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ダンジョンで潮干狩りを  作者: 大正
第九章:ネタバレ

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634/1250

634:一泊二日三十二層ツアー 2/8

皆さんのおかげで6000万PV達成しました。毎度ご利用ありがとうございます。

今後もお付き合いのほどを宜しくお願いします。

進捗のほうは絶賛不調ですが途切れないように頑張りたいと思います。

「さて、潮干狩りもしたし、飯も食った。ちょっと休憩したら未達の三十一層へ行きますか」

「そうですね。少し休憩を入れたほうがいいとは思います。ドライフルーツください、後食後のデザートも」


 早速デザートの注文が入ったので、コンビニで買っておいたチーズケーキを取り出す。自分の分もあるので俺も食べる。ドライフルーツで口の中が甘くなる前にチーズケーキを食べ、酸味の爽やかさを楽しんだ後、口の中にドライフルーツを入れてここまでの疲労を取る。そして体を完全に休めることで、ドライフルーツでは取り切れてないかもしれない体の芯に残っているであろう疲労も絞り出して休憩。


 二十分ほどその場に駐留した後、階段を下りる。二十九層で滝のあった方向を北とすると、おそらく二十九層は西から東へ、三十層は東から西へ移動していると考えられる。すると、三十一層から先はまた東西へ繰り返すか、南北へ移動するかの二択になるだろうと予想しておくが、この予想に基づいて移動するのは気が早い。まずは階段を下りた先に居るであろうトレントを倒して、ドローンで視界を確保してその後行動するべきだろうな。


 まずは階段から下りて一発目……索敵感知は五体。近接三、離れて二。まずは近くの三体を雷撃でマーキングして、一般参加の木と区別をつけておく。この階層は他よりも木の密度が高いらしい。雷撃しなければ一瞬見間違って普通の木を殴ってしまっても不思議ではない程度に木が生えている。今までが温かっただけかもしれないが、とにかく動きづらいのは確かだ。


 芽生さんと手分けして近くの三体を倒した後、離れている二体に更に追加で雷撃。黒く焼けあがったトレントがいつもの叫び声を上げながらこっちに移動してくる。動いてくれればより見分けやすい。二分ほどで五体のトレントを始末し、階段の周りに再び戻る。


「いきなり五体は密度高いですね。あと木も。これドローンで周り見えるんでしょうか」

「試してみないと解らない……っと。とりあえず飛ばすのに問題は無さそうだな」


 手元から離れたドローンの様子をスマホ越しに観察する。森の密度は相当高いようだ。完全にドローンを空中静止させて眺めてみると、風もないのに木が揺れている。これ全部トレントかな。中々の密度で存在しているようだ。森の切れ目が見つかれば、経験上そちらに向かえば橋か階段があると思われるのだが……どうやらどっちを見ても森のようだ。これは結構骨が折れるな。一応写真を撮って場所を記憶しておく。こういうちょこちょこした作業が後で実を結ぶ事もある。迷いやすいマップならなおさらだ。


「どっちを向いても森ばかりって感じだな。二十九層を参考にするなら東へ、三十層を参考にするなら西へ。次は南北どっちかだと思えば……どっちに行こうね? 」

「じゃあねえ……北! 」

「よし、北だな。北へしばらく……三十分ほど進んで、またドローンで観察しよう。何も変わりが無ければ? 」

「その時はその時考えましょう。とりあえず北です。まだまだ時間は……別に今日明日で帰る必要ないですし、宿泊申請出てるんですから最悪二泊コースって手もあります。今回で三十一層をどっちに抜ければいいかさえ答えが出ればいいんですから気張らず行きましょう」


 そうと決まれば北へ行こう。方位磁石が狂ってない前提だが、方位磁石を頼りに歩き出す。索敵にはトレントがビンビンに察知されているがすぐさま襲ってくる距離じゃない限りはある程度無視して、進行方向の邪魔になる奴だけを倒していく。それでも毎分一匹以上の密度になるので暇にはならずに済んでいるが、せわしない事に違いはない。


 トレントのお世話をしながら足場があまり宜しくない森の中を進む。戦闘時には足場を確認しながら戦ってはいるが、いつ足首がコキッとなっても不思議はない。今のところそうはなってないので安心している。でもいつか足首をやりそうだな。その時はポーションを飲もう。一万円の出費だが、トレント一体でそれをカバーできるので安いものだ。


 時々見かけるスライムはあえて放置する。このスライムが三十層で何を糧にして生息しているかは解らないが、きっとなにか食べ物になるものはあるんだろう。もしかしたらトレントでは無い木を少しずつ食べて生息しているのかもしれない。これもいずれ生態が解明されていくんだろう。個人的には気になるが今はその時じゃない。もっと進捗に余裕が出てきた時に眺めていこうと思う。


