ。イリスのドS動画みて逃がした魚は大きいと悟ったと


今日もコメント欄は好き勝手騒いでいるが、大体合っているのでノーコメントとしておこう。


「イリス様!今日もお任せ下さい!蹴散らしてみせますよ!」


「アンタの土埃がイリスにかからないよう"私"が、イリスを守っておくわね」


「むっ」


「はいコラ、二人ともいい子にする約束は?」


途端、目を輝かせながら俺を見あげてくる二人。仲がいいのか悪いのか――


「ずっとエレミアに任せてたし、今日は俺が戦ってもいいかな?エレミアがボス倒してくれた経験値で結構レベルアップしたんだよね」


「勿論です!イリス様が戦うところを見られるなんて……」


「結構、いえ、かなりかっこいいわよ。"私"のイリスは」


「はは……よし、行くか!」


俺は"勇者の剣"を腰から抜くとミニサイズワイバーン達の群れへと飛び込んだ。


自分の胸元が、黒く輝いているとも知らず――


『隠れスキルが出現しました――』


小さな機械の声は、ワイバーンの叫び声によって、かき消された。









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