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ダンジョンで潮干狩りを  作者: 大正
第一章:四十代から入れるダンジョン
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9:二日目の成果

ダンジョンで潮干狩りを

Renta!等いろいろなサイトで発売中です。是非とも続刊のためにもご購入のほうよろしくお願いします。

 夕飯を食べ終えた俺はシャワーを浴び、眠る準備を万端にした後で今日の反省会を一人寂しく行うことにした。


 今日一日ひたすらスライムを狩り続けて思ったんだが、スライム倒すだけならバールいらないな?これ。

 バールの代わりに予備の万能熊手があれば十分だろう。

 一日の反省をしつつ、今日の成果を表計算ソフトにまとめていく。


 スライム七百八十七匹

 ゼリー 二百五十八個

 魔結晶 五十二個


 単純計算で三匹倒せば何かはドロップすると言う感じだ。買い取り確認の領収書を見ると、スライムゼリーが三十円、魔結晶が百円というのが現在の相場らしい。


 つまり今日の収入は通勤時間も含めると時給千二百円から千四百円というところだろう。

 時給だけを見れば悪くないんじゃないか?この戦法は。


 デメリットは、スライムがリポップに間に合わずに枯れてしまったら効率が落ちてしまう事と、おそらく二層以降で同じ事が出来ないだろう、という事だ。


 当面スライムを狩り続ける、という選択ももちろんありだが、これを趣味としてやれるかどうかが俺の精神メンタルの強さにかかっている。


 仕事としてやるということにしてしまったら、おそらく俺は長く続けることに否定的な一面を持ってしまうだろう。モチベーションは大事だからだ。


 だからそう、これは趣味なんだ。俺はスライムを一匹一匹潰しながら数を数え、何をドロップしたか、そしていくら稼げたのかを数えるという趣味だ。


 そう定義づけることにした。まだダンジョン入って二日目だというのになんという体たらくか。そんな事で次の職場を見つけることが……ってそういえば俺は次の仕事を見つけるまでの繋ぎでダンジョンに潜ってるんだったな。


 ならば、もっと気楽に収入を気にせずやりたいだけやればいいんだ。……無理だな、収入は気になる。とりあえず難しいことは考えずに、前の仕事のように、ひたすら無心で、心は外へ遊びに出かけさせよう。


 俺はネット上にある「スライムでサッカーやってみたwww」とか「ウルフがフリスビーに興味を持つか」等の半おふざけ動画を巡ったり他の層の様子を撮影している動画を見ているうちに眠気を覚えたので眠ることにした。いい運動をしたせいか、寝付きは良かったと思う。


  ◇◆◇◆◇◆◇


 探索者ギルドは場所によっては二十四時間営業ではあるが、小西ダンジョンは人気の無さから営業時間は九時から十八時となっている。物資の把握は毎日決まった時間に行われていた。


「今日の買い取り品の仕分け始めるわよ」

「はーい、さっさと終わって帰りましょ」


 三人で黙々と仕分けを始める。魔結晶は大きさごとに、それぞれの資源は冷凍されていたり袋に適当に詰め込まれていたりと、担当によっておざなりな管理がなされている場合もあるので毎日集計する決まりになっている。


「ねぇ、なんだかスライムの素材の買い取り多くない?」

「あーそれねー、まとめて素材を提出したおじさんが居てねー」

「いったい何日分ため込んだのよその人。ちゃんと毎日納品してほしいもんだわ」


 ぶつぶつ文句も出るが、これも仕事なので嫌々処理をしていく。

 交代までに終わらせるため、ギルド職員は気合を入れて作業をしなければならなかった。


「あ、それ一日で集めたみたいよー」


 安村の受付を担当した査定受付嬢がボソッと言った一言で周りの動きが一瞬止まる。


「え、この量を?どう見ても五人分ぐらいあるけど」

「なんかいっぱい倒したからいっぱい出たって言ってたわー。細かいところまでは問い詰めなかったから本当かどうかは解らないけどねー」

「いったい何時間、それもスライムだけ狩り続けたのかしら。その人知ってる人?」

「ううん、二日目ぐらいかなー。初めて来たのは一昨日だったと思うー。ツナギに安全靴でヘルメット被っただけだったし、多分初心者じゃないかなー」

「何にせよ、こんな田舎ダンジョンで頑張るなんて酔狂なことだわ」


 それでも所詮田舎のダンジョンなのか、さほど時間がかかるほどの量でもないので時間内に作業を終わらせようとするギルドの職員だった。

作者からのお願い


皆さんのご意見、ご感想、いいね、評価、ブックマークなどから燃料があふれ出てきます。

続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

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