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「藍ちゃん、亜姑が死んだって本当か?」
「・・・。」 私は何も言えなかった。
「どうなんだい?藍ちゃん。」
「ごめん・なさい・・・。」 ただ、鷹兄さんに言えたのはその一言だった。
「藍・・・!」 あの時、私は何も答えられなかった。それに、電話を無理に切ってしまった。
その後、優から電話があってその日は優の家に泊まった。優は優しくて心強かった。何度も何度も慰めてくれた。ただ泣いているばかりの私を、世界で一人だけの姉を失ってしまった悲しみから優は何度も慰めてくれた。私は、そんな優が大好きだった。
だけど、そんな幸せは長くは続かなかった。
ある日私は優が不治の病だと知った。優はとっくに知っていた。そして、自分が持ってあと半年の命だという事を・・・。
「優どうして言わなかったの?優の命はもってあと半年だってお医者様がおっしゃっていたわ!どうして言ってくれなかったのよ!!」
「俺がもってあと半年の命だって言ったら藍は悲しむだろう?」
優は私の事を想っていたからこそ言わなかったのだと想った。けれど、解っていてもやっぱり悲しかった・・・。
「だからって・・・!」
泣きそうになった、あんなに大好きだった優が今じゃもう遠くにいる気がしたから・・・。
「解った・解ったごめん。藍」
「バカ!!」
私は優が死ぬまで、優と一緒にいた。半年の間優と一緒に学校に行き、優の周りで、ありとあらゆる事をしてきた。半年後優は・・・。優は静かに眠りについた。亜姑姉さんの彼氏、鷹兄さんは亜姑姉さんが眠る寺院にひっそりと暮らしていた。
私は・・・私はというと、引越しをして新しい土地、新しい学校で暮らしていた。
「えー、これから卒業式までみんなと一緒に生活する事になった葵 藍さんです。仲良くしてあげて下さい。」
「葵 藍です。前の学校では皆さん藍と呼んでいました。不束者ですが、よろしくお願いします。」
この学校に来て始めにびっくりした事。それは・・・優と同姓同名の子がいた事。その子は、頭もいいし顔も少し優に似ていた。
彼は、クラスの人気者だった。席は私の隣で家も隣だった。・・・困った。これじゃあ毎日死んだ優と一緒に行っているみたいで・・・。泣きたくなってしまう。でも、どうにかして頑張らなくちゃ!!
ある朝のことだった・・・。
「よう!どうした浮かない顔して。なんか、あるんだったら相談に乗るぜ!何でも聞いてくれ話してくれ!学校の事とか、俺の事とか。」
そう言って彼は、自信満々に右手の親指を挙げてたが、私はそんな事を無視して言葉を続けた。
「じゃあ一言、言わせてもらうけどあまり、私に付きまとわないでくれるかしら?」
「んな事言ったて、お隣同士なんだから仲良くやろうぜ!」
「・・・めて、やめて!その名前その声その顔で変な事言わないで!もう、もう私にかまわないで!!」
優なのに優じゃない。麻戯君を見ていると優を思い出す。優が生きて要るのかと想ってしまう。優は死んだ。分かってはいるけど・・・。
「葵、おい葵待てよ!どうしたんだよ!」
「私にかまわないで!!」
パンッ!!
私は麻戯君の右頬を思いっきり叩いた。彼はほけっとした顔で私を見た。
「あ・・・おい。」
私は麻戯君を措いて学校に走って行った。
バサバサ
「うん?何だこれ?」