 トレントだけを狙いつつ、スライムにドロップ品を回収されないように注意を払いながらただひたすら北へ向かう。トレント相手も慣れて来た。足場を確保しつつ戦うのにも段々コツが解ってきた。ダンジョンをここまで潜って初めて足場について気にするようになったことは、ダンジョン攻略の難易度が一つ上がったことになるのだろうか。


「まとめて相手するのはそこそこ厳しいんですが、ダラダラと戦闘を続けていく必要があるのはこれはこれで疲れますね」

「まとめて五体! しばらく歩いてまた五体! という流れのほうがメリハリが効いて良いんだけどな。長時間戦闘を続けている気分になるのは確かにちょっと精神的にも疲れるな」

「これもダンジョンの難易度が高めになったという感じで良いんでしょうか」

「かもな。さて、そろそろ三十分経つ。どこか頭の上が広い所があればドローンを飛ばせるんだが……もうしばらくはこのままかな」


 森が思ったより茂ってるおかげでドローンを頭上に打ち上げて安全に周りを見渡せる部分が無い。何処か開けたところがあれば……周りをにらみつけるように調べてみるが、安全地帯と呼べるものは無いようだ。


「これはいっその事……ちょっと試してみるか」


 雷切モードのままの直刀をトレントではなくその辺に押し付けてみる。するとジューっという音と共に木が焼かれていく。どうやらこの木は固定オブジェクトではないようだ。これなら何とかなるか。


 一分ほど時間をかけて徐々に普通の木に焼き目を入れていって、切り倒すことが出来た。これで頭の上を多少確保することができるようだ。芽生さんに索敵を任せて周囲の木を何本か斬り落としてみる。これはスライムの良い餌にもなるだろう。次回来る時には元に戻っているだろうが、それでもやってみて上手くいくならそれに越したことはない。


 五本ほど木を切り倒したところで頭の上に空間が出来た。トレントが寄ってきてないのを確認するとドローンを飛ばす。さて、どうなっているかな……スマホでドローンの視界を確認すると、確かに北のほうに切れ目が見え始めた。


「北で正解だったみたいだ。この調子だと、三十二層では南に行けば正解にたどり着けそうだな」

「しかし、広い森ですね。これで開けた先が川じゃなかったら悲しい所ですが、そこまでは見えますか? 」

「うーん……まだちょっとわからないな。だが森の範囲は解ったし、もしこの先に川が無かったとしても地図作りだと思えば悪い事ではないさ」


 ドローンを回収してまだ北を目指す。ここからも歩いて三十分というところか。いっその事、道沿いの木を全部なぎ倒しつつ行く、という方法もあるっちゃあるんだな。


 ダンジョンオブジェクトっぽいダンジョンオブジェクトじゃない物、サバンナの木もそうだったが、大物にはリポップまで時間がかかるという実体験がある。今日一日二日持ってくれれば良いと考えると、トレントを伐採するついでに木も切っていく、というのは目印に使えるな。


「目印代わりに木を切っていくか。五層でやっちゃったときに思い出したが、ダンジョンオブジェクトっぽいそうじゃないものは切り落としても復旧に時間がかかることを思い出した」


 そう言って中間地点から周囲三メートルほどの範囲を切り落とす。後はトレントの相手をしながら、安全な距離を取ったところで一本二本と適当に切り倒しながら進む。


「手間ですが迷わないのにはちょうどいいですね」

「多分芽生さんのウォーターカッターでもスッパリ行けると思うよ。訓練と暇つぶしとストレス解消にどう? 」

「どれ……おぉ、スッパリだ。トレントと違って素直に切れてくれるのはうれしいですね」


 芽生さんがキャッキャしながら倒木の道を作っていく。少なくとも迷う事はほぼ無いな。スキルの鍛錬にもなってよりよい。スッパリ切れる木はただの木だ、切れない木はトレントだ。索敵でどれがトレントでどれが木かは解ってはいるものの、ウォーターカッターで目先の木をスパスパ斬り続ける芽生さんを後ろから援護する。


 そのままちょっとおかしいテンションで森を切り開きながらしばらく進むと、ついに森が開けた。森の先には解りやすい所に川。そこまでは良かった。問題は川の幅だ。向こう側が見えないぐらい広いらしい。ついでに橋も探さなければいけない。難問が立ちはだかったぞ。さぁ今度はどっちに行こうかね?

作者からのお願い


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続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] スパスパきれるのは普通の木 (*´ω`*) [気になる点] 芽生ちゃんの水魔法 アイスバリアとか アイスランスとか 水蒸気爆発弾とか 温度調整が出来る様にならないかなぁ (゜∀゜) …
[一言] 視界の制限も多いですし川を渡るためのルートも限られてますし探索大変な階層ですよねえ
[一言] > 進捗のほうは絶賛不調ですが Oh… > 二択になるだろう メタ読み3/4択 > 一般参加の木 それは木 > これ全部トレントかな トレントは何のために徘徊しているのか。モンスターだ…
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